新国立劇場と東京文化会館が展開する「オペラ夏の祭典 2019-20」が完結へ 『ニュルンベルクのマイスタージンガー』を上演
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『ニュルンベルクのマイスタージンガー』ザルツブルク公演より (C)OFS/Monika Rittershaus
2021年11月18日(木)~12月1日(水)新国立劇場オペラパレスにて、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』が上演されることがわかった。
本公演は、新国立劇場と東京文化会館が展開する「オペラ夏の祭典 2019-20 Japan↔Tokyo↔World」の第2弾。『ニュルンベルクのマイスタージンガー』は、芸術における伝統と革新性の対立、寛大なる父性、年長の男性が若い娘に向ける純愛と諦念などが絶妙な音楽で描かれる、祝祭的作品。本公演は新国立劇場、東京文化会館とザルツブルク・イースター音楽祭、ザクセン州立歌劇場の共同制作で、ザルツブルクでの初演、ドレスデンでの上演後、2020年の上演予定が中止となったが、待望の上演がこの度、実現した。
ザルツブルク公演より (C)OFS/Monika Rittershaus
東京文化会館及びザルツブルク・イースター音楽祭、ザクセン州立歌劇場との共同制作による本プロダクションの演出は、ドイツ気鋭の演出家イェンス=ダニエル・ヘルツォーク。舞台を“劇場”とし、花嫁をかけた歌合戦をめぐる人間関係の悲喜こもごもが、現代の劇場の人間関係をメタファーに、活き活きと描く。
指揮は大野和士芸術監督自らが務め、新国立劇場でも大人気のアドリアン・エレートが、ザルツブルク、ドレスデン公演に続き当たり役ベックメッサーに出演するほか、世界最高峰のワーグナー・バリトンのトーマス・ヨハネス・マイヤー、躍進中のトミスラフ・ムツェック、望月哲也、林正子と華やかなキャスト、そしてマイスター達として日本を代表する男性歌手陣が贅沢にも勢ぞろいして祝祭作を上演。オーケストラピットには、大野和士が音楽監督を務める東京都交響楽団が参加する。
ザルツブルク公演より (C)OFS/Monika Rittershaus
なお、本公演は新型コロナウイルス感染症拡大予防対策を講じた新時代の生活様式を考慮した演出により上演される。
【第1幕】
ニュルンベルク。聖カタリーナ教会で騎士ヴァルターはエーファに一目惚れする。ヴァルターは翌日のマイスタージンガーの歌合戦の勝利者がエーファを花嫁にできるとマグダレーネから聞き、自分も歌合戦に参加しようと徒弟のダーヴィットから歌の心構えを聞く。書記ベックメッサーとエーファの父ポーグナーが現れるのでヴァルターは試験を受けたいと頼みこむ。明日の合戦について協議する親方達の前で、ヴァルターは自作の歌を披露する。歌の途中でやはりエーファとの結婚を目論むベックメッサーが非難を口にし始め、靴屋のハンス・ザックスのみが、認めるべき箇所が多いと擁護する。失格となったヴァルターは意気消沈する。
【第2幕】
エーファは、騎士の様子を父親に訊ねるが、彼は言葉を濁す。ザックスがエーファを愛する心を歌っていると、当の彼女が現れてヴァルターの出来について聞きだそうとする。エーファのヴァルターへの愛が本物だと知ったザックスは、彼女のために動こうと決心。エーファを訪ねて来たヴァルターはことの次第を悔しげに語り、駆け落ちを迫る。ベックメッサーがエーファの部屋の下でセレナーデを歌おうとすると、ザックスが金槌の音を立てて邪魔をし、エーファの身代わりで窓辺に立つマグダレーネの姿に、彼女と恋仲のダーヴィットが気付いて大騒動に。騒ぎに乗じて家を出ようとしたエーファとヴァルターの前にザックスが飛び出して、騎士を家に引っ張り込み、娘は父親に引き渡す。
【第3幕】
翌朝。ザックスは自分の迷いから逃れられない。ヴァルターが夢に見た話を語るので、ザックスはそれを歌にせよと励ます。ベックメッサーが訪ねて来て、ザックスが書き留めたヴァルターの歌を自分のものにしてしまう。エーファはヴァルターとともに、ザックスに感謝の気持ちを表す。歌合戦でベックメッサーが歌いだすが上手く行かず、責任をザックスに被せる。ザックスは同じ歌をヴァルターに歌わせ、皆は彼の歌いぶりに感動する。勝利が決まったヴァルターにザックスが伝統の重みを説き、一同がザックスを讃える。
公演情報
令和3年度(第76回)文化庁芸術祭協賛公演
新国立劇場 2021/2022 シーズンオペラ
オペラ夏の祭典 2019-20 Japan↔Tokyo↔World
R.ワーグナー『ニュルンベルクのマイスタージンガー』
Richard WAGNER / Die Meistersinger von Nürnberg
全3幕〈ドイツ語上演/日本語及び英語字幕付〉
日程:2021年11月18日(木)~12月1日(水)
会場:新国立劇場オペラパレス
予定上演時間:
約5時間30分(休憩含む)
【指揮】大野和士
【演出】イェンス=ダニエル・ヘルツォーク
【美術】マティス・ナイトハルト
【衣裳】シビル・ゲデケ
【照明】ファビオ・アントーチ
【振付】ラムセス・ジグル
【演出補】ハイコ・ヘンチェル
【ハンス・ザックス】トーマス・ヨハネス・マイヤー
【ファイト・ポーグナー】ギド・イェンティンス
【クンツ・フォーゲルゲザング】村上公太
【コンラート・ナハティガル】与那城 敬
【ジクストゥス・ベックメッサー】アドリアン・エレート
【フリッツ・コートナー】青山 貴
【バルタザール・ツォルン】菅野 敦
【ウルリヒ・アイスリンガー】鈴木 准
【アウグスティン・モーザー】伊藤達人
【ヘルマン・オルテル】大沼 徹
【ハンス・シュヴァルツ】長谷川 顯
【ハンス・フォルツ】妻屋秀和
【ヴァルター・フォン・シュトルツィング】トミスラフ・ムツェック
【ダーヴィット】望月哲也
【エーファ】林 正子
【マグダレーネ】山下牧子
【夜警】志村文彦
【管弦楽】東京都交響楽団
【協力】日本ワーグナー協会
※招聘キャスト、指揮者につきましては、出入国制限の状況により変更となる場合があります。あらかじめご了承ください。