Absolute areaの最新曲群で描かれる過去と現在、見据えている未来を山口諒也が語る
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――そう思うに至ったのには、何かきっかけがあったんですか?
色々ありましたね。例えば、お世話になっていた人が「〇〇した方がいいよ」とアドバイスをくれたのに、昔の自分はその意見を突っぱねてしまっていたんです。でも、今考えたら正しいことを言っていてくれていたんだなと思いますし、当時の自分がもっと聞く耳を持ってさえいれば上手くできていたんだろうなと思うことが凄く多いんです。そういった経験もあって、今至った答えがこの先も正解であるとは限らないなと思えるようになったというか。その時は納得できなかったとしても、その言葉と一緒に歩いていけば、どこかのタイミングで正しかったと思えるかもしれない。昔は答えが出ないとモヤモヤしていましたけど、答えってそう簡単に出るものではないですしね。なので、今はもっと気楽に考えられるようになりましたし、そういう変化が歌詞にも表れているのかもしれません。
――バンドとの向き合い方も少し変わってきました?
もう、全然違いますね。サボテンじゃなくなりました(笑)。バンド内の雰囲気も変わったと思います。メンバーも、昔は僕のことを怖いと思っていたらしくて……(笑)。確かに、音楽に対して意見し合える雰囲気でもなかったんですよね。余裕がなかったし、誰かに否定されることが凄く怖かったので、それが思い切り出ちゃっていたんだと思います。でも、否定の言葉に否定で返したり、自分一人で全てをやろうとしたりして、誰かが差し伸べてくれた手を払ってしまった後に何かがあった時、その責任を取るのは自分ひとりであることの怖さも痛感したんです。そこでの後悔も、今のマインドの変化に繋がっていると思います。
――Absolute areaは、自分が楽しければそれでOKということではなく、もっと大きな場所でライブが出来るくらい成長していきたいという明確な目標を持ったバンドだからこそ、そういった焦りが生まれていったのかもしれないですね。でも、その点で言えば、今年は『SUMMER SONIC 2022』の『出れんの!?サマソニ⁉』に見事合格したことで、大舞台でのライブも経験したかと思います。夢の舞台に足を踏み入れた感覚もあったかと思いますが、如何でしたか?
僕らは大阪公演の2日目に出演させて頂いたんですけど、前日もお客さんとして遊びにいかせてもらったんです。そこで観たライブはやっぱりスケールが違いましたし、物凄く刺激的でした。Absolute areaとしてはフェスに出ること自体も今回が初めてだったので、これが本物か!と思いましたし、こういうステージが似合うバンドになりたいと心底思いましたね。あとは、フェスで盛り上がれる曲を作ろうと思いました。
――今も新曲の制作はされているんですか?
はい! 年内にミニアルバムをリリースする為に鋭意制作中です。テーマも定まっていない中でどんどん曲を作っている段階ではあるんですけど、シングル2曲同時リリースで“過去”と“現在”を表現した上で、次回作ではもう一段階未来に向かったような楽曲も作っています。バンドっぽさも残しつつ、今のJ-POPを継承したような音楽を作っているんですけど、その曲は、伴奏もアレンジもアレンジャーさんに丸投げしているんです。自分が作ることを絶対としていた自分にとっては、かなり挑戦的な試みなんですけどね。でも、Absolute areaとしてもひとつ大きな勝負をかけられるような、めちゃくちゃ良い曲に仕上がっています。それもまた、ファンの方に受け入れてもらえるかは不安な部分ではありますけど、反応が楽しみです。
――それはかなりの挑戦ですね!
昔の自分だったら絶対にしなかった選択ですね。あとは、2021年10月に行ったShibuya WWW X公演の中で披露した「橋を超えれば」という90年代ポップ的な楽曲も入っているので、そういう意味では“現在”と“未来”のアブソを楽しめる作品になると思います。
――12月4日には、Shibuya WWW Xでのワンマンライブ『Fighter~未来への架け橋~』も行われますし、年末に向けてまだまだ色々とありそうですね。
そうですね。今回のワンマンライブでは、サポートギターの方にも入ってもらう予定なので、ハンドマイクでのパフォーマンスも増えるかもしれないです。サマソニに出演できたことがひとつのきっかけではあるんですけど、やっぱり大きいステージでは動いた方が映えるなと思ったんです。なので、そこのところも楽しみにしていてもらえたらと思います!
取材・文=峯岸利恵 撮影=高田梓
ライブ情報
Absolute area one man Live2022
「Fighter~未来への架け橋~」
2022年12月4日(日)
東京・渋谷 WWW X
OPEN 16:00 / START 17:00
クリエイティブマンプロダクション 03-3499-6669(月・水・金 12:00-16:00)
リリース情報
2022年12月4日(日)リリース
全国流通盤
税抜定価:1,818円
税込定価:2,000円
■全6曲収録(曲順未定)
僕が最後に選ぶ人
遠い春の夢
マイナスの要素たち
いくつになっても
ANNIVERSARY
橋を越えれば
レーベル:TOWER RECORDS LABEL
発売元: TOWER RECORDS
★共通特典;封入特典ステッカー(初回プレス盤のみ)
★タワーレコードオリジナル特典:スペシャル音源収録CD(先着特典・オンライン/店舗共通)