ミセスが2年連続最優秀アーティスト賞、サカナクション「怪獣」が最優秀楽曲賞、原摩利彦『国宝』が2冠、豪華アーティストが一堂に会した『MAJ2026』授賞式レポート

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レポート
音楽

Mrs. GREEN APPLE (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

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MUSIC AWARDS JAPAN 2026 授賞式
2026.6.13 TOYOTA ARENA TOKYO 他

国内最大規模の国際音楽賞『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』(以下、MAJ)の授賞式が2026年6月13 日(土)に行われ、【最優秀楽曲賞】はサカナクション「怪獣」が受賞、【最優秀アーティスト賞】はMrs. GREEN APPLEが2年連続受賞を成し遂げた。

『MUSIC AWARDS JAPAN』は、「世界とつながり、音楽の未来を灯す(ともす)。」をコンセプトとした国内最大規模の国際音楽賞。2回目の開催となる今年は、主要6部門をはじめとする部門の最優秀作品/アーティストを発表する「Grand Ceremony」がTOYOTA ARENA TOKYOにて、主要6部門以外の受賞者を発表する「Premiere Ceremony」がSGCホール有明で開催された。

13時より、授賞式の幕開けとなる「Premiere Ceremony」がスタートした。スペシャルバンドによる生演奏と共に昨年の授賞式の模様がスクリーンで流れる中、MCを務める森香澄、谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)が登壇して開幕の挨拶。ステージ前には、円卓を囲んで座るアーティストたちの姿があり、谷中は「同じアーティストたちが見ているので緊張しますね」と言いながらも笑顔で仲間たちの様子を見渡した。

ORANGE RANGE (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

各部門の音楽賞を紹介すると、まずは【最優秀J-POP楽曲賞】の発表からスタート。受賞したのは、米津玄師「IRIS OUT」。続いて【最優秀ヒップホップ/ラップ楽曲賞】はCreepy Nuts「doppelgänger」、【最優秀R&B/コンテンポラリー楽曲賞】はFujii Kaze「Prema」等、次々と作品とアーティストが発表された。「イケナイ太陽」で【最優秀リバイバル楽曲賞】を受賞したORANGE RANGEは全員でステージに登壇。RYOが代表して「スタッフさんたちの思いを背負って、また精進してまいりたいと思います」とスタッフへの感謝を伝えながら喜びを表した。

サカナクション (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

【最優秀アニメ楽曲賞】を受賞したのは、サカナクション「怪獣」(TVアニメ「チ。 ―地球の運動について―」OP主題歌)。白い衣装を着たメンバーが全員で登壇すると、受賞者に贈られるトロフィー「THE RUBY(ザ・ルビー)」を受け取った山口一郎は、「アニメ主題歌は初めてでしたが、原作者の魚豊くんやスタッフの後押しもあって実現しました。無事賞をいただけて感謝しております。ありがとうございました」と感謝のスピーチ。【Best Japanese Song in Asia】等、海外で聴かれた日本の楽曲を称える賞では、米津玄師「IRIS OUT」が4つの賞すべてを受賞する無双ぶりを見せた。

上原ひろみ (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

ここで、上原ひろみによるライブパフォーマンスが行われた。曲は「Haze」。黒いドレスを纏い静かにピアノの音を奏でる上原に応えるように、ステージ上には闇の中に光が瞬く。円卓で演奏を聴いていた新しい学校のリーダーズのMIZYUは、「聴き入ってしまいました」とうっとり。サカナクションの山口は「すごすぎました」と、アーティストたちを大いに惹きつけていた。【ラジオ特別賞】を受賞したRol3ertは登壇すると、「このような素敵な賞をいただけて本当にうれしいです。英語で歌って世界を目指そうと最初から言っていて、その中でこういう素敵な賞をいただけたことは本当にうれしいし、何よりラジオ局のみなさん、そしてFRIENDSHIP(レーベル)のみなさん、このチームのみなさん、家族、友だち、ファンのみなさん、本当に恵まれているなと思います。今日はありがとうございました」と、謙虚に感謝を言葉にした。

