バットマンが戦国時代に！　アクション満載の『ニンジャバットマン ザ・ショー』ゲネプロレポート

『ニンジャバットマン ザ・ショー』が2021年11月6日（土）、東京・池袋TheaterMixaにて開幕する。DCコミックスの「バットマン」のキャラクターを用いて日本で制作されたアニメーション映画を、大迫力のエンターテイメントショーとして上演。初日に先駆け、11月4日（木）に行われた公開ゲネプロと開幕直前取材の模様をレポートする。

バットマンシリーズ日本初となるアクションショー。日本の戦国時代にタイムスリップしたバットマンが、戦国大名となったジョーカーたちとバトルを繰り広げるストーリー。「夜-YORU-」「黒-KURO」「闇-YAMI-」「影-KAGE」の4チームにより演じられ、公開ゲネプロでは「夜-YORU-」チームが公演を行った。

ステージ上には二階建てのセットが組まれ、夜闇には幻想的に輝く満月が浮かんでいる。荒廃した犯罪都市「ゴッサム・シティ」で神出鬼没に現れるバットマン（滝川広大）。スタイリッシュなサウンドが鳴り響き、一気に疾走感あふれるバトルシーンへ。

大部分がアクション、ダンスといったパフォーマンスで構成されている本作の大きな見どころは、バットマンの刀を振るう姿。力強い立ち回りと斬撃、容赦なく斬りかかっていく迫力は場面を追うごとに増していく。滝川演じるバットマンの勇ましくたくましい佇まいが、アクションのダイナミックさを後押ししていた。バトルシーンで際立っていたのが、キャット・ウーマン（安納サオリ）のしなやかな身のこなし。派手な体術による見せ場が多く、華やかな存在感があった。

宿敵・ジョーカー（なだぎ武）との対決も幾度となく繰り広げられる。和風アレンジを施されたビジュアルも相まって一見コミカルだが、浮かべた笑顔からは得体のしれなさが漂う。相棒役ともいえるハーレイ・クイン（室田瑞希）は軽やかでキュートな雰囲気とは裏腹に、キレのある動きで躍動。悪のコンビネーションが、舞台上を縦横無尽にかき乱していく。

公開ゲネプロ終了後には滝川広大、なだぎ武、安納サオリ、室田瑞希が登壇した囲み取材が行われた。

バットマン役を演じる滝川は「世界級なダンスやアクロバットがこんなに身近で見られることはなかなかない」と見どころを解説。「いよいよ開幕できるんだという気持ち。これを観て明日も頑張れるという作品になれるように、自分たちも全力の気持ちを込めて舞台に立ちます」と真摯に語った。ほかのキャストから「稽古中でもどしんと構えていて、“この人に任せれば大丈夫！”というのをみんなが知っている」（室田）、「強くて心優しく、本当にヒーローのような人」（なだぎ）と称されていた姿が印象的だった。

自身もアメコミ好きだというジョーカー役のなだぎは「バットマンを知らない方でもショーとして楽しめるステージ。きっとワクワクしてもらえるはず」とPR。4チームの特色について「『夜チーム』は舞台俳優がいて、女子プロレスラーがいて、お笑い芸人がいて、アイドルがいて一番バラエティに富んでいる。他のチームもアクロバットやダンス、アクションが得意などはっきりと色が分かれているのでぜひコンプリートしていただけたら」と話した。

「観に来てくださる方は一体あの映画をどんな風に舞台にしているんだろうとドキドキでいらっしゃると思いますが、そのドキドキをワクワクに変えてみせたい。フラッと気軽に遊びに来る感覚で来てください」とキャットウーマン役の安納。劇中のアクションシーンについて、滝川に「バットマンに助けてもらうシーンでは、いつか技で受けてもらえるようになりたい」とさらなる進化へ意欲を見せた。

ハーレイ・クイン役の室田は「セリフで参加している部分もあるので、可愛いハーレイ・クインにも注目してほしいです！」とアピールしつつ、「ダンスやアクションといったパフォーマンスと一緒に、後ろに映し出される映像も見どころ。（座席の）前方では私たちの表情を、後ろの方では一体感を味わえるのでいろんな方に観てほしいです」と結んだ。

11月30日（火）まで上演。全70公演を予定している。

取材・文＝潮田茗