「常に新鮮な気持ちでアルバスを生きていきたい」 舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』アルバス・ポッター役藤田悠&福山康平インタビュー
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──お父さんであるハリー・ポッターを演じる藤原竜也さん、石丸幹二さん、向井理さんの印象は?
福山:僕は先輩俳優の方に現場でお会いした時もフラットにお芝居をする同士という気持ちで接しているのであまり「あ、あの人だ!」ってなることはないんですけど、でもやっぱりいざガッツリお芝居をしてみると……凄い。稽古では僕は(藤原)竜也さんとご一緒することが多いんですが、そのパワフルさ、もうグンッグン引っ張られていく感覚は必死に食らいついていかないと置いていかれてしまうくらいの熱量なんです。そのパワーがアルバスという人物の器をさらに広げてくれているというか、いろんな方向からアプローチしてくれるので、こちらの芝居もどんどん膨らませていける。竜也さんの舞台に挑む姿勢とか常に新たなことにチャレンジしていろんな角度からハリー・ポッターを探ってるんだなって思いを、じかに肌で感じています。すぐ正解に行くことがいいんじゃなく、常にいろんな可能性を追求している姿に「ああ。やっぱり素晴らしいなぁ」と思わされました。(石丸)幹二さんと(向井)理さんはすごく優しくて、いろいろ試行錯誤している時も本当にとてもいいタイミングでアドバイスをくださったりとか、こちらをふわっと緩めてくれる瞬間があるんです。大好きな3人です。
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』(左から)藤原竜也・石丸幹二・向井理
藤田:そうですね。やっぱり舞台上に一緒に立ったら「すごい」なんて思ってる場合ではないし、僕も役者同士として向き合わさせてもらっていますが、そういう意味でも3人とも全然違うんですよ。竜也さんとの稽古は結構アップテンポですね。次々「どうだ?」「どうだっ!」ってやってくるものに「じゃあ僕はこうだ!」って反応していくイメージ。僕は幹二さん、理さんと一緒に稽古することが今は多いんですけど、幹二さんは優しいですね。“毒親”じゃない瞬間もあって、でもやっぱりお父さんで……綺麗です、とても。言葉をひとつひとつ投げかけてくれる感覚もスマートなので、幹二さんとやりとりするときにはつい目を見てしまいます。すごい優しい目をしてるから。でもアルバス的にはそこで「お父さんそんな感じだけどやっぱり僕のこと、わかってないんでしょ?」と思っちゃう。理さんは結構淡々と飄々と喋っていて……日常会話のトーンでのお芝居で、なにか「気張る」というよりも、その場の自然な会話のやり取りの中からちょっとずつ感情が上がっていく、という感覚。みなさんアプローチが全然異なるので自分は自分でそこにどう合わせていけるのかを考えていくのも楽しいですし、「ああやっぱりお芝居って生物なんだなぁ」と思います。
福山:こんなに贅沢な顔ぶれのトリプルキャストなんて……本当になかなかないですよね。改めてすごいなぁ。
藤田:うん。僕らはその贅沢なみなさんを、稽古場の特等席で観ています(笑)。
福山:本当にね(笑)。
福山康平
──では改めて作品の見どころなどもお聞かせください。
藤田:これがね、もうほんっとにすごいんですよ!! 場面転換とかも、「場面転換だけど場面転換じゃない」んですよ。ただ舞台セットを移動させるんじゃなくて、そこでもうなにかを“魅せて”くれる。本当に飽きる瞬間なんてないと思う。通し稽古を見ていても気がついたら「あ、もう1時間経ってるんだ!」って感じで、1時間が体感だと15分、20分くらいに感じます。テンポもいいですし、これはもう絶対面白いですよ!
福山:体感、結構凄いですよ。アルバスなんて特にフルマラソンみたいな感じで(笑)、バーーッと喋って、バッと着替えて、ババッと出てって、って。だから観ている時もですけどやってるほうの体感も「まだ15分? 20分? 1時間経ってる!」みたいな。
藤田:そうだよね。
福山:あと見どころといえばやっぱり「『ハリー・ポッター』を舞台で現せられちゃうんだ!」っていう驚きですよね。そして「これは舞台でしかできないよね」っていう世界観の広がりと、表現力プラス、観ているお客様の想像力で補っていくのが舞台芸術の魅力でもあると思うから、そういうところもぜひ楽しんで欲しいです。可能ならば映画や原作小説に触れてから来てもらうと、よりこの世界観に没入して楽しめるんじゃないかなぁとも思ってます。
藤田:「こんなことできるんかいっ!」がホントたくさんありますから。他の舞台ではちょっとないくらいに、いろいろヤバイです(笑)。
福山:裏ではお客様が想像つかないようなとんでもないこともたくさん起こっています(笑)。僕ら自身「え、聞いてないよ。そんなことも僕らやっちゃうの!?」って想像以上のことを毎日体験してるので。
藤田:本当にここには舞台芸術のこだわり、みたいなモノがぎっしりとつまっているんじゃないでしょうか。
藤田悠
──お二人のこの興奮した様子を文字だけでは伝えきれないのが残念です! 舞台ならではの魔法の世界と、複雑で奥深い人間ドラマ。劇場でこの物語を体感するのがとても楽しみです。
