『2021 セイジ・オザワ 松本フェスティバル』、シャルル・デュトワ指揮、サイトウ・キネン・オーケストラ演奏 公演のYouTube配信が決定
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『2021セイジ・オザワ 松本フェスティバル』で予定されていたシャルル・デュトワ指揮、サイトウ・キネン・オーケストラ演奏の公演が、ユニバーサルミュージックの公式YouTubeチャンネルで全世界無料配信されることが決定した。
『セイジ・オザワ 松本フェスティバル』は、日本を代表する指揮者で、本日86歳の誕生日を迎えた小澤征爾が総監督を務める音楽祭。1992年より長野県松本市で毎年夏に開催されており、来年30周年を迎える。この音楽祭のために編成されるオーケストラ、サイトウ・キネン・オーケストラを中心に、世界から優れた音楽家が集結するフェスティバルとして、全世界的に注目を集めている。
昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となっており、今年は2年ぶりの開催。そのプログラムに話題が集まっていたが、昨今のコロナウイルスの感染拡大、医療体制の窮迫を踏まえ、全公演の中止が発表されていた。
今回、YouTubeで配信が決定したのは、2021年9月3日(金)と5日(日)に予定されていた公演で、サイトウ・キネン・オーケストラが指揮者にシャルル・デュトワを迎えて演奏するプログラム。演目は、ラヴェル、ドビュッシー、ストラヴィンスキーと、シャルル・デュトワが得意とするレパートリーが並び、コンサートの発表から間もなく
Charles Dutoit - Suntory Hall 2016 (C)Kiyotane Hayashi
サイトウ・キネン・オーケストラ (C) 大窪道治
この決定に、実行委員会は「音楽家にとって、松本で、サイトウ・キネン・オーケストラで演奏することは、特別な意味があります。これまでフェスティバルやサイトウ・キネン・オーケストラを支えて下さって来た音楽家の皆様は、全員、その自負と意味を感じて、30年近く続いたフェスティバルを育て、音楽を紡いでくださってきました。
8月24日に発表したフェスティバルの開催中止は、総監督を筆頭に出演者、関係者、スタッフ全員にとって苦渋の決断でしたが、小澤総監督とサイトウ・キネン・オーケストラは、来年30周年を迎えるフェスティバルをつなげるためにも、演奏をすべて中止するのではなく、1度でも良いのでサイトウ・キネン・オーケストラとして集まり、音を出し、それを記録して、広くお客様にお届けすること、それこそ音楽家ができることなのではないか、と考えました。」とコメント。
指揮者、シャルル・デュトワは、実行委員会の 「フェスティバルを楽しみにしてくださっていたすべてのお客様にサイトウ・キネン・オーケストラの音を届けたい」という想いに、「セイジのためなら」と来日して指揮することを快諾。今回のサイトウ・キネン・オーケストラとの共演について、「セイジの音作りは近くで見て来たのでよく知っています。サイトウ・キネン・オーケストラの音を聴くと、まさにセイジそのものと感じます。指揮をするのがとても楽しみです」とコメントしている。
配信は、もともと公演が予定されていた9月3日(金)19時~、9月5日(日)15時~の2回のみ。3日(金)に無観客演奏し、収録された映像が配信されることとなっており、今後、無料でのアーカイブ配信は予定されていない。なお、サイトウ・キネン・オーケストラとしては、今回が初のオンライン・コンサートとなる。
日本で唯一グラミー賞を受賞したオーケストラ、サイトウ・キネン・オーケストラとグラミー賞を2回受賞、世界の名だたるオーケストラとの共演経験を持つ世界的指揮者、シャルル・デュトワの共演を自宅にいながら楽しめる滅多にない機会となりそうだ。