Cup of Joe (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

【Vietnamese Popular Music特別賞】では、「バックブリン(Bắc Bling)」で受賞したベトナムの歌手、ホア・ミンジが日本語を交えて喜びのスピーチ。この日のために用意したという真っ赤なドレスは、デザイナーはベトナム人だが生地は日本製であることを伝えて、友好を示した。【最優秀海外ポップス楽曲賞】は、レディー・ガガ「アブラカダブラ」、【最優秀海外ヒップホップ/ラップ楽曲賞】はタイラー・ザ・クリエイター「STOP PLAYING WITH ME」、【最優秀海外R&B/コンテンポラリー楽曲賞】はタイラ「CHANEL」が受賞。それぞれ今年、昨年と来日公演を行ったことも記憶に新しい。ここで、「Philippine Popular Music特別賞」を受賞したCup of Joeによるライブが行われた。大ヒット曲となった代表曲「Multo」を披露して、歌と演奏が徐々に高まっていく熱いステージを見せて喝采を受けた。さらに休憩をはさんで、インドネシアを代表するアーティスト、Hindiaによる「everything u are」の歌唱からセレモニーが再開。シンプルなバンドサウンドと現地ライブでの大観衆の映像をバックに、ときに絶唱するように歌い上げた。

Hindia (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

ここからは、新設されたライブ制作にまつわる部門で賞が発表された。【最優秀ライブ照明スタッフ賞】(株式会社アカリセンター 本田祐介)、【最優秀ライブ音響スタッフ賞】(株式会社アコースティック 佐々木幸生、八木嘉己、笠井宏友)をW受賞したのは、サカナクションの【SAKANAQUARIUM 2025 “怪獣”】。山口一郎が立ち上がり受賞者とガシッと抱き合い、喜びを爆発させるエモい場面も。

原摩利彦 (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

【最優秀劇中伴奏音楽賞(映画)】は、原摩利彦が手掛けた『国宝』が受賞した。ステージに登壇してルビーを受け取った原は、「ありがとうございます。個人的な話なんですが、子どもが生まれて、1か月後に家に来た際に、リビングで泣き声が聞こえて。そのときに、リビングの音響の響きを感じて、“自分は父親になったな”って実感したんです。音というのは周りのものを知らせてくれる。音楽もそれを聴くことで時間的にも遠いものも想起したりできます。だから、作り手として音楽家はまわりのこと、とくに世界で何が起きているかを知らないといけないと思っています。そこに住んでいる子どもたちに少しでも陽の光が当たるように。音楽というのは見えない鏡のようなもので、太陽の光を音楽で照らして、そういう人たちに光が当たるようにしなきゃいけない。そういう音楽をこれからも作っていきたいと思っています」。心の籠ったメッセージに称賛の拍手が沸き起こった。原摩利彦『国宝』はさらに【最優秀サウンドトラックアルバム賞】も受賞。堂々の2冠となった。「『国宝』は公開が1年前ですが、まだ上映している映画館もあって、多くの人に愛されてうれしいです。誰にも制限されることなく、思う存分作曲して作りました。これからもそういう音楽と、健康が大事ですので、美味しくて安全なごはんと、ぐっすり眠れる静かな夜と、とくに若い人たちがやりたいことに挑戦できる、爆弾が降ってこない空がずっと続くことを祈っています。ありがとうございます」と独特の言い回しで平和を願うスピーチを行った。その後、レッドカーペットにも登場した原にコメントをいただいた。

原摩利彦

――【最優秀劇中伴奏音楽賞(映画)】と【最優秀サウンドトラックアルバム賞】ダブル受賞おめでとうございます!

