2016年ウィーン国立歌劇場来日公演、演目決定

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「ナクソス島のアリアドネ」、「ワルキューレ」、そして「フィガロ」!

もうじき年が明ければ日本各地に数多くのアンサンブルが訪れてウィーンのニューイヤーコンサートの雰囲気を伝えてくれる。そして春にはフォルクスオーパーが来日してオペレッタの代名詞的な三作品を上演してオペレッタの真髄を見せてくれる。さらに5月には既にご案内のとおり佐渡裕指揮するトーンキュンストラー管弦楽団が来日、そして秋にはウィーン・フィルの来日公演が予定されていて…、と祝祭的イヴェントが数多く予定されている。そんな2016年はまるで「日本におけるウィーン年」ででもあるかのような賑わいだ。

それらの中でも最も注目されることになるだろう、ウィーン国立歌劇場の2012年以来となる来日公演の演目と指揮者が、招聘元であるNBS(日本舞台芸術振興会)より発表された。2016年10月下旬から11月中旬まで、ウィーンならではの三つの演目が三人のマエストロによって披露されるという。以下、それぞれの演目について紹介しよう。

最初に上演されるのは、10月25日(火)に開幕するリヒャルト・シュトラウスの『ナクソス島のアリアドネ』、指揮はマレク・ヤノフスキだ。シュトラウスの豪奢なサウンドではない、室内楽的きめ細やかな音楽が楽しめるこの作品はウィーンのオペラハウスの腕の見せどころと言えるだろう。また、このオペラは名歌手を要求する作品でもあるので、近日発表されるというキャストにも注目したい。

続いて幕があがるのはワーグナーの楽劇『ワルキューレ』、11月6日(日)からの上演となる。指揮はウィーン国立歌劇場、そしてバイロイト音楽祭の常連、アダム・フィッシャーが担当する。彼の「ニーベルングの指環」は新年早々に全四作がウィーンで上演され、その上で『ワルキューレ』が日本に持ち込まれることになる。ウィーンのリング、ということに加えて国立歌劇場の現在を体験できる舞台になることは間違いないだろう。

 

そして最後にモーツァルトの歌劇『フィガロの結婚』が11月10日(木)より上演される。指揮はリッカルド・ムーティ、ジャン=ピエール・ポネルの演出によるプロダクションだ。

(Royal Opera House Muscat チャンネル配信/2013年11月28-30日の公演より)

1月にはシカゴ交響楽団と来日してオーケストラ音楽で魅せ、3月には東京・春・音楽祭で日本、イタリアの若者たちのオーケストラを率いてイタリア・オペラの世界を示し、そして11月にウィーン国立歌劇場で極めつけの「フィガロ」。2016年はリッカルド・ムーティの多面的な活躍を目撃できる年にもなることまちがいなし、である。

これだけの名指揮者三人とともにウィーン国立歌劇場が来日してくれることは喜ばしい限りだ。また、10月の「ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2016」では、ズービン・メータがウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮すると発表されている。そしてサントリーホール30周年記念 ガラ・コンサートではなんと小澤征爾も登場するのだから、これはもう「秋のウィーン芸術週間 in TOKYO」と命名させていただきたいほどの充実ぶりだ。

なお、出演者や会場、チケット販売の日程は近日発表とのことなのでしばし続報をお待ちいただきたい。

◆ ◆ ◆

ウィーン国立歌劇場は、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の「デジタル・コンサートホール」同様に、ライヴ公演のストリーミング配信(サービス名「ウィーン国立歌劇場 ライブアットホーム」)を行っている。

 

本稿で紹介した動画は「フィガロの結婚」※を除いてこのサービスのトレイラーを使用した。今のうちからこのサーヴィスで予習して万全を期して10月を迎えてみては如何だろうか。

※参考までにご紹介。現在国立歌劇場が上演しているプロダクションはこちらの、ジャン=ルイ・マルティノーティ演出によるもの。


 
公演情報
ウィーン国立歌劇場2016年日本公演
 
<ナクソス島のアリアドネ>
10月25日(火)
10月28日(金)
10月30日(日)
作曲:R・シュトラウス
演出:スヴェン=エリック・ペヒトルフ
指揮:マレク・ヤノフスキ
 
<ワルキューレ>
11月06日(日)
11月09日(水)
11月12日(土)
作曲:R・ワーグナー
演出:スヴェン=エリック・ペヒトルフ
指揮:アダム・フィッシャー
 
<フィガロの結婚>
11月10日(木)
11月13日(日)
11月15日(火)
作曲:W.A.モーツァルト
演出:ジャン・ピエール・ポネル
指揮:リッカルド・ムーティ
 
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