野村萬斎、世田谷パブリックシアター芸術監督を22年3月で退任 次期芸術監督は白井晃

2021.12.20
ニュース
舞台


世田谷パブリックシアター芸術監督として20年務めた野村萬斎が、2022(令和4)年3月31日をもって退任することが発表された。また、次期芸術監督として、2022(令和4)年4月1日付で演出家・俳優の白井晃の就任が決定した。

【芸術監督 野村萬斎】

野村萬斎  撮影:江森康之

任期:2002年8月~2022年3月31日

狂言師。1997年4月5日、世田谷パブリックシアター開場柿落としの『三番叟』以来、こどもの劇場「狂言ワークショップ」に参画し、2002年に芸術監督就任。
就任直後から現在まで続く「狂言劇場」「MANSAI◉解体新書」「現代能楽集」のシリーズを企画。狂言の技法を駆使した新作『まちがいの狂言』、古典芸能とシェイクスピア、現代劇との融合を図った『国盗人』、『マクベス』などの舞台を次々と演出・出演し、全国で公演。01年『まちがいの狂言』をロンドン、サンフランシスコ、ニュージャージー、03年『ハムレット』をロンドンにて上演。06年に発表した自らによる構成・演出・出演作『敦─山月記・名人伝─』では朝日舞台芸術賞、紀伊國屋演劇賞を受賞。17年に新演出を手がけた劇場開場20周年記念公演『子午線の祀り』では読売演劇大賞 最優秀作品賞、毎日芸術賞 千田是也賞を受賞。21年4月、石川県立音楽堂邦楽監督に就任。同年6月より公益社団法人全国公立文化施設協会会長。

【次期芸術監督 白井晃】

白井晃

任期:2022 年4月1日~

京都府生まれ。早稲田大学卒業後、1983~2002年、遊⦿機械/全自動シアター主宰。演出家として独立後は、ストレートプレイから音楽劇、ミュージカル、オペラまで幅広く手掛ける。世田谷パブリックシアター開場時より『こわれた玩具』『アナザデイ』『ラ・ヴィータ~愛と死をみつめて~』『ピッチフォーク・ディズニー』『宇宙でいちばん速い時計』などを上演。当劇場の企画制作公演では、『偶然の音楽』音楽劇『三文オペラ』『ガラスの葉』『マーキュリー・ファー Mercury Fur』『レディエント・バーミン Radiant Vermin』ほか多数演出。第9・10回読売演劇大賞優秀演出家賞、05年演出『偶然の音楽』にて湯浅芳子賞(脚本部門)、12年演出のまつもと市民オペラ『魔笛』にて佐川吉男音楽賞、18年演出『バリーターク』(KAATとの共同制作)にて小田島雄志・翻訳戯曲賞などの受賞歴がある。
2014年4月、KAAT 神奈川芸術劇場アーティスティック・スーパーバイザー(芸術参与)に就任、2016年4月~2021年3月、同劇場の芸術監督を務めた。


今後の世田谷パブリックシアター公演は、野村萬斎企画・出演による、MANSAI◉解体新書 その参拾弐 完「檄」~初心不可忘~が2022年2月24日(木)に上演。野村萬斎演出の戯曲リーディング『ハムレット』より が、2022年2月27日(日)に行われる。

そして、白井晃演出の『マーキュリー・ファー Mercury Fur』は、2022年1月28日(金)~2月16日(水)に上演される。なお、「芸術監督交代 記者会見」は2022年2月に開催予定とのこと。

公演情報

野村萬斎 今後の世田谷パブリックシアター公演
 
MANSAI◎解体新書 その参拾弐 完「檄」 ~初心不可忘
日程:2022年2月24日(木)19:00
会場:世田谷パブリックシアター
企画・出演:野村萬斎

戯曲リーディング『ハムレット』より
日程:2022年2月27日(日)18:30
会場:世田谷パブリックシアター
作:W. シェイクスピア 翻訳:河合祥一郎 演出:野村萬斎

■白井晃 今後の世田谷パブリックシアター公演
 
『マーキュリー・ファー Mercury Fur 』
日程:2022年1月28日(金)~2月16日(水)
会場:世田谷パブリックシアター
作:フィリップ・リドリー 演出:白井晃 翻訳:小宮山智津子
出演:吉沢亮 北村匠海 加治将樹 宮崎秋人 小日向星一 山﨑光 水橋研二 大空ゆうひ
 
  • イープラス
  • 野村萬斎
  • 野村萬斎、世田谷パブリックシアター芸術監督を22年3月で退任 次期芸術監督は白井晃