キャリア20年を超える真霜拳號がついにストロングスタイルプロレス参戦! 団体対抗戦かつ王者対決となる対戦カードに刺激された思いとは
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3月に開催されたストロングスタイルプロレス後楽園ホール大会にて初参戦を予定していた真霜拳號だったが、新型コロナウイルス陽性の判定を受けて急遽欠場。満を持して今回参戦することとなったが、スーパー・タイガー&間下隼人というストロングスタイルプロレス所属の二人が立ちはだかる事に。真霜は自団体の花見達也をパートナーに乗り込み、さながらストロングスタイルプロレスvs2AWの団体対抗戦の様相を呈している。
スーパー・タイガーも真霜拳號も自団体の王者であり、団体の威信をかけて挑むこの試合に今真霜は何を思うのか? 寡黙な男に意気込みを聞いた。
《第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負》
スーパー・タイガー(第15代レジェンド王者)&間下隼人(ストロングスタイルプロレス)
vs
真霜拳號(2AW/第4代2AW無差別級王者/※初参戦)&花見達也(2AW/※初参戦)
ストロングスタイルプロレスっていうものを体感するには一番良い二人
――ストロングスタイルプロレス初参戦となりますが、団体への印象は?
真霜:試合自体を見たことはないんですけど、参戦されてるメンバーを見ていてその名の通りというか、ストロングスタイルなんだろうなと。本当のツワモノが集まっているというか、実力者が集まっているリングだというイメージはありますね。
――主催をされている初代タイガーマスクに対してのイメージはどのようなものがありますか?
真霜:今は何代目もいますが、佐山さんの初代タイガーマスク自体の試合は映像で見たことがありまして、身体能力がすごいなと。ずば抜けてるなというのがあって、天才ですよね。
――試合を見て影響されたものはありますか?
真霜:単純にかっこいいなと。何年も前ですが、今ファイトされてもすごいんだろうなと思いますね。流石に僕のファイトスタイルとかだとできることはないですけど(苦笑)。
――前回3月大会に出場予定でしたが新型コロナ陽性で欠場となりました。その時の体調はいかがでしたか?
真霜:参戦する一週間前ぐらいにかかったと思うんですけど、体調としては喉の痛みとちょっと腹痛ぐらいでそんなに悪くはなかったんですよね。熱はほとんど出なくて、一瞬だけでしたね熱が出たのは。一瞬高熱が38度出て、2時間後には下がってるぐらいの。だから間違いだったんじゃないかと思ってたら、症状が治らないなと思って検査したらコロナでした。
その時は、ギリギリ回復が間に合うかなってのもあったんですけど、ただやっぱり病院とか保健所とかに相談したらやっぱりその期間は駄目ですよとなっちゃって。楽しみなカードだったんですけどね。
――前回のカードでは船木選手と初対戦でした
真霜:船木さんは一回タッグ組んだことはあって、対戦は初めてだったんで楽しみにしてたんですけど残念でした。
――今回の対戦カードはストロングスタイルプロレスvs2AWの団体対抗戦のようになっています
真霜:これは対抗戦という意味も含めてやりがいのあるカードだなと。あとはやはり団体所属の二人なんで、ストロングスタイルプロレスっていうものを体感するには一番良い二人なんだろうなと思ってますね。
――現在真霜選手は2AW無差別級王者ですが、スーパー・タイガーもストロングスタイルプロレスのレジェンド王者です。この団体のベルトに興味はありますか?
