新展開から目が離せない! 日向野祥、阿部快征ら舞台『COLOR CROW -神緑之翼-』が開幕

2022.10.21
レポート
舞台

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舞台『COLOR CROW -神緑之翼-』が2022年10月20日(木)、東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて開幕した。3月に上演された舞台『COLOR CROW -蒼霧之翼-』、9月に公開された映画『COLOR CROW -緋彩之翼-』に続くシリーズ3作目。初日直前に行われた公開ゲネプロの模様をお届けする。


近未来の日本を舞台に、未成年犯罪者収容所からピックアップされ、“シノビ”(忍者)が持つ特殊な訓練を経たスパイである“クロウ”たちの絆や生きる意味を描く『COLOR CROW』。舞台第2弾となる今作では、クロウが所属する国家機密機関・国家特別防衛課(トクボウ)と敵対する巨大社会主義国家・東亜共和国連邦(東連)の陰謀を阻止するため、羅生聖護(日向野祥)と蒼田三月(阿部快征)のバディが任務にあたる。

冒頭、これまでのストーリーダイジェストがスクリーンに映し出される。何やら不穏な空気が漂う中、今作で初登場となる敵対組織「SPIX(スピックス)」所属の笑虎(山田ジェームス武)と舞龍(五十嵐啓輔)の兄弟が現れた。並々ならぬ存在感から、戦闘能力の高さがうかがえる。

場面は変わり、トクボウにいるクロウたちが登場。前作までの任務で死闘を繰り広げてきた阿佐美煉(高本学)と乃木杏莉(設楽銀河)のバディは、反りが合わない性格同士ながらも軽口を叩きあう仲に。訓練に臨む4人の姿には微笑ましさすら感じる。

今作には新しいクロウ候補生・白瀬礼音(遊馬晃祐)が登場。司令官・椿泰親(内田裕也)がトクボウの戦力補強として連れてきた人材だが、クロウたちにとっては初めての後輩となる。

和やかな雰囲気が一転、日本政府が水面下で進めていた南鳥島(別名:マーカス)におけるレアメタル採掘事業の乗っ取り計画が浮上。東連に対抗するため、聖護と三月のバディが送り出されることに。

任務の舞台は島。敵対組織の警備網をかいくぐりながらの隠密行動は、スリル満点だ。聖護と三月のバディは、すでに息ぴったり。クロウとなるまでに紆余曲折あった三月が、誠実で仲間思いな聖護によって心を動かされたのだろう。機械の扱いに長けた聖護、聴覚に優れた三月の特性も随所で活かされる。ミッションへの緊迫感だけでなく、どこか生き生きとした空気感にほっこりとする瞬間も。

同じ頃、白夜会に潜入していたトクボウのスパイ・百地洸(小谷嘉一)が敵の手に堕ちたとの情報が。無断で救出に向かってしまう煉の熱血さ、連れ戻そうとする杏莉の絆も深い。

一方、トクボウを敵視する組織・Dolce財団にも動きが。大迫由紀夫(村上幸平)は東連とトクボウが争っている隙に白夜会を潰そうと傭兵・黒石小虎を派遣するが、彼の正体は東連の刺客・笑虎。シリアスな展開ながらも、大迫と部下の福丸環(杉江優篤)の軽快な掛け合いは見どころ。漫才コンビのようなトークに思わずクスッとさせられてしまう。

ストーリーが進むにつれ、アクションシーンが連続していく。刀にピストル、体術といった激しい肉弾戦に加え、クロウたちが使う術は迫力満点。エンターテインメント要素がギュッと凝縮され、ワクワクしっぱなしだ。

やがて舞龍と対峙した聖護は、死んだはずの聖護の弟・研護が東連で生きていると聞かされる。動揺する聖護と、困惑する三月。葛藤の末に2人が下す決断は、ぜひ劇場で見届けてほしい。

取材・文・撮影=潮田茗

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