バレエ・アーティスト 緑間玲貴が舞踊生活35周年記念公演『御佩劍』(新作初演)を新国立劇場小劇場で開催
緑間玲貴 舞踊生活35周年公演 バレエ『御佩劍』(新作初演)ビジュアルイメージ
沖縄出身のバレエ・アーティスト 緑間玲貴による新作バレエ『御佩劍(みはかし)』が、2021年10月31日(日)東京・初台の新国立劇場小劇場にて上演される。令和3年度(第76回)文化庁芸術祭参加公演。
緑間を中心に構成されるバレエ公演「トコイリヤ」は2015年に始まり、今回で7回目を迎える。バレエ、琉球舞踊、日本古来の巫女舞、観音舞、能楽、雅楽などに共通する世界観を基に新たな文化を生み出す舞踊作品を指向してきた。これまでに東京・沖縄で公演を行い、2017年、2019年の東京公演は文化庁芸術祭参加公演に選ばれた。2017年には、緑間が2016年度(第51回)沖縄タイムス芸術選賞奨励賞(洋舞・邦舞部門)を受賞している。
緑間の舞踊生活35周年記念の新作の主題は「ヤマトタケルの剣(つるぎ)」。 「古事記」に登場する倭建命(ヤマトタケル)の伝説を基に「分断」と「調和」というテーマを掲げ、現代社会における人類の在り方を問う舞台となる。
(左から)緑間玲貴、関直美、前田奈美甫、柳元美香
倭建命は緑間。弟橘比売命を「トコイリヤ」の初回から出演し欠かすことのできない存在である前田奈美甫(バレエ)が務め、倭建命に剣を授ける倭比売命に関直美(シテ方 宝生流 能楽師)を迎える。天叢雲剣は沖縄出身で多彩に活躍するバレリーナである渡久地真理子を起用。自然主は柳元美香(観音舞)、自然たちは吉原詞子/金城凪香。音楽は緑間の信頼厚いYURAI。
『御佩劍』衣裳イメージデザイン画 (C)TOKOIRIYA SOCIETY
演出は、緑間が長年培ってきたバレエをベースに能楽や琉球文化を随所に散りばめる趣向。 沖縄最古の琉球文学で首里王府によって編纂された歌謡集である「おもろさうし」をこれまでの研究を元に新しい創造物として蘇らせ、琉球文化と大和文化の共通点をあぶりだすという。衣裳デザイン(下田絢子)にも水引、祈り、日本独自の色への染めなどの日本の伝統文化を取り入れる。
沖縄に根差しながら、独自の深い芸術を生み出している緑間の新境地が見られそうだ。
【緑間玲貴バレエ公演】 新作バレエ「御佩劍」トコイリヤ RYOKI to AI vol.7 告知動画
文=高橋森彦
公演情報
バレエ・アーティスト 緑間玲貴 舞踊生活35周年記念公演
「トコイリヤ RYOKI to AI vol.7」東京公演
バレエ『御佩劍』(新作初演)
音楽制作・演奏:YURAI (Ema/慧奏/友比古)
衣裳デザイン:下田絢子
日時:令和3年10月31日(日) 13時30分開演/18時開演
場所:新国立劇場 小劇場
特別席 (指定席)30,000円
S席(指定席) 15,000円
A席 (指定席)10,000円
B席 (2階バルコニー席)7,000円
倭建命:緑間玲貴(バレエ)
弟橘比売命:前田奈美甫(バレエ)
倭比売命:関直美(シテ方 宝生流 能楽師)
天叢雲剣:渡久地真理子(バレエ)
自然主:柳元美香(観音舞)
自然たち:吉原詞子/金城凪香
衣裳:下田絢子 (Le Merveilles)