“アリス in アマノワールド”が、初冬の愛知に出現! 奇才・天野天街と名古屋の演劇人らによる『不思議の国のアリス』上演
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『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】』のチラシ原画。1865年の初版「不思議のアリス」の挿絵を描いたジョン・テニエルの絵をモチーフに、今作の演出・構成・潤色を手掛ける天野天街がコラージュ
イギリスの数学者で論理学者、写真家、作家、詩人であったチャールズ・ラトウィッジ・ドッドソン(1832-1898)が “ルイス・キャロル”の名で記し、1865年に刊行された「不思議の国のアリス」。ドッドソンと交流のあったリドル家の三姉妹の次女、アリス・リドルをモデルとして生み出されたこの物語は、1871年には続編「鏡の国のアリス」も出版され、誕生から150年以上を経た今なお世界中の人々から愛され続けている、言わずと知れた児童文学の傑作だ。
これまでにも幾度となく映画化や舞台化されてきたのみならず、アートや音楽、ファッション、漫画、ゲームなどあらゆるジャンルのアーティストやクリエイターらに多大な影響やインスピレーションを与え続けてきた「不思議の国のアリス」がこの冬、東海ラジオの主催により愛知でも舞台化される。
『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】』と題された本作は、2022年11月19日(土)・20日(日)の2日間に渡り、愛知の「知多市勤労文化会館 つつじホール」にて上演。東海ラジオが初めてプロデュースする演劇公演として、演出には〈少年王者舘〉の天野天街を指名。また、プロデューサーの意向で〈日本劇作家協会東海支部〉に協力を仰ぎ、スタッフ・出演者ともに名古屋の演劇人を軸とした座組となっている。
『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】』予告動画
今回の公演では、河合祥一郎 訳による角川文庫版「不思議の国のアリス」を原作とし、まず〈日本劇作家協会東海支部〉に所属する7名の劇作家──渡山博崇(星の女子さん/日本劇作家協会東海支部 支部長)、鏡味富美子、斜田章大(廃墟文藝部)、小林倫子(人魚座)、石丸承暖(しまい倶楽部/優しい劇団)、タチカズナ(群青アパートメント)、カズ祥(劇団あおきりみかん)が各パートの台本を執筆。それらを劇作家・演出家の鹿目由紀(劇団あおきりみかん)が統括して1本の台本にまとめ、演出・構成・潤色を天野天街が手掛ける。また、天野順一朗((劇団「放電家族」/日本劇作家協会東海支部 副支部長)がドラマトゥルクの役割を担うという。
出演者は、公募により集まった33名に加え、天野天街とゆかりの深い石本由美、エレコ中西、木村文典、坂井遥香、田辺泰志、平野舞、フルカワタカシ(RIP)、森正吏の8名が特別出演。総勢41名が出演する大がかりな舞台となる。天野が唯一無二の師と仰ぐ松本雄吉が率いた〈維新派〉は、松本の逝去に伴い2017年に惜しまれつつ解散したが、今作では特別出演メンバーによる『路地の蒸気機関車』(作:松本雄吉 音楽:内橋和久)のシーンが劇中に盛り込まれ、在りし日の〈維新派〉がよみがえる、またとない機会となるのも見どころのひとつだ。
今作で演出・構成・潤色を担当する天野は、これまでにも小説では澁澤龍彦の「高丘親王航海記」、諏訪哲史の「りすん」や「尿意」、筒井康隆の「美藝公」、漫画では鈴木翁二の「マッチ一本の話」や「こくう物語」、しりあがり寿の「真夜中の弥次さん喜多さん」、林静一の「赤色エレジー」、映画では寺山修司の「田園に死す」…etc.数々の原作モノを手掛けてきた。
いずれの作品に於いても、原作を批評的な視点で一度バラバラに解体し、分析や解析を行い再構築することによって原作の本質を抽出し、それを“演劇でしか表せないものに変換する”という作業を行なってきた天野。今回の『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】』では、原作と鹿目の統括台本をもとに、一体どのような舞台を立ち上げるのか。詳細については後日改めて、演出家とプロデューサーのインタビュー及び、大所帯の稽古の様子、スタッフワークの一端などもまじえてお届けする予定につき、続報もどうぞお楽しみに。
『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】』チラシ裏
公演情報
■演出・構成・潤色:天野天街(少年王者舘)
■脚本統括:鹿目由紀(劇団あおきりみかん)
■脚本:鏡味富美子、斜田章大(廃墟文藝部)、小林倫子(人魚座)、石丸承暖(しまい倶楽部/優しい劇団)、タチカズナ(群青アパートメント)、カズ祥(劇団あおきりみかん)
■脚本協力:渡山博崇(星の女子さん/日本劇作家協会東海支部 支部長)
■ドラマトゥルク:天野順一朗(劇団「放電家族」/日本劇作家協会東海支部 副支部長)
■出演:飯塚勝之、篠田ヱイジ、る、森春介、岩本苑子、佐伯ピン子、宮璃アリ(以上、少年王者舘)、新部聖子(少年王者舘/FUKAIPRODUCE羽衣)、味潮浅利、ましゅちゃん、ナオミ、大脇ぱんだ(劇団B級遊撃隊)、月ノ宮果玖夜(舞創集團「綺兵隊」)、珠杏、あさぎりまとい、岡本理沙、平林ももこ(劇団あおきりみかん)、森山珠妃(劇団「放電家族」)、ほしあいめみ、真臼ねづみ(うめめ)、今津知也(オレンヂスタ)、橘朱里(優しい劇団)、千賀桃子(優しい劇団)、小野寺マリー(優しい劇団)、空沢しんか(劇団ジャブジャブサーキット)、ふくしま(どっかんプロ/舞創集團「綺兵隊」)、平手さやか(星の女子さん)、畔柳愛里(株式会社ゼスト)、長谷川乃彩(株式会社ゼスト)、佐藤和佳(南山大学演劇部「HI-SECO」企画)、水上碧(中部大学演劇部 劇団『とらの穴』)、うえだしおみ(てんぷくプロ)、日栄みえ 【特別出演】劇団維新派より『路地の蒸気機関車』(作:松本雄吉/音楽:内橋和久)石本由美、エレコ中西、木村文典、坂井遥香、田辺泰志、平野舞、フルカワタカシ(RIP)、森正吏
■会場:知多市勤労文化会館 つつじホール(愛知県知多市緑町5-1)
■料金:5,000円 大学生以下2,000円 ※大学生以下は、当日受付で学生証を提示し指定券と引換
■アクセス:名鉄常滑線「朝倉」駅から徒歩5分。名鉄「名古屋」駅から常滑方面へ特急で約20分
■問い合わせ:東海ラジオ放送 事業部 052-962-6151(平日10:00~12:00、13:00~17:00)
■公式サイト:https://www.tokairadio.co.jp/event/concert/%20tokairadio_alicewinunderground.html