ありがとうございます。2つともいけるとは思わなかったんですけど、めちゃうれしいですね。

――受賞スピーチにはとても感動したという声が、ネット上でも話題になっていましたよ。

それはよかったです。常日頃から、SNSじゃなくてこういう生の声で伝えられたらいいなと思っていたので。

――『国宝』の反響はいまもすごいですね。

続いていますね。本当にありがとうございます。

――これからはどんな音楽を届けていきたいですか。

思いっきり悔いのない音楽を作っていきたいなと思っています。ありがとうございました。


「Premiere Ceremony」ではそのほか、HANAが【最優秀ダンス&ボーカルアーティスト賞】を、羊文学が【最優秀オルタナティブアーティスト賞】を、Mrs. GREEN APPLEが【最優秀J-POPアーティスト賞】を受賞するなど、多くの音楽ファンに愛されるアーティストがルビーを手にした。レッドカーペットを挟んで、19時30分からの、「Grand Ceremony」へと進んで行った。

サカナクション (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

「Grand Ceremony」はTOYOTA ARENA TOKYOにて開催。オープニングムービーにさまざまなアーティストが登場して、脳内から飛び出して会場のTOYOTA ARENA TOKYOに到着した女の子がラジカセをセットすると、ステージではサカナクション「怪獣」の生演奏からスタートした。曲が終わるとMCを務める菅田将暉が登壇して「最高のライブで幕を開けました! サカナクションに大きな拍手を! そして、オープニングムービーにも参加してくださったアーティストのみなさん、ありがとうございました。大きな拍手をお願いします! 音楽さえあれば、脳内はいつでもハッピー。そんなメッセージが届いていたらうれしいです」と挨拶の後、客席に降りてアーティストたちにインタビュー。Fujii Kaze、サム・スミス、星野源が1つのテーブルを囲んでいたり、すぐそばに和服姿のMrs. GREEN APPLEが腰かけているなど、豪華絢爛な光景に早くもワクワクさせられた。

(C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

まずは【最優秀アルバム賞】が発表された。ノミネート作品は、Mrs. GREEN APPLE『10』、Various Artists『Dear Jubilee -RADWIMPS TRIBUTE-』、星野源『Gen』、Fujii Kaze『Prema』、サザンオールスターズ『THANK YOU SO MUCH』。プレゼンターの松たか子が読み上げたのは、Fujii Kaze『Prema』。Fujiiは、横に座る星野と握手をかわしステージへ。サングラスをかけると、「神に感謝。アルバムに関わってくれたすべての人の中にいる神様、この作品を愛してくれた人の中にいる神様に感謝します。このアルバムはそういうアルバムです。 自分の中にいる究極のアイドル、つまり神様と言ってもいいと思うんですけれども、それを探しに行く、探さなくても本当に自分の中にあるということに気づくために自分が必要としていたようなアルバムです。あきらめずに、これからもみなさんと一緒に探し続けていけたらなと思っています。Thank you so much. ありがとうございました」と感謝のスピーチ。

Fujii Kaze(※写真は囲み取材時のもの) (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

HANA (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

続いて、HANAのパフォーマンスが行われた。ストリングスの荘厳な響きが流れるとフロアに置かれた花で埋め尽くされたテーブルを囲むメンバーたちが登場。「NON STOP」をパフォーマンスすると、衣装をチェンジしてスクリーンに花が舞う演出をバックに「ROSE」を披露して最後はステージ上で花と共に倒れこんだ彼女たちに、大きな拍手が沸き起こった。

【Best Global Hit from Japan】のプレゼンターは、作曲家の都倉俊一とトヨタグループの豊田章男氏が務めた。ノミネート作品のXG「HYPNOTIZE」、米津玄師「IRIS OUT」、米津玄師、宇多田ヒカル「JANE DOE」、LiSA「ReawakeR (feat. Felix of Stray Kids)」、Ado「うっせぇわ」から受賞したのは、XG「HYPNOTIZE」。来場はしておらず、ルビーを手にした豊田が「このルビーをXGのみなさんに届けます」と約束した。【最優秀ガールズアイドルカルチャーアーティスト賞】のプレゼンターは、俳優の岡本多緒。受賞したのは、FRUITS ZIPPER。メンバーを代表して真中まなが、「応援してくれるふるっぱー(ファンの総称)のみなさん、大好きです」と感謝を伝えた。続いては、米津玄師が会場前の特設ステージに登場して「IRIS OUT」をパフォーマンス。紅白の衣装を着たダンサーを従えて歌うと、最後はTOYOTAマーク入りのサメの乗り物にまたがってキメた。