藤田:やっぱり公演数が多いと疲労も蓄積するでしょうし、立ち位置などテクニカル面で必要な様々なタスクもしっかり守っていかなければいけない。でも芝居をやっているときは限りなく芝居に毎回全集中して生き続けたいので……長い公演だからこそそういう表現の領域に挑戦できるわけだし、それをやり遂げたときに自分自身もひとつ成長できてるんだろうなって今は想像しています。「今日は省エネで」とか守りに入ることなく、毎回本気で本番に臨みたい。その思いはずっと抱いていたいと強く感じています。とにかく常に新鮮に演じていたいです。
福山:僕は……これだけのロングランですからやはり新鮮さを失ってはいけない、ということと、あとはこれまで自分が関わってきた作品でご一緒した方々から本当にたくさんいいところを見て感じて吸収してきたので……それはもちろん今の稽古場でもそうなんですけど、何か少しずつでも自分に今までなかった表現の方法をもっともっとここで試していけたら。これまでの自分の総力戦ですね。また、ここまで同じ役を深められる機会もなかなかないと思いますし、役として、そして一人の役者としてここでしっかり成長していかなくては、と思っています。
ヘアーメイク:松村南奈 スタイリスト:西脇智代
衣装:セットアップ Et baas 20,900円(税込)【問い合わせ先:Sian PR(渋谷区渋谷2-2-3ルカビルⅡ2F~4F/03-6662-5525)】
ヘアーメイク:森本愛梨 スタイリスト:西脇智代
衣装:パンツ AS STANDARD × BIG JOHN 8,800円(税込)/Tシャツ AIVER 6,050円(税込)/シャツ LIBERE 22,000円(税込)【問い合わせ先:パンツ ADONUST MUSEUM(渋谷区鶯谷町4-1-B1F/03-5428-2458)/ほか Sian PR(渋谷区渋谷2-2-3ルカビルⅡ2F~4F/03-6662-5525)】
取材・文=横澤由香 撮影=岡崎雄昌
公演情報
日程:2022年6月16日(木)~7月7日(木) 全22公演
会場:TBS赤坂ACTシアター
上演時間:3時間30分(予定) ※休憩あり
日程:2022年7月8日(金)~12月30日(金) ※2023年1月以降も上演予定
会場:TBS赤坂ACTシアター
上演時間:3時間30分(予定) ※休憩あり
・⼀般発売⽇:2022年6月11日(土)10:00〜
金額:(全席指定・税込、 プレビュー公演&本公演ともに同金額)
SS席:17,000円
S席:15,000円
S席(6歳~15歳):12,000円
A席:13,000円
B席:11,000円
C席:7,000円
9と4分の3番線シート:20,000円(特典付き)
ゴールデン・スニッチ
※ゴールデン・スニッチ
※正規販売サイト以外のネットオークションや転売サイトなどでご入場券をお買い求めになられた場合、ご入場をお断りする場合がございます。
ハリー・ポッター:藤原竜也/石丸幹二/向井 理
ハーマイオニー・グレンジャー:中別府 葵/早霧せいな
ロン・ウィーズリー:エハラマサヒロ/竪山隼太
ドラコ・マルフォイ:松田慎也/宮尾俊太郎
ジニー・ポッター:馬渕英里何/白羽ゆり
アルバス・ポッター:藤田 悠/福山康平
スコーピウス・マルフォイ:門田宗大/斉藤莉生
嘆きのマートル:美山加恋
ローズ・グレンジャー・ウィーズリー:橋本菜摘
デルフィー:宝意紗友莉/岩田華怜
組分け帽子:木場允視
エイモス・ディゴリー:福井貴一
マクゴナガル校長:榊原郁恵/高橋ひとみ
オリジナルストーリー:J.K.ローリング
脚本・オリジナルストーリー:ジャック・ソーン
演出・オリジナルストーリー:ジョン・ティファニー
振付・ステージング:スティーヴン・ホゲット
美術:クリスティーン・ジョーンズ
衣裳:カトリーナ・リンゼイ
音楽&編曲:イモージェン・ヒープ
照明:ニール・オースティン
音響:ギャレス・フライ
イリュージョン&マジック:ジェイミー・ハリソン
音楽監督&編曲:マーティン・ロー
演出補(インターナショナル):コナー・ウィルソン
振付補(インターナショナル):ヌーノ・シルヴァ
動画デザイン:フィン・ロス
動画デザイン:アッシュ・ウッドワード
ヘア、 ウィッグ、 メーキャップ:キャロル・ハンコック
舞台美術責任者(インターナショナル):ブレット・J・バナキス
照明アソシエイト(インターナショナル):ニック・ソリモン
音響アソシエイト(インターナショナル):ピート・マルキン
イリュージョン・魔法アソシエイト(インターナショナル):クリス・フィッシャー
テクニカル・ディレクター(インターナショナル):ガリー・ビーストン
プロダクション責任者(インターナショナル):サム・ハンター
エグゼクティブ・プロデューサー(インターナショナル):ダイアン・ベンジャミン
エグゼクティブ・プロデューサー(インターナショナル):パム・スキナー
製作統括(インターナショナル):ソニア・フリードマン・プロダクション(SFC)
マーケティング(グローバル):HPCCグループリミテッド
プロデューサー:ソニア・フリードマン
プロデューサー:コリン・カレンダー
プロデューサー:ハリー・ポッター・シアトリカル・プロダクション
翻訳:小田島恒志、 小田島則子
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