丸美屋食品ミュージカル『アニー』2022 初日直前会見レポート~今年こそは全公演完走を!

2022.4.22
レポート
舞台

丸美屋食品ミュージカル『アニー』初日直前会見

画像を全て表示(11件)

【THE MUSICAL LOVERS】ミュージカル『アニー』第45回
丸美屋食品ミュージカル『アニー』2022 初日直前会見レポート~今年こそは全公演完走を!
 



2022年の丸美屋食品ミュージカル『アニー』(主催・製作:日本テレビ放送網/協賛:丸美屋食品工業)が、4月23日(土)から東京・新国立劇場 中劇場にて開幕する。4月22日(金)には同劇場内で初日前会見が行われ、アニー役Wキャストの2人(チーム・バケツ/山崎杏、チーム・モップ/山本花帆)、および葛山信吾(ウォーバックス役/※葛山の葛、正しくは下部が「ヒ」)、マルシア(ハニガン役)、笠松はる(グレース役)、財木琢磨(ルースター役)、島ゆいか(リリー役)の7名が登壇した。

日本テレビ主催によるミュージカル『アニー』は1986年から上演がスタートし、2022年に37年目を迎える。『アニー』の舞台は、世界大恐慌直後の1933年、真冬のニューヨーク。誰もが希望を失う中、本当の両親が迎えに来る「明日」を信じて生きる孤児・アニー。そんなアニーをとりまく個性あふれる孤児たち、アニーによって変わってゆく大人たちが繰り広げるストーリー展開と、「Tomorrow」をはじめとする名曲の数々が、これまでのべ183万人もの観客に感動を与え続けてきた。総上演回数は1,900回にのぼる。

2022年は「アニー生誕100年」の年(物語の中で、アニーの出生証明書に「誕生日は1922年10月28日」と記されていることに基づく)と言われているが、ブロードウェイのアルヴィン劇場で『アニー』のオープンしたのが1977年4月21日。よってミュージカルとしては誕生45周年を数える。さらに本年は、丸美屋食品工業の協賛が20周年を迎える年でもある。そんな記念すべき“アニー・アニバーサリー・イヤー”の初日を翌日に控えたキャストたちが、心境、見どころを会見で語った。


 

ーー初日を翌日に控えた心境は?

山崎杏(チーム・バケツ アニー役) 今日のゲネプロ(総通し稽古)の前はとても緊張していましたが、舞台に立ったらすごく楽しくできました。体調管理をしっかりして、明日の初日に備えます。

山崎杏

山本花帆(チーム・モップ アニー役) 稽古でいろいろ頑張ってきたことを出し切りたいです。

山本花帆

葛山信吾(大富豪ウォーバックス役/※葛山の葛、正しくは下部が「ヒ」) 久しぶりのミュージカルで、ダンス・歌のパートは(稽古時に)迷惑をかけたかもしれないが、アニー2人、共演者、スタッフの皆様と楽しく最後までやり抜きたいです。

葛山信吾(※葛山の葛、正しくは下部が「ヒ」)

マルシア(孤児院の院長ハニガン役) ドキドキとワクワクが重なり合っています。ここ2年間、複雑な思いで『アニー』をやってきました(※2020年は全公演中止、2021年4月の東京・新国立劇場での公演は、初日の4月24日(土)たった一日しか上演できぬまま公演中止。予定されていた仙台公演は地震被害の影響により中止、松本公演も感染症の影響で中止となってしまった)。今回は最後まで行けるよう走りたい。

マルシア

笠松はる(ウォーバックスの秘書グレース役) 正直、やっとここまで来られた(※笠松も2021年『アニー』でグレース役となり、マルシア同様に数多くの公演中止を経験した)。日々の感染症対策と、PCR検査のたびにドキドキしてきました。今日を迎えられたことに感謝し、最後まで皆で元気に走り抜けたいです。

笠松はる

財木琢磨(ハニガンの弟ルースター役) 『アニー』に出演できること、無事に開幕できることが改めて幸せです。この作品がなぜこんなに愛され、上演を重ねているのかは、観たらわかります。毎公演、『アニー』の素晴らしさが届くよう、真心をこめて楽しんで演じたい。

財木琢磨

島ゆいか(ルースターと組んでアニーたちをだますリリー役) 稽古、舞台稽古、ゲネプロで、子どもたちの「『アニー』に出たかった、『アニー』を愛している」という気持ちが溢れているのを目の当たりにした。皆、キラキラしている。公演ができる喜びを噛み締め、リリー役を頑張りたい。

島ゆいか


 

ーー主演のアニー2人に訊きます。アニーに似ているところは?