HANA (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

【最優秀ニュー・アーティスト賞】では、プレゼンターとして布袋寅泰が登壇。「いくつもの夢をかなえてきました。でも夢に終わりはありません。僕も初心を忘れずいつまでも尖っていたいと思います」とのコメントから、受賞アーティストとしてHANAの名を読み上げた。グループを代表してルビーを手にしたCHIKAは、プロデューサーのちゃんみなをはじめ、関係者やファンへ感謝の言葉を述べて感激の面持ち。続いてのパフォーマンスでは、MISAMOが「Confetti」で男女のダンサーと共に華やかなステージで楽しませると、CANDY TUNEらアイドルも目を輝かせて見つめていた。

MISAMO (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

プレゼンターとして戸田恵梨香が登壇。「音楽に携わったことがなく知識がないのですが、みなさんのお顔を拝見したく、やってきちゃいました」と謙虚な一言から「音楽の世界に救われたことが何度もあります」と、【最優秀ロック楽曲賞】の受賞曲、サカナクション「怪獣」を読み上げた。スピーチに立った山口は、この日何回目かの登壇ということもあるのか、「感無量です…ヤッタ!」とお茶目な姿を見せて笑わせた。

東京スカパラダイスオーケストラ [with Special Guests LiSA、TAKUMA(10-FEET)、アイナ・ジ・エンド] (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

ここで、東京スカパラダイスオーケストラ [with Special Guests LiSA、TAKUMA(10-FEET)、アイナ・ジ・エンド]によるスペシャルパフォーマンスへ。先日逝去した音楽家で「ルパン三世」音楽の生みの親・大野雄二さんへのリスペクトも込めて、「ルパン三世のテーマ‘78」をスカパラアレンジで披露すると、LiSA「紅蓮華」、TAKUMA(10-FEET)「第ゼロ感」、アイナ・ジ・エンド「革命道中」と、続けざまに近年の大ヒットアニメを彩ってきた曲をそれぞれのボーカリストを迎えてメドレーした。さらに谷中が「音楽はノーボーダーだと思っています!」と次なる曲を予告。全員参加の「Paradise Has NO BORDER」で、客席総立ちの大盛り上がりで、第1部は終了となった。

Mrs. GREEN APPLE (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

第2部の幕開けを告げたのは、円卓前でのFujii Kazeによるキーボードの演奏を目の前で星野源が聴いているという、贅沢この上ないシーン。さらにレッドカーペットにも予告なしで登場したMrs. GREEN APPLEが、直前にサプライズ的に発表されたパフォーマンスで「クスシキ」を披露。京都の平安神宮でのダンサーたちに囲まれた映像から、東京の会場へと移り変わり、ステージから火花が上がり紙吹雪が舞う、圧巻の演出で魅了した。

【最優秀ミュージック・ビデオ作品賞】を発表したのは映像ディレクターの大根仁。「日本の音楽が世界に届いていく中、MVの存在はますます大きくなっていくと思います」とのコメントから、ノミネート作品の中から田中裕介によるサカナクション「怪獣」が選ばれた。発表時に目を閉じて祈っていた山口と田中は、受賞がわかるとガシッと抱き合っていた。

M!LK (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

【最優秀ボーイズアイドルカルチャーアーティスト賞】の発表時には、ダンサー・俳優のAoi Yamadaが登壇。受賞したのはM!LKだ。山中柔太朗が代表して「信じられない気持ちです。まずこの場を作ってくださったMAJのみなさん、M!LKに関係するすべてのスタッフさん、そして僕らを励ましてくれる、み!るきーず(ファンの総称)の方々、すべての人たちに感謝を申し上げます。アイドルという職業は本当に素晴らしいもので、たくさんの人を笑顔にする力があると思います。これからも日本中をもっと元気にできるように精進します。ありがとうございました」と瞳を潤ませてスピーチした。

