キャラメルボックス成井豊の代表作『嵐になるまで待って』初演から30年のメモリアルイヤーに上演決定
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『嵐になるまで待って』出演者
2023年7月22日(土)~30日(日)池袋・サンシャイン劇場にて、NAPPOS PRODUCE『嵐になるまで待って』の上演が決定した。
キャラメルボックス成井豊の代表作となる『嵐になるまで待って』が、1993年の初演から30年というメモリアルイヤーに、 6度目の公演を実施。公演開催について、全キャスト、演出家・主要キャストからのコメント情報などが解禁された。
成井豊の小説『あたしの嫌いな私の声』を原作として、自らが戯曲化を手掛け、以降幾度も再演を重ねてきた本作。
今回は、主人公の声優「ユーリ」に元AKB48のメンバーであり、成井とは舞台版『かがみの弧城』で主演を務めた以来のタッグとなる田野優花。声優であり舞台俳優としても精力的に活動している土屋神葉。成井作品にも数多くの出演経験がある劇団☆新感線の粟根まこと。さらにキャラメルボックスからは多田直人をはじめ、関根翔太と石森美咲。前回の『嵐になるまで待って』から唯一再登場となった久保貫太郎、ボーイズユニットNORDのメンバーとしてマルチな活動を展開する舟木健。近年舞台での活躍が著しい柿喰う客の牧田哲也。物語の重責を担う、ろうの女性に関口秀美と、多彩なキャストを迎える。
[成井豊コメント]
『嵐になるまで待って』は、私・成井豊が1991年に出版した小説を、自分の手で戯曲化した作品です。初演は1993年。それから数年おきに再演し、今回が7年ぶり6回目。19歳で脚本を書き始めて、今年で44年。その間に100本以上の脚本を書いてきましたが、「この作品は自分の命が続く限り上演していこう」と思ったのは、この『嵐になるまで待って』だけ。それほど強い力を持った作品だと思います。今回は田野優花さん、土屋神葉くんという若くて力のある役者たちと共に、この作品に挑みます。自信を持って、極上のスリルと深い感動をお約束します。
[田野優花コメント]
2度目ましてのキャラメルボックスの成井さんにお世話になります、田野優花と申します。
以前『かがみの孤城』で初めて劇団員の皆さんと共演させていただき、こんなに芝居にまっすぐで誠実な方々がいる環境の中、メッセージ性のある作品をみんなで作り上げる空間がとても幸せでした。そしてまた絶対ご一緒したいと強く思ってました。早く稽古でどんなお芝居がうまれるのか楽しみです!よろしくお願いします!
[土屋神葉コメント]
『7本指のピアニスト』に続き成井さんの作品に参加することが出来、本当に嬉しいです!声優業を軸に表現活動をしている僕にとって、主人公が声優の卵であることに不思議な縁も感じます。物語の鍵である「言葉」。そこに込める思いの強さや伝え方は、僕自身の芝居におけるテーマのひとつです。『言葉の意味』と『使い手の真意』が違うこともあり、それは興味深く素晴らしいことでありながら恐ろしいことでもあります。誰もが発信者になれる今、「言葉」の特性にフォーカスしたこの作品は、大切な何かを伝えてくれることでしょう。その何かを、スカッとするような心温まる時間の中で体感していただけるよう努めたいと思います。是非ご来場下さい!
[多田直人コメント]
「嵐になるまで待って」は演劇集団キャラメルボックスの90年代の代表作で、名作です。
名作の定義は人それぞれあると思いますが、私は、「いつ」「どこで」「誰が」上演しても損なわれない普遍性にあると思っています。
人が人を想う気持ち、スリリングなストーリー展開、劇中に出てくる手話…。作品が生まれたのは90年代ですが、きっと令和を生きる皆さんにも響く物語が、そこにあるはずです。
私は劇団に所属して20年近く経ちますが、この作品には縁が無く、過去4度の再演に参加することができませんでした。個性派と実力派揃いのキャストの一員に名を連ねることを誇りに思い、私も精一杯物語をお届けできるように頑張ります。
[粟根まことコメント]
今回私が演じさせて頂く広瀬教授を主に演じてきたのは演劇集団キャラメルボックスの西川浩幸さんです。
以前、同じくキャラメルボックスのレパートリーである「SKIP」をNAPPOS PRODUCEで上演した時、私の役はこれまた西川浩幸さんが演じていた役でした。またしても、です。それほど似ているのでしょうか。
確かに私と西川さんは同い年だし同じような経歴です。ダジャレ好きだしボケたがりです。思慮深いように見えて肝心なところが抜けています。落ち着いているように見えてあわてんぼうです。
ああ、書けば書くほど似ているように思えてきました。判りました。ならば今回も西川さんに成り代わって広瀬教授を楽しく演じさせて頂きましょうとも!
○登場人物と配役
ユーリ(声優) : 田野優花
幸吉(新聞記者):土屋神葉
波多野(作曲家):多田直人(キャラメルボックス)
雪絵(波多野の姉):関口秀美
滝島(ディレクター):久保貫太郎(クロムモリブデン)
勝本(AD) :舟木健(NORD)
チカコ(声優・中学3年生) :石森美咲(キャラメルボックス)
津田(新聞記者・幸吉の同僚):関根翔太(キャラメルボックス)
高杉(俳優) :牧田哲也(柿喰う客)
広瀬教授(精神科医):粟根まこと(劇団☆新感線)
声優志望のユーリは、TVアニメのオーディションで見事合格する。
その顔合わせで、作曲家の波多野とその姉・雪絵と出会う。
波多野は、雪絵に乱暴をしようとした俳優・高杉に対し、「やめろ!」と叫ぶ。
だが、ユーリの耳には「死んでしまえ!」というもう一つの声が聞こえた。
翌日、高杉は行方不明になる。
本当に死んでしまったのか…。その夜、波多野から電話がかかってくる。
イルカのペンダントを拾ったので、取りに来てくれという。
それは、ユーリが元家庭教師・幸吉にもらったものだった――。