真霜:ありますねそれは。スーパ―・タイガーがスゴイ実力者だっていうのはわかってることなんで、対戦経験もありますし何度も見てますし、なのですきあらばというか、最初からそこだけを狙うわけじゃないんですけど、興味はありますね。
プロレスって闘いなんですけど、その部分が薄れてきてる気はしてる
――今回2AWからパートナーの花見選手や女子の笹村あやめ選手も初参戦となりますが、二人はどのような選手なのでしょうか
真霜:二人とも共通して言えるのは元気な選手ですね。若いですし。はつらつとした闘いぶりというか、若手らしいというか。いい意味で若手らしいところを持っていて、なおかつ二人とも技術的にもしっかりしたものを身に付けてるので、ストロングスタイルプロレスっていうものにどこまでフィットするかわかんないですけど、2AWを代表する選手として十分力の証明ができるんじゃないかなと思ってますね。
――現在ストロングスタイルプロレスは女子を取り入れてからまだ日は浅く、ミックスドマッチは積極的ではない状態です。2AWは男女関係なく、笹村選手が真霜選手の王座にも挑戦していますが、ミックスドマッチの魅力はどこにあると思いますか?
真霜:やっぱり通常のプロレススタイルだと男対男、女対女なので、その枠を取っ払って珍しい絡みが見れたり、男対女ならではの攻防というものも生まれてくると思うんですよ。絶対に同性同士だとやらないこともやったりするので、それはやっぱり男女差体格差があってのことなんで。
まあ、そこはもしストロングスタイルプロレスでそういう機会があればまた面白いものが生まれるんじゃないかなと思いますね。特に女子側に『男に負けてたまるか』という気持ちが生まれやすいので、そういう風に思ってる選手も多いんで面白いんじゃないかと思います。
――ストロングスタイルプロレスにはタイガー・クイーンもいますが興味はありますか?
真霜:まだ試合ぶりを見たことがなくてなんとも言えないところなんですけど、戦績や連勝街道は聞いてますので、おそらく実力者なんだろうなと。彼女はキャリア1年未満ですか? 佐山さんが認めるだけあるというか、身体能力とセンスがともにあるんだろうなというのはそれだけでわかりますよね。
――真霜選手は2001年デビューということで20年以上プロレスをやってきています。プロレス界がどのように変化してきたと感じていますか?
真霜:そうですね、やっぱりその、闘いの質というか、表現の仕方はかなり変わったなとは思います。それこそ前回3月の時に記者会見には参加させていただいたんですけど、その時に新間さんが語っておられたこと(※)がすごく共感できるというか、なるほどなと思うところが結構あって。
※「今のプロレスは上手だが闘いがない」「リングの中に戦いがあるのではない、闘いの中にリングがある」など。
やっぱプロレスって闘いなんですけど、その部分が薄れてきてる気はしてるんですよね。もちろん闘いはあってそういう試合をしてる選手や団体もあるんですけど、プロレス界全体として見たら割合は減った気がするんですよね。
僕なんかもスタイル的にも考え方的にもわりと昭和プロレス寄りと言うか、そういう部分があるので、なんか結構思うところはありますね。先輩方、長州さんとか天龍さんと試合で絡んだ時に受けたアドバイスや注意とか、そういうもののほうが僕にとっては刺さるというか、やっぱそうだよなって思うんですよ。もっと下の世代の選手から受けるアドバイスとかよりもその世代の選手から受けるアドバイスのほうがそうだよなって思っちゃうんですよね。
昔のプロレスが必ずしも良かったとは言わないですけど、プロレスの中にある要素の中で、闘いとか緊張感とか、そういう部分は薄れてきてる気はしますね。
――前身であるKAIENTAI DOJOから考えると旗揚げから所属しているのは真霜選手だけになっています。K-DOJOと2AWではどのような変化が感じられますか?
真霜:お客さんから見てどうか分からないですけど、リング上に関して言えば若い選手が自由、良くも悪くも自由にやる空気になりましたよね。好き勝手できる。好き勝手やっても良いみたいな空気感はありますね。ほんとに自由に自分でやりたいことを表現できるみたいなところはあります。
これも良い悪いは別にして、KAIENTAI DOJO時代ってこう、シンプルな技で組み立てるみたいなところがあったんですけど、今そういう考えもそこまでなくて。だからリング上が技がいっぱい出て華やかな感じになってる気はしますよね。それが良いか悪いかは別なんですけど(苦笑)。
――真霜選手はしばらくは正式に2AW所属となっていませんでしたが、長期欠場中に団体が無くなって新たに旗揚げされた事に当時なにか思うところがあったのでしょうか
真霜:まあその、単純にKAIENTAI DOJO時代の契約が消えたっていうのがあって、その後復帰して、団体側とか周りの所属選手がどう考えてたかはわからないんですけど、僕は新団体と思って復帰参戦したんですよね。なので、所属ということは最初は考えてなくて、どういう団体かをまず見させてもらおうという感じで出てたんで。自分的には欠場中に団体が変化して、一回終わって、また始まってなので・・・なんでしょう?
