UNFAIR RULE『EIGHT BALL FESTIVAL 2023』ライブレポートーー地元岡山で、溢れる想いを歌い届ける渾身のステージ
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UNFAIR RULE 撮影=センイチ
『EIGHT BALL FESTIVAL 2023』UNFAIR RULE
リハーサルから並々ならぬ気迫が伝わってきたのは、地元岡山のスリーピースバンド、UNFAIR RULE。STRIPED STAGEのフロアはみるみる埋まっていき、1曲目は「馬鹿みたい」でライブをスタート。山本珠羽(Gt.Vo)の透明感と力強さを兼ね備えた歌声が突き抜けていく。続けざまに「非行少女」、「ラストソング」、そして短くて痛快な「バーカ!」と捲し立てるアグレッシブなステージに。
今度は弾き語りを聴かせ、そのまま「わからないままで」、「次の日のこと」へ。歌声の持つ芯の強さと繊細さ、楽曲の振り幅がより感じられる展開で、等身大に綴られた歌詞がよりストレートに胸を打つ。
UNFAIR RULE
ここで一呼吸おいて、MCへ。山本がこのステージに懸ける想い、2021年に逝去したIdolPunchのZillow氏への想いを丁寧に伝えた。
「小学生の頃からバンドを続けていて、(岡山のライブハウス)ペパーランドとママツー(CRAZYMAMA 2ndRoom)に育ててもらいました。そして私は、IdolPunchのZillowさんに曲を作ることも曲の作り方も、ライブハウスがどういうところかも教えてもらいました。そして今日、遂に対バンすることができました! でももうZillowさんはいなくて……。見てくれてるかな。しっかり届けます。あの人が教えてくれたことは、今でも私の心の中で生きてるし、あの時と何も変わらないライブハウスが今でもずっとあって……。だからやめられなくて、それが大切で、ずっとライブハウスでライブをやってます。岡山の小さい箱でいつもやってるから、よかったらペパーランドにもママツーにも足を運んでください」
UNFAIR RULE
そう言葉を残し、昨年にリリースしたアルバム『たからもの』から「こんな日には」を鳴らした。途中、杉田崇(Dr)と片山葉(Ba)と向き合って高め合い、時に涙をグッと堪えながら、しかし溢れんばかりの想いはしっかりと音に変えて届ける。フロアに振り上げられた拳。コンベックス岡山に、彼女たちの愛してきたライブハウスの光景が広がっていた。
最後は、全てを振り絞るようにして「気づいてほしい」を披露。演奏が終わり頭を下げて一礼をするメンバーに鳴り止まぬ拍手喝采が送られた。この日、披露された楽曲の多くは、4月26日(水)にリリースが決定した初の全国流通盤となる2ndアルバム『いつものこと』に収録されている。そして、本作を提げてママツー(CRAZYMAMA 2ndRoom)から全国ツアーへと駆け抜けていくUNFAIR RULE。今度は彼女たちが生まれ育ったホームである、ライブハウスで再会したい。
UNFAIR RULE
取材・文=大西健斗 撮影=センイチ
イベント情報
出演者:
【4月1日(土)】
<SOLID STAGE>
SHANK
SUPER BEAVER
Vaundy
04 Limited Sazabys
マカロニえんぴつ
緑黄色社会
<STRIPED STAGE>
ego apartment
G-FREAK FACTORY
TENDRE
bokula.
ヤユヨ
【4月2日(日)】
<SOLID STAGE>
Saucy Dog
サンボマスター
10-FEET
MAN WITH A MISSION
MOROHA
UNISON SQUARE GARDEN
<STRIPED STAGE>
IdolPunch
Ivy to Fraudulent Game
UNFAIR RULE
四星球
NakamuraEmi
羊文学