羊文学 (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

暗がりのステージから轟音が鳴り響き、先ほど【最優秀オルタナティブアーティスト賞】を受賞した羊文学が登場して「Dogs」を披露。空気を切り裂くようなサウンドに、MCの菅田将暉も「思わず仕事を忘れてしまいました」と、興奮した様子。【最優秀アジア楽曲賞】のプレゼンターには、J.Y.Parkが登場して、どよめきが起こった。「このような賞を通してアジアのアーティストが交流できるように私も努力します」と思いを伝えて、HUNTR/X「Golden」の受賞を告げ、「このトロフィーはHUNTR/Xに渡します。また会いましょう!」とステージを後にした。

ここで、【MAJ Timeless Echo】として、山下達郎が紹介された。シュガー・ベイブに始まり、現在に至るまで、徹底したクオリティと豊富な音楽知識が駆使された楽曲を今も創り続けている功績が称えられた。山下には事前に受賞が伝えられており、会場には本人からのメッセージが音声で流された。「この度は誠にありがとうございます。 私は今年でソロデビュー50周年を迎えることができました。ミュージシャンを始めた 20歳の頃には、齢70を超えて現役で活動ができているとは夢にも思っておりませんでした。そしてそれは何よりもこの長い年月に、たゆまず応援を続けてくださった全国のファンのみなさまのおかげであります。この場を借りまして、厚く厚くお礼を申し上げます。驚くことに最近は若い世代の方々にも興味を持っていただけているようで、誠にうれしい限りであります。これからも今までと変わらず自分のペースを守りつつ、みなさんに喜んでいただける作品、ライブパフォーマンスを続けていけるよう努力してまいります。今後とも何とぞよろしくお願い申し上げます。 本日は誠にありがとうございました」。菅田から山下についてのコメントを求められた星野は、「PAPER DOLL」が気に入っていることを明かした。「本当に完璧な曲だなと思います。どういうマイキングしたらあんな音が出るんだろうと思って研究して、どうやったらあのドラムの音出るんだろう、どこぐらいミュートしたらあれぐらいスネアが止まるんだろうとか、その研究は我々の年代では結構やってて。どんな年になっても刺激を受ける作家だなと思います」とその魅力を語った。

サム・スミス (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

『MAJ』の「Grand Ceremony」で初めてパフォーマンスを披露する海外アーティストとして、サム・スミスがステージへ。「My Guy」をスーツ姿で披露。静寂の中でつぶやくような曲の世界、「天使の歌声」と称されるボーカルに渋みも加わった見事な歌唱をドラム、ベース、3人のコーラスと共に聴かせて、場内はスタンディングオベーションとなった。歌唱後は、菅田のインタビューに応えて「BABYMETALが気に入っている」と意外な言葉が返ってきた。サムのパフォーマンスについて感想を求められたYaffleは、「溶けちゃいそうでした。音楽って素晴らしいなと思いました」と、感動した様子だった。

【最優秀オルタナティブ楽曲賞】のプレゼンターとして、『国宝』の演技も話題となった田中泯が登壇すると、割れんばかりの拍手で迎えられた。「小さいとき、まだテレビジョンもなかった時代です。ラジオから聴こえてくる音楽を夢中になって聴いている子どもだったんですが、この音楽を見たい、音の近くに行きたい、会いたいっていうふうに思いました。たぶん、その頃からライブ、体を使った表現というものに僕は憧れていたんだろうと思います。 たった1回のライブ。たった1回の出会い。演奏する人も歌の人も、たった1回の出会いの中に全力の“生(せい)”を入れ込む。僕にとって憧れです」。受賞したのは、羊文学「声」。階段をゆっくり上った2人は、田中からルビーを受け取ると、塩塚モエカ(Vo.Gt)は「オルタナティブとはいったい何なのか、そして羊文学、自分たち自身がやっていることとは一体何なのか、あまりわからないまま、既存のものに対する憧れと反抗心の間ですごく頑張ってきました。支えてくださったスタッフのみなさん、この歌や曲を作るきっかけとなった(ドラマ)『119エマージェンシーコール』のチームのみなさん、そしてファンのみなさん、本当に感謝しています」とスピーチした。

