神戸の劇場の企画「KAVC FLAG COMPANY2021-2022」延期された公演の振替が続々と決定
-
ポスト -
シェア - 送る
「KAVC FLAG COMPANY 2021-2022」記者会見より。前列左端がプログラム・ディレクターのウォーリー木下。 [撮影]吉永美和子
ウォーリー木下がプログラム・ディレクターを務める、神戸市の公立劇場[神戸アートビレッジセンター(通称KAVC)]のショーケース企画「KAVC FLAG COMPANY(以下KFC)」。関西の気鋭の劇団を紹介する企画だが、第3回となる2021年度は新型コロナの影響で中止・延期が相次ぎ、参加5劇団の中で、予定通り公演を打てたのは「小骨座」のみという、さびしい結果となってしまった。しかし中止になったのは「安住の地」のみで、残りの「劇団不労社」「かのうとおっさん」「StarMachineProject」に関しては、6月から振替公演が相次いで開催される。
現代社会の暗黒面をグロテスクな笑いに変える作風で注目を集める劇団不労社は、集団暴力をテーマにした『BLOW&JOB』を上演(6/3~5)。監視塔のようなものを舞台に作り、観客はそれを取り囲むようにして、狂乱のマネーゲームを強いられる労働者を“監視”するというブラック・コメディだ。
劇団不労社。
結成23年目を迎えた、男女二人組のコメディユニット・かのうとおっさんは、群像会話劇『恐怖! ときめきの館』を上演(7/8~10)。若い時には普通に持っていた「ときめき」を、40代になってから取り戻すべく、妖しい館に集められた7人の男女たちの、大真面目だけれど何ともバカバカしい人間模様を見せていく。
かのうとおっさん。
ウォーリー木下の劇団「sunday」に所属する俳優で、映像作家の顔も持つ赤星マサノリの個人ユニット・StarMachineProjectは『定位』を上演(9月上旬予定)。映像や音響などの各種テクノロジーと俳優・ダンサーの身体を融合して、観客の想像力を喚起するような世界を作り上げる。特に本作は「音」がキーとなるそうだ。
StarMachineProject。
以上、作風も劇場の使い方も、三者三様となるのは確実のラインアップだ。KFCは公演だけでなく、トークや劇評などの関連企画も多く、この施設と同じく、複合的に楽しめるようなイベントとなっているので、合わせてチェックしておこう。
公演情報
「KAVC FLAG COMPANY 2021-2022」(延期公演)
■参加劇団・日程:
劇団不労社『BLOW & JOB』2022年6月3日(金)~5日(日)
かのうとおっさん『恐怖! ときめきの館』2022年7月8日(金)~10日(日)
StarMaschineProject『定位』2022年9月上旬予定
■会場:神戸アートビレッジセンター KAVCシアター ※劇団不労社は2Fホールで上演
■料金:劇団により異なる。
■問い合わせ:078-512-5500(神戸アートビレッジセンター)※火曜休館
■公式サイト:https://www.kavc.or.jp/kfc/2021-2022/
※この情報は5月25日時点のものです。新型コロナウイルスの状況次第で変更となる場合がございますので、公式サイトで最新の情報をチェックしてください。