『X Games Chiba 2023』に出場の6選手が記者会見！ 五輪金メダリスト・西矢椛らが目標掲げる

アクションスポーツの国際競技会『X Games Chiba 2023』が、5月12日（金）～14日（日）にZOZOマリンスタジアム（千葉県）で開催される。その記者会見が3月2日（木）に行われ、大会に出場する四十住さくら、中村輪夢、芝田モト、西矢椛、佐々木元、白井空良が登壇した。

『X Games』が日本で開催されるのは、昨年に引き続き2回目。昨年は3日間で4万人の来場者を迎えた。男子スケートボードストリート、女子スケートボードパークでは日本人選手が表彰台を独占するなど、日本人プレイヤーが躍動している。

今年は入場者数の制限がなく、自由席以外ではグラウンドに入ることができるなど、本物の『X Games』を楽しむことができるはずだ。

会見の冒頭では、X Games Japan組織委員会 会長である、千葉市長・神谷俊一氏からのビデオメッセージを紹介。イベントの開催に向けての思いとともに、近年のアクションスポーツの盛り上がりについて、以下のようなコメントがあった。

「東京2020オリンピックに続き、パリ2024オリンピックでも、スケートボードやBMXが正式競技として採用され、さらに本大会のエキシビジョンとして予定されているブレイキンも新たに競技に取り上げられるなど、今若者に支持されているストリートカルチャーやストリートスポーツの熱気はますます増しています。昨年は世界から約100名のトップアスリートが参加し、多くの日本人がメダルを獲得しました。きっと今年の大会でも数々の華麗な技が私たちを魅了し、アクションスポーツの新たなファンの獲得につながることと思います」

続いて、昨年に引き続き大会MCを務めるアリーとサッシャも、それぞれ今大会の見どころについてコメントした。

「昨年よりも開催が3週間後になるので、暖かい中でより盛り上がり気がします」（アリー）
「パフォーマンスのレベルや質も上がる可能性があります」（サッシャ）

なお、昨年の大会の印象については、アリーは「会場が出来上がった瞬間に入った時は体が“ゾクゾク”としましたね。折紙のような色彩豊かなコースが印象深かったですね。さらに千葉幕張の青空が映えるんですよね」と会場の迫力あるレイアウトに言及。サッシャは「日本人のメダル独占も印象的でしたし、MCを担当していない時にMoto Xがやっていたので、バイクと人がくっついていてのり付けされたようでしたね。自分の体の一部として操ってあんなに高く飛ぶという超人の技にど肝を抜かされました」と話している。

今大会で注目すべきポイントの一つが、Moto XとBMXパークのベストトリックだ。これに関して、サッシャは「Moto Xの方は世界のトップが集結するので、想像を絶するようなパフォーマンスを見せてくれると思います。BMXのパークに関してはコースをどこでも使っていいんです。『そのコースでこのトリックをやるか』というのが楽しみ方です」と話しており、アリーも「技術・努力・練習・クリエイティビティが試される」と続いた。

その後は、プロスケートボーダーの西村碧莉のビデオメッセージに続き、大会に出場が決まっている選手からのメッセージが紹介された。

「自分にとって『X Games』は海外で初めて優勝した大会ということもあり、思い入れがあります。昨年は怪我からの復帰戦ということもあり、膝に対する不安や痛みがあり、思うような滑りができませんでした。今回は膝もだいぶ良くなっているので、自分らしい滑りができるのではないかなと思っています。自分らしいスタイルを出しながら楽しみつつ、やりたいことができるように頑張りたいと思います。応援よろしくお願いいたします」（西村碧莉）

「今年はベストトリックが生で見られるチャンスです。僕も喜んで出場させていただくのですが、やっぱりベストトリックはリスクが高いのでドキドキします。ライダーたちが限界に挑戦する緊迫感というのを、目の前で感じていただきたいです」（東野貴行）

「母国で一番好きな大会を戦えるのが待ち遠しいです。スケボーも日本も私にとっては特別な存在です。超スゴイパフォーマンスをすると思います！」（スカイ・ブラウン）

「また千葉に戻ることができてエキサイトしています。昨年はやばかった！」（リアム・ぺース）

「『X Games』に呼ばれて嬉しく思っております。特に美しい日本という国ですからね」（ジャスティン・ドーウェル）

そして、会見の最後では6選手が登壇し、それぞれ今大会の目標を話した。各選手のコメントは以下の通り。

「昨年はリム（中村輪夢）と一緒に世界一を取ることができましたが、昨年で一番面白かった大会は『X Games』でした。普段来れない家族とかが来て、自分の子どもも物心ついて、自分が自転車の選手だというのがやっと分かってきました。それで昨年初めて連れて来れましたし、普段ネットでしか観られないファンの方も会場に来てくれました。地元で戦うという気持ちは、気合の入り方が違うといました。昨年は悔しくて果たせなかった思いを、今年再チャレンジできることが嬉しいです」（佐々木元）

「まだ（技を）なに出そうとかは決めていないですけど、昨年一本目でドロップインでミスをするという、おそらく世界初のミスをしたんですね（笑）。リラックスできていなかったので、今年は一本目から集中していきたいと思います。（技の）難易度は世界的にどんどん上がっていますが、オリジナリティのところを出したいと思います」（中村輪夢）

「やることは決まっていますが、ルーティンとか技の組み合わせというのをいつも気にしています。今年はもっとかっこよく見せたいと思います。まだ、新しいのは考えていませんが、自分なりにということですね。現場で滑るのが待ちきれません。昨年はスタンドから降りてきても柵があったので遠かったと思うんですよね。今年は近くで観られるので本来の『X Games』の雰囲気を楽しめると思います」（芝田モト）

「昨年はメダルも取れたので特別な時間でした。ただ、前は3位だったので優勝をしたいと思います」（白井空良）

「昨年出場できなかった分、今年は思いっきり楽しみたいです」（西矢椛）

「苦手な540°（ファイブフォーティー）を本番までに準備して、連覇できたらいいなと思います」（四十住さくら）

今大会も約100名のストリートアスリートが出場予定で、参加選手の続報が待たれる。来年のパリ2024オリンピックでメダルが期待できる日本人選手はもちろん、世界的に有名な選手も出場にも期待したい。

なお、今大会はドリンク付きの「スタンドデッキ」、個室と飲食がセットになった「VIPルーム（特別席）」などが販売予定となっており、観戦の楽しみが増えた。フリースタイルな観戦は『X Games Chiba 2023』の醍醐味。一般的なスポーツ観戦とは一味違う世界を、体感してみてはいかがだろうか？