FRUITS ZIPPER (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

FRUITS ZIPPERがステージに登場して、腰かけたまま「わたしの一番かわいいところ」をスローなアレンジで囁くように歌い、新鮮なステージングを展開して魅了した。続いて先ほど【最優秀ボーイズアイドルカルチャーアーティスト賞】を受賞したばかりのM!LKが、円卓に囲まれたフロアの円形ステージに登場して「好きすぎて滅!」を元気にパフォーマンスすると、最後はアーティストたちに「みなさん一緒に!」と呼びかけてから「好きすぎて滅!」で締めた。

M!LK (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

【最優秀楽曲賞】は本木雅弘がプレゼンターとして登壇。「音楽は人間を支える必要不可欠な栄養素だと思っています」と思いを伝えた。ノミネート作品のHANA「Blue Jeans」、米津玄師「IRIS OUT」、サカナクション「怪獣」、アイナ・ジ・エンド「革命道中 - On The Way」、M!LK「好きすぎて滅!」から本木が告げた受賞楽曲とアーティストは「怪獣」サカナクション。ルビーを受け取り本木と握手を交わした山口は、「サカナクションは 3年前に活動休止をしました。僕が鬱病を患ったからです。その間、メンバーやファンのみなさん、そして支援者のみなさんに支えられながら、なんとか踏ん張り、復活しました。休養明け最初に書いた曲がこの「怪獣」でした。この曲をこのように評価していただきまして、まだまだ頑張れるなと、勇気をいただきました。本当にありがとうございます。」とのスピーチに大きな拍手が送られた。

Fujii Kaze (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

この日最後のパフォーマンスは、Fujii Kazeによるもの。ギタリストのDuranをはじめとするメンバーで構成されたバンドを従えて「Prema」を歌唱。途中でサングラスを外し、右手でリズムを取りながらマイクスタンドに向かって歌うと、ピアノへと移動してリズミカルに弾きながら歌い、右手で鍵盤を叩きつけるように歌い終えた。目を瞑り恍惚としているようにも、祈っているようにも見える表情のFujii。場内はスタンディングオベーションとなった。

Mrs. GREEN APPLE (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

いよいよ、「Grand Ceremony」はクライマックスを迎えた。最後を飾る【最優秀アーティスト賞】プレゼンターは渡辺謙。自身の音楽体験から、「世代を超えて夢を叶えることができるのが音楽だと思います。そのプロ中のプロが今日決まります」と語った渡辺。ノミネートアーティストの5組、Fujii Kaze、HANA、Mrs. GREEN APPLE、サカナクション、米津玄師の中から選ばれたのは、2年連続受賞となるMrs. GREEN APPLE。「昨年に続いて【最優秀アーティスト賞】本当にうれしく思います。最近我々はバラエティを始めたり、子ども番組に出たり、いろんなお仕事をさせていただけるようになりました。全部たくさんの方に楽しんでもらいたいという思いのもとに活動しているわけですけども、やっぱり16歳のときに組んだMrs. GREEN APPLE、我々はバンドで、今までもずっと1人で粛々と曲を孤独になりながら作って、みんなと一緒にミセスの曲になってます。報われてうれしいです。ありがとうございます」と大森元貴が受賞の言葉を述べると、場内は万雷の拍手で祝福した。

菅田将暉 (C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

「これからもすべての音楽ファンが、素晴らしいアーティストのおかげで脳内がパーティーでありますように。『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』。みなさんのライブ、言葉、歌声、最高でした。今日は本当にありがとうございました。またお会いしましょう!」。MCの菅田によるメッセージで、今年の『MAJ』は幕を下ろした。


取材・文:岡本貴之
写真=(C)CEIPA / MUSIC AWARDS JAPAN2026

イベント情報

MUSIC AWARDS JAPAN 2026
開催日時:2026年 6月13日(土)
※開催ウィーク:2026 年 6月5日(金)〜6月13日 (土)
会場 :TOYOTA ARENA TOKYO 他


■オフィシャルサイト https://www.musicawardsjapan.com/
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