ego apartment『EIGHT BALL FESTIVAL 2023』ライブレポートーー高速道路のような高揚感、一音たりとも聴き逃すなかれ
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ego apartment 撮影=センイチ
『EIGHT BALL FESTIVAL 2023』ego apartment
音出しも程々に、フェードイン気味に始められた『EIGHT BALL FESTIVAL 2023』1日目、STRIPED STAGE3番目に登場したego apartment。
自身を含め、ライブでego apartmentを体感するのは初めてという人も少なくはなさそうな、緊張に近い期待感が客席に充満していたように思う。「好きな人にはたまらない」という言葉が安易には当てはまる気もするが、ここまでジャンルやルーツを勝手に推測、特定しにくいライブを生で久々に聞いたように感じてちょっと困惑もしている。本フェス内でも若干異色なユニットの登壇であることは間違いない。
ego apartment
機械的なリズムワークの中に、ツインボーカルというまさに「2色の対比」として、ひとつの楽曲の中で別のものを楽しめているような、とても不思議でポピュラーな感覚が新しくも大変心地良い。
前半から序盤にかけて、ゆったり身体をリズムに預けることが出来る、と思いきや、3人それぞれに目をやらないと何が起こるかわからない展開、曲間も言葉少なに「ありがとう」とだけ言い残す、いわばサービスエリアもなく加速度だけが大きく変化する、高速道路ともジェットコースターとも感じられる高揚感と緩急強い音の渦に没入させられた。
ego apartment
そして後半、語気強めに「いくぞ!」というメンバーの掛け声ひとつで、それまでとは異なる強くも耳触りの非常に良い楽曲を響かせて、まさにあっという間の出来事として、長めのフィードバック音と共に終演した。
ego apartment
ある別のインタビュー記事で、バンド名の直訳が「自我のアパート」という表現を目にしていたが、それ受けてまさに今奏でる音楽性だけではない大きな期待と可能性の集合体と言って過言ではないことを印象付ける、そんなステージだった。
ego apartment、手がつけられなくなる前に、またここ岡山でも、またライブハウスでも会いたいですという素直な感想を締めとさせていただく。
ego apartment
取材・文=岡山CRAZYMAMA KINGDOM店長 梶谷智史 撮影=センイチ
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