ドラマチックアラスカ『RUSH BALL 2021』ライブレポート ーー「夢がまた増えました!」全身全霊のステージで未来への想いを託す
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ドラマチックアラスカ 撮影=瀧本JON…行秀
『RUSH BALL 2021』ドラマチックアラスカ
ATMCのトップバッターを飾るのは、ドラマチックアラスカ。のっけから勢いよく音をかき鳴らし、「東京ワンダー」でライブをスタート。<今しかない>と歌詞をヒジカタナオト(Vo.Gt)が叫ぶように歌ったり、畳みかけられるバンドサウンドの迫力に、1曲目からこのステージにかける並々ならぬ想いが伝わってくる。
ドラマチックアラスカ
すると、ヒジカタは『RUSH BALL』が2018年以来の出演であることに触れ、「出れない間に、ライブハウスでめっちゃ強くなって帰ってきました。その間に得た経験と場数を見せつけて帰ります!」と宣言し、今度は「ジュブナイル」で会場のテンションもグングンと突き上げていった。<まだまだ走れる>という衝動的な歌詞が、ステージの勢いと重なりストレートに胸を打つ。さらに、8月25日(水)にリリースされたばかりのミニアルバムから表題曲「人間合格」と「CODE:RED」も披露。歌詞がいつも以上に、いまこの瞬間の自分自身やバンドとリンクしして胸が熱くなる。
ドラマチックアラスカ
「暑い中でもマスクをつけてくれてありがとう」と労いながら再びMCへ。「音楽が好きな人は、向こう側を想像できる、想像力のある人だと思っています。この曲はどんな気持ちで歌詞を書いて、メロディを紡いだんだろうとか。僕らも、こうして来てくれているみなさんの向こう側をいつも想像しています。まだまだ大変な日々が続きそうですが、みんなでその向こう側を想像できたら、きっとハッピーになれるんじゃないかと思っています」(ヒジカタ)と、今こそ大事にしたい想いを真摯に語った。
ドラマチックアラスカ
最後は「あかんことがよくなったり、よかったことがあかんくなったり……。正義と悪が、どっちがどっちかわからんくなる。けれど、どんな世界になっても、ずっと真ん中にあって大事にしてきたものだけはブレないように……!」と、明るい希望の光で未来を照らすように、ラストナンバーの「ファイナルフラッシュ」を披露。
ドラマチックアラスカ
曲中、「『ライブができません、減らします』、死ねと言われてるんかと思ったね!」と切実な想いをこぼしたり、「どんな未来を語ったって、嘲笑われたりもしたけど、それでも続けてきたからこそ『RUSH BALL』に帰ってこれました!」と叫ぶシーンも。気迫をみせつけ、「ありがとう! 夢がまた増えました。関西バンドとして、『RUSH BALL』の常連になること! 今度はあっちでやりましょう! あっちで!」と更なる大きな舞台への野望を見せ、幕を閉じた。
ドラマチックアラスカ
どれだけこの日を待ち望み、この瞬間に懸けていたのかがヒシヒシと伝わってくる全身全霊のステージは、衝動も喜びも戸惑いも怒りもすべてを音で、観客と熱気に変えていくような、力強さと音楽への愛に溢れていた。
取材・文=大西健斗 撮影=瀧本JON…行秀
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