自分の中で納得しきっていない終わり方始まり方だったんですよね。なので、その部分が納得するまでは所属になる気もなかったですし。上手く言葉に出来ないですけど、気持ちの部分での区切りが、2AWでやっていくぞという気持ちが復帰直後にはなかったという事ですね。
――そこで所属になろうと思った区切りは何があったのでしょう
真霜:周りの選手、下の選手ですよね。頑張りが伴ってきたというか。最初復帰した時はほんとに、これは駄目なんじゃないかと(苦笑)。それこそ、ほんとに新間さんが会見の時に仰っていたような事を僕が2AWに感じていた。「なんか違うぞこの闘いは」というのがあったんですけど、それも参戦していくうちに無くなってきて違和感が無くなってきたので、やるかという感じでした。
――改めて最後に、初参戦となるストロングスタイルプロレスへの意気込みをお願いします
真霜:このカードの通り対抗戦なんで、まずは勝つことですよね。それと、個人としてはストロングスタイルプロレスを、こないだ一回駄目になってるんで、今度こそ自分の中の経験として取り込みたいっていうのがあるのと、さっきも話したように、前の会見の時の新間さんの言葉に刺さるものがあったので、そこの部分をストロングスタイルのリング上に確かめにいきたい。
あとは2AWの選手で名前売れてない選手、結構居ると思うんですけど、今回参戦する花見も笹村も素晴らしい選手なんで、僕だけじゃなくそこも見てほしいです。まだまだ他にも居ますんでね。
3月の会見で新間寿会長が語った『今のプロレス(一部のという意味)には闘いがない』という言葉に感銘を受けた真霜が、闘いのあるリングとしてストロングスタイルプロレスに参戦する。
ストイックに闘いを表現する真霜と、ストロングスタイルを体現するスーパー・タイガー&間下隼人が令和のリング上で『本物のストロングスタイル』を見せてくれることだろう。
【対戦カード】
《メインイベント シングルマッチ 60分1本勝負》
船木誠勝(フリー)
vs
関根“シュレック”秀樹(ボンサイブルテリア)
《セミファイナル タッグマッチ 30分1本勝負》
タイガ-・クイーン(一般社団法人初代タイガーマスク後援会)
&高瀬みゆき(フリー)
vs
ダーク・タイガー(DARKER'S)
&ダーク・パンサー(DARKER'S)
《第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負》
スーパー・タイガー(第15代レジェンド王者)&間下隼人(ストロングスタイルプロレス)
vs
真霜拳號(2AW/第4代2AW無差別級王者)※初参戦&花見達也(2AW)※初参戦
《第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負》
ジャガー横田(ワールド女子プロレス ディアナ)&梅咲 遥(ワールド女子プロレス・ディアナ)
vs
中森華子(PURE-J女子プロレス)※初参戦 &本間多恵(フリー)※初参戦
《第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負》
将軍岡本(第5代UWAアジアパシフィックヘビー級王者/VOODOO-MURDERS)
&日高郁人(ショーンキャプチャー)
vs
関本大介(大日本プロレス)
&阿部史典(プロレスリングBASARA)
《第1試合 シングルマッチ 30分1本勝負》
笹村あやめ(2AW)※初参戦
vs
マドレーヌ(ワールド女子プロレス・ディアナ)※初参戦
※出場選手、対戦カードは変更となる場合があります。