『恋飛脚大和往来 封印切』『銘作左小刀 京人形』、7月に衛星劇場でテレビ初放送
2021.6.14
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(左から)『恋飛脚大和往来 封印切 』、『銘作左小刀 京人形』 (C)松竹株式会社
2019年6月に歌舞伎座で上演された『恋飛脚大和往来 封印切』と、同じく歌舞伎座で2020年10月に上演された『銘作左小刀 京人形』が、CS放送局「衛星劇場」にて7月にテレビ初放送される。
『恋飛脚大和往来』は、片岡仁左衛門が30年ぶりに歌舞伎座で当たり役の忠兵衛役を勤めた舞台で、『京人形』は、中村芝翫と中村七之助共演によるユーモア溢れる舞踊劇となる。
『恋飛脚大和往来 封印切』 (C)松竹
『銘作左小刀 京人形』 (C)松竹
また、舞踊の名手としてその名を知られた坂東三津五郎の代表作ともいえる2演目を楽しめるシネマ歌舞伎『喜撰/棒しばり』も放送が決定し、シネマ歌舞伎での放送はテレビ初となる。
<シネマ歌舞伎>『喜撰/棒しばり』 (C)松竹株式会社
放送情報
『恋飛脚大和往来 封印切』
■放送日:
2021年7月2日(金)午後4:00~他
2019年/令和元年6月
歌舞伎座
[出演]
片岡仁左衛門
片岡孝太郎
片岡愛之助
澤村由次郎
坂東彌十郎
片岡秀太郎
飛脚問屋亀屋の養子忠兵衛(仁左衛門)は、傾城・梅川(孝太郎)と恋仲で身請けをするため手付金を払ったものの、後金が用立てられず支払い期日を過ぎてしまっていた。そんな折、忠兵衛の友人の丹波屋八右衛門(愛之助)が梅川を身請けすると言い出すのだが、梅川の抱え主の治右衛門(彌十郎)から断られてしまう。腹立ち紛れに忠兵衛を罵る八右衛門の言葉を二階で聞いていた忠兵衛は耐えられず下りてきて言い争う内、武家屋敷へ届けるはずの金三百両を身請けの後金だと言って封印を切ってしまい…。
愛しい女のために罪を犯した人間の行動とその心理を緻密に描写した、上方和事の代表作。仁左衛門が当り役の忠兵衛を歌舞伎座で勤めるのは30年ぶり。5月に逝去した秀太郎が井筒屋おえんを勤める。
『銘作左小刀 京人形』
■放送日:
2021年7月6日(火)午後5:15~他
2020年/令和2年10月
歌舞伎座
[出演]
中村芝翫
市川門之助
坂東新悟
中村福之助
中村松江
中村七之助
彫工の名人、左甚五郎は廓で見初めた美しい太夫に生き写しの人形を彫り上げてご満悦。出来上がった人形を相手に酒を飲み始めたところ、不思議なことに人形が動き出し箱から出てきた。驚いて箱に戻しても人形はまた出てくる。しかも人形は甚五郎の動きの真似をするので、廓で拾った太夫の鏡を人形の懐に入れてみると、たちまち女性らしくなるのだった。
甚五郎が鏡を懐から取ったり入れたりすることで人形の精が男性の仕草と、艶やかな傾城を踊り分ける変わり目が楽しく、後半は一転、甚五郎が大工道具を用いた趣向に富んだ立廻りを披露するなどみどころが多い華やかな舞台。日光東照宮の眠り猫の作者として有名な左甚五郎に芝翫、おおらかな性格の女房おとくに門之助、美しい人形の精に七之助の配役で。
<シネマ歌舞伎>『喜撰/棒しばり』
■放送日:7月17日(土)午前9:00~
『喜撰』(上演:2013年6月・歌舞伎座)
出演:坂東三津五郎、中村時蔵他
『棒しばり』(上演:2004年4月・歌舞伎座)
出演:中村勘三郎、坂東三津五郎、坂東彌十郎