山崎 すべてポジティブに考える点、すごく元気で明るいところ、負けずギライなところが似ています。

山本 ポジティブで、イヤなことからすぐ立ち直ることができる性格が似ています。

ーー大人キャストの皆さんは、アニーと同じ11歳だった頃、どんな子どもでしたか。

葛山 11歳、小4の頃は1人で学校から帰るような、暗い大人しい子でした。

マルシア 11歳の頃はブラジルにいました。日本の歌が大好きで、趣味で歌っていました。職業は建築士を目指していました。

笠松 ちょうど劇団四季『CATS』を観て、ミュージカルに出る側の人になりたいと思いました。でも初舞台は25歳でした。私がミュージカルをやりたいと思った年齢で主役を演じるアニー2人はすごいです。

財木 ドッジボールが大好きで、たて投げ・よこ投げを使い分け、ケガをしても包帯が真っ黒になるまで遊んでいました。

島 熊本出身で、自然の中で楽しく自由に生きておりました。以上です(笑)。


 

ーー稽古で苦労したことは?

山崎 アニーは心の動きが多く、思っていても表面に出ない部分を、表に出る表現になるように改善しました。

山本 アニーは主役なので、歌・ダンス・演技でやることがたくさんあり、全てをこなして覚えるのが大変でした。

葛山 昨日今日、舞台に入り、マスクを初めて外しました。すると皆の表情が見えて、新しい感覚を覚えました。日々そこを楽しみに芝居を育てていきたいです。

マルシア 稽古場はずっとマスクで、相手の目しか見えません。その中でセリフ・芝居・歌をやって、マスクを取ると背筋や肺活量が鍛えられていたことがわかり、今、(迫力が)ヤバいです(笑)。

笠松 マスクが苦しいのはもちろんですが、同時に、稽古場での人数が少なく制限されているので、各チームごと2回に分けての稽古で、同じことを説明するスタッフさんの苦労がすごかったと思います。

財木 苦労したことが思いつきません。皆、ニコニコ芝居するし、とにかく幸せで楽しかったです(隣でマルシア「良かった~」)。

島 苦労というより、鍛えられました。マスクをすることで、エネルギーを2倍使わないと気持ちが相手に届かない。昨日今日の舞台稽古で、2倍の状態からの変化が楽しみです。
 

ーー皆さんがかなえたい夢は?

山崎 遠い将来は俳優になって、いろんな舞台や作品に出たいです。

山本 私も女優になるのが夢。舞台・映画・ドラマ、いろんなジャンルに挑戦したい。

葛山 自然豊かなところでのんびり過ごせるよう、頑張ります(笑)。

マルシア 30年以上この世界でやってきて、これからも夢を与えられるような仕事をしたいです。そのために体力と健康管理に気をつけ、夢を追いかけていきたい。

笠松 ずっと犬を飼いたいと思い続けているので、日々サンディを見て、遠巻きに癒されています。

財木 この『アニー』という作品が続くなら、またルースター役で出たいし、葛山さんみたいに渋カッコいい役者になってウォーバックス役をやってみたいです。

島 『アニー』に出たいという夢がかなったので、その持続と、これからも女優でい続けられるよう頑張ります。
 

ーー新生活で始めたことは?

山崎 始めたこと……体力作り(笑)。

山本 オーディションに受かってから、サンディやモリーを抱っこする体力をつけるために、腹筋100回始めました!


するとマルシアが山本に「ホント? ここでやってみて」と促すと、「イヤです~(笑)」とケラケラ笑ってかわす山本。アニー2人の「観に来てください!」という可愛らしいメッセージで、初日前会見は和やかに終了した。

2022年の丸美屋食品ミュージカル『アニー』は、4月23日(土)~5月8日(日)、東京・新国立劇場 中劇場で26ステージ上演される予定だ。夏には宮城・大阪・金沢・名古屋公演も予定されている。新型コロナウイルス感染症対応のため、内容を凝縮し、クオリティと感染症対策を両立させた約90分(休憩なし)の特別バージョンで上演される予定だ。なお、昨年は録音演奏にて上演されたが、今年は生オーケストラの演奏が復活する。演出は山田和也、音楽監督は小澤時史、振付・ステージングは広崎うらんが担当する。

昨年(2021年)の『アニー』は新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の発令により、4月の東京・新国立劇場での公演は、初日の4月24日(土)たった一日しか上演できぬまま公演中止を余儀なくされた。Wキャストの子役たちはそれぞれ一度きりのステージとなってしまった。しかし夏のツアーには、特別にシアターオーブでの東京公演も組み込まれ、作品のファンを喜ばせた。そして2022年の今回は全公演、無事に上演されることを祈るばかりだ。

取材・文=ヨコウチ会長  写真=安藤光夫(SPICE編集部)

