新納慎也が演出家デビュー、高橋惠子がミュージカル初主演 Musical『HOPE』上演が決定

2021.7.4
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2021年10月1日(金)~17日(日)下北沢・本多劇場にて、ミュージカル『HOPE』の上演が決定した。

本作は、著名作家の遺稿の所有権をめぐって長きにわたり実際にイスラエルで起こった裁判をモチーフに描いた法廷劇であり、韓国芸術総合学校の卒業制作として2017年に誕生。その完成度の高さから、2019年に初演されるや大きな話題を呼び、第4回韓国ミュージカルアワードにて大賞、脚本賞など数多くの賞を受賞するなど高い評価を得た。さらに、2020年に再演されるなど、韓国での注目度の高さは増すばかりの『HOPE』が、初めて日本版として上演されることとなった。

主人公ホープの過去と現在が交錯しながら、もう一人の主人公で原稿の擬人化である「K」(ヨーゼフ・クラインの頭文字/埃を被った原稿)、クラインの才能を守ろうとするベルト、そしてホープの母でありベルトの恋人マリー、過去のホープ、戦争を逃れてきた難民カデル、そして男性アンサンブル4名で、ホープの数奇な運命を辿る。

日本初演版を手掛けるのは、本作が演出家デビューであり、さらに上演台本・訳詞にも取り組む新納慎也。実力派そして個性派俳優として、舞台・映像と幅広く活躍する新納にとって、念願の演出作品となる。

主人公のHOPEは、女優デビューから51年目にして初ミュージカル主演に挑む高橋惠子が務める。共演には、永田崇人・小林亮太(K役/Wキャスト)清水くるみ(過去のHOPE役)白羽ゆり(マリー役)中山昇縄田晋染谷洸太木暮真一郎、そして上山竜治(カデル役)大沢健(ベルト役)と、歌唱力も演技力も兼ね備えた個性豊かなキャストが顔を揃えた。

上演台本・訳詞・演出 新納慎也 コメント

新納慎也

あなたの宝物は?拘りは?執着しているものは?囚われているものは?
それを手放すことを考えたことがありますか?Musical『HOPE』は“存在意義”という心の藁に縋ってしまう人間の性を扱う、一人の老婆ホープの物語ーーーMusical『HOPE』日本版の誕生です!

実在の裁判をモチーフに創られたこの作品の舞台も裁判所。裁判とは時に残酷で無情で、また演劇的でもあります。ホープの裁判の傍聴人として、ホープと共に心の琴線に触れる人生の旅を送っていただけたらと思います。そんなホープを今回、ミュージカル初挑戦になる高橋惠子さんにお願いしました。高橋惠子さんの繊細でチャーミングなお人柄溢れるお芝居は、きっと魅力的なホープを生み出してくださると期待しています。

かく言う僕も、初演出となります。

学生の頃に芝居と同時に演出も学んで以来「いつか演出をしてみたい」という願望はあり、幾度となく「演出してみませんか?」というお誘いを頂いたりはしていたのですが実現には至らず、この度、満を持して初演出をさせて頂くこととなりました。

劇団やグループに属さず、ずっとプロデュース公演のみで舞台に立ち続けてきた僕は、お陰で様々な名だたる演出家の方の作品に出演させていただいてきました。その演出家の皆様のDNAと俳優としての経験、そして何より演劇を愛する心で新納慎也らしい演出が出来たらと思っております。

心許ないひよっこ演出家ですが、素晴らしい才能のキャストの皆さんと信頼できるスタッフ陣のお力をお借りして、この作品の身を抉るようなヒリヒリする素敵なHOPEの世界をお客様にお伝えしたいと思います。

是非、劇場で様々な「初」が誕生する瞬間を御覧ください。

ホープ役 高橋惠子 コメント

エヴァ・ホープを演じさせて頂きます高橋惠子です。新納慎也さんの演出も楽しみです!老婆を演じます。この作品に出会えた事に感謝しています。私の歩んできた時間も重ねながらHOPEの孤独と執着と最後の希望を演じたいと思います。

公演情報

Musical『HOPE』
Book & Lyrics by Kang, Nam Composer & Arrangement by Kim, Hyo-Eun
Original Production by R&D Works
 
公演期間:2021年10月1日(水)~17日(日)
会場:下北沢本多劇場(全20回公演)
発売日:2021年8月7日(土)予定
料金:9,800円(全席指定・税込)
 
上演台本・訳詞・演出 :新納慎也
振付:木下菜津子
音楽監督:落合崇史
 
出演:高橋惠子 永田崇人・小林亮太(Wキャスト)/清水くるみ 白羽ゆり/
中山昇 縄田晋 染谷洸太 木暮真一郎/上山竜治/大沢健
 
主催:HOPE製作委員会(ゴーチ・ブラザーズ/atlas/エイベックス・エンタテインメント)
 
公式Twitter:@MusicalHOPE2021
 

 
【登場人物】
 
ホープ:イスラエル国立図書館と、ユダヤ人の作家ヨーゼフ・クラインの原稿をめぐって争っている年老いた狂った女。数奇な運命の中で自分に残ったものは原稿しかないと思っている。
 
「K」:クラインの頭文字。ホープやホープの母親マリーが守ってきた原稿の擬人化で、誰よりもホープの幸せを願っている存在。
 
ベルト:ヨーゼフ・クラインの才能を守りたかった友人。ホープの母であるマリーと一時恋仲であった。
 
マリー:ベルトに託された原稿を守り、守り抜くことでまたベルトに会えると信じており、原稿を守り抜くことで戦禍を生き残れると信じている。
 
カデル:パレスチナに逃げてきたユダヤ人で難民。過去のホープが惹かれる存在。
 
【STORY】
 
長きにわたったイスラエル図書館とエヴァ・ホープの最後の裁判が行われる日。年老いた<狂った女>ホープは初めて長年自分が守ってきた原稿を裁判に持っていく。その原稿そのものが自分自身だ、と主張するホープに対して、裁判官や弁護士たちはその原稿の所有権について説明をはじめる。
 
ベストセラー作家だったベルトは、何にも属さない絶望を描くユダヤ人のヨーゼフ・クラインの才能に憧れ、原稿を焼くように言い残し死亡したヨーゼフの才能を守るために彼の原稿をそっと保管する。
 
第二次世界大戦で戦禍が激しくなる中、ベルトはマリーに、再び会える日まで持っていて欲しいとクラインの原稿を託す。マリーは逃げ延びる真っただ中でもベルトとの約束を守る為に原稿に執着し生きるようになり、マリーの娘ホープは原稿しか目に入らない母を横目でみながら戦禍を生き抜こうとする。誰にも関心を持ってもらえずそれでももがいていた中で、カデルに出会い恋に落ちるが、裏切られてしまう。
 
母を捨て長く彷徨い中年となったホープは再び母がいた場所へと戻り、再び自身の人生を苦しめてきた原稿を手にする。
ホープにとって原稿とは一体何だったのであろうかー。
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