山下達郎、「さよなら夏の日」初のミュージックビデオが完成 藍にいなによる全編アニメーション作品
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「さよなら夏の日」MVカット
山下達郎のスタジオ・アルバム『ARTISAN』が、2021年最新リマスタリングにて、本日・8月18日(水)に発売される。
『ARTISAN』は1991年に発売された、山下達郎10作目のオリジナル・アルバム。音作りや演奏の殆どを山下達郎一人でこなし、オリジナリティーあふれる自由な音世界を求めた作品。まさに「ARTISAN(職人)」の名にふさわしい作品であり、「アトムの子」、「さよなら夏の日」、「ターナーの汽罐車」、「Endless Game」など、山下達郎のライヴでもお馴染みの代表曲が収録されている。
ここ数年、70年代、80年代のジャパニーズ・シティ・ポップが世界的なブームとなり、その最重要アーティストとして、山下達郎の音楽が海外の若いリスナーたちから絶大な支持を受けているが、91年に発売された本盤は、日本のファンから名作として人気の高い作品である。そして、本日、このリマスター盤の発売を記念して、アルバムの収録曲である「さよなら夏の日」のミュージック・ビデオが新たに作成され、公開された。
「さよなら夏の日」は、ガール・フレンドと遊園地のプールに行った際、夕立に遭ったという、高校時代の山下達郎の実際の思い出を元に作られた楽曲で、夏(青春)が終わって、少年少女は大人になっていくという、10代への憧憬や感傷的な思いの中に未来への小さな希望が込められている。
今回のミュージック・ビデオの制作にあたり、スタッフはこの楽曲を現代の若いリスナーにも届けるために、YOASOBI、米津玄師、オリビア・ロドリゴなど様々なアーティストのミュージック・ビデオを手掛けている、新進のアーティスト、藍にいなさんに制作をオファー、夏を代表する名曲が発売から30年の時を経て、今を代表するアーティストの手により、新たに生まれ変わった。
全編アニメで構成されたこのミュージック・ビデオは、「時間」という少年少女が抱える普遍のテーマを主題に、青春時代の危うさや儚さを巧みに表現、鮮烈な印象とともに、楽曲にまるで現代の新曲のような新鮮さを与えている。
また、当時のシングルのジャケットに登場した犬と線路のオマージュなど、オールド・ファンもおもわずニヤリとする演出にも注目だ。なお、1991年のアルバム発売当初、この楽曲のミュージック・ビデオは作成されなかったため、「さよなら夏の日」のミュージック・ビデオが制作されるのは初の試みとなる。
藍にいな コメント
「さよなら夏の日」に映像をつける機会を頂けたこと、とても光栄です。このお話を頂いた時、嬉しい反面、既に沢山の方に愛されている楽曲に映像をつけることにプレッシャーもありました。山下達郎さんご本人の思い出の曲であると同時に、楽曲を愛しているすべての人の思い出を背負うこの曲にどう映像をつけるかと考えた時に、少年少女が抱える普遍的なテーマ、「時間」を描こうと決めました。あの頃の時間にはやっぱり不思議な力がある、完成した映像を見ながら改めてそんなことを考えました。楽曲の力をお借りしながら、彼らが抱える時間の危うさや儚さを表現出来たんじゃないかと思います。楽しんで頂けたら幸いです。
山下達郎「さよなら夏の日」ミュージック・ビデオ