公演情報

丸美屋食品ミュージカル『アニー』2022
 
 
★丸美屋食品ミュージカル『アニー』メイキング特番 放送決定
日本テレビ(関東ローカル)『シューイチ×アニー涙と笑いの舞台初日に完全密着!』
2022年4月29日(金・祝)15:50~16:20 ※再放送:5月4日(水・祝)6:00~6:30
 
■出演:
アニー:山崎 杏 /  山本 花帆
ウォーバックス:葛山 信吾
( ※葛山の葛は正しくは「ヒ」です 
ハニガン:マルシア
グレース:笠松 はる
ルースター:財木 琢磨
リリー:島 ゆいか

 
【チーム・バケツ】
アニー役:山崎 杏(ヤマザキ アン)
モリー役:新谷 彩羽(アラヤ イロハ)
ケイト役:山口 菜々美(ヤマグチ ナナミ)
テシー役:小田島 優月(オダジマ ユヅキ)
ペパー役:深澤 七子(フカザワ ナナコ)
ジュライ役:黒川 明美(クロカワ メイミ)
ダフィ役:神澤 七緒(カンザワ ナオ)

 
【チーム・モップ】
アニー役:山本 花帆(ヤマモト カホ)
モリー役:成瀬 みずき(ナルセ ミズキ)
ケイト役:久住 星空(クズミ セイラ)
テシー役:北村 栞(キタムラ シオリ)
ペパー役:シーセン きあら(シーセン キアラ)
ジュライ役:小林 桜(コバヤシ サクラ)
ダフィ役:岩淵 心咲(イワブチ ミサキ)
(以上、Wキャスト)

 
<ダンスキッズ>
 
【チーム・バケツ】
磯部 ちひろ(イソベ チヒロ)
合田 晴音(ゴウダ ハノ)
齋藤 日南(サイトウ ハルナ)
平山 明香里(ヒラヤマ アカリ)
渡邊 杏奈(ワタナベ アンナ)

 
【チーム・モップ】
高嶋 悠花(タカシマ ハルカ)
鳥塚 美羽(トリヅカ ミウ)
三輪 駿斗(ミワ シュント)
山田 紗良(ヤマダ サラ)
 
<アンサンブル>

伊藤俊彦、鹿志村篤臣、後藤光葵、丸山田加賜、矢部貴将、太田有美、木村つかさ、濵平奈津美、横岡沙季

■スタッフ
脚本:トーマス・ミーハン
作曲:チャールズ・ストラウス
作詞:マーティン・チャーニン
翻訳:平田 綾子
演出:山田 和也
音楽監督:小澤 時史
振付・ステージング:広崎 うらん

 
■主催・製作:日本テレビ放送網株式会社
■協賛:丸美屋食品工業株式会社

【東京公演】

■会場:新国立劇場 中劇場
■日程:2022年4月23日(土)~5月8日(日)

※当初の発表では5月9日(月)までの上演期間でしたが、変更になりました。5月8日(日)16時チーム・モップの回が東京公演千穐楽となる予定です。
■料金:全席指定:8,700円(税込)
※4月25日(月)・4月27日(水)は「スマイルDAY」特別料金6,700円(税込)
発売中
■問合せ:キョードー東京  TEL:0570‐550‐799

 
【夏のツアー公演】

宮城公演
■日程:2022年8月7日(日)
■会場:名取市文化会館

 
大阪公演
■日程:2022年8月11日(木・祝)〜14日(日)
■会場:シアター・ドラマシティ

 
金沢公演
■日程:2022年8月20日(土)〜21日(日)
■会場:金沢歌劇座

 
名古屋公演
■日程:2022年8月26日(金)〜28日(日)
■会場:愛知県芸術劇場大ホール
 

■あらすじ:1933年12月、真冬のニューヨーク。1929年に起こった世界大恐慌が色濃く残り、誰もが希望を失っていた中で、ニューヨーク市立孤児院には前向きな11歳の少女、アニーがいた。アニーは孤児院を脱走し、犬のサンディと出会うが、警官に補導され連れ戻される。そこにやって来たのが大富豪ウォーバックスの秘書グレース。彼女の取り計らいにより、アニーはウォーバックス邸でクリスマス休暇を過ごすことになる。ウォーバックスはアニーを気に入り、養子にしたいと願うが、アニーが「普通の子と同じように両親と暮らしたい。父さんと母さんを見つけ出したい」と望むので、ウォーバックスは5万ドルの賞金を用意し、アニーの両親を公開捜索する。しかし名乗り出てくるのは、両親になりすまそうとする賞金目当ての悪人ばかり。さらには孤児院長ハニガンと、その弟ルースター、ルースターの恋人リリーも悪事を企んで……。アニーはいったい、どうなってしまうのか。

■公式サイト:https://www.ntv.co.jp/annie/