PassCode、激しさと美しさのハイブリッド 最新作『GROUNDSWELL ep.』を通して語る現在地とは
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PassCode
――最強のサウンドが鳴り響く中、ダンスパフォーマンスがダイナミックに繰り広げられるのも、PassCodeのライブの大きな見どころです。
南:ありがとうございます。コロナ禍はいろいろな制約がありしましたけど、目で観てもお客さんに楽しんでいただけるのは強みだなと、改めて気づくことができたんです。
――激しい曲が多いですから、驚異的な体力だなと感じることがよくあります。
大上:ライブができてるのが、自分たちでも不思議なくらいなんです。
有馬:練習の時が一番大変だよね? 「これ、ライブでできるの?」ってなるから。
高嶋:うん。
南:「MYTH」は、もうライブでやってるんですけど、「ほんまにこれライブで歌って踊ることできるん?」ってメンバーと結構話しました。
――「MYTH」は、『P 北斗の拳 - 暴凶星 -』のテーマソングですよね?
南:そうです。これはハードなんです。歌も高くて、ダンスもハードですから、練習で1回やっただけで、息が上がっちゃうんですよ。でも、ライブだとなんとかなってます。
南菜生
――この曲を聴くと、強くなったような気持ちになります。
南:最後に拳を挙げて終わるんです。
有馬:勝ち誇ってる感じですね。
高嶋:『北斗の拳』のパチンコの曲になったと父と母に言ったら、めっちゃ喜んでました。多分、アニメとかを観てたんだと思います。この前、私と南はパチンコを打ちに行きました。
南:打ちながら「MYTH」を聴いて、楽しかったです。
高嶋:当たると歌詞が出たりするんですよね。
大上:この曲は、気持ちが高まります。曲の最初から「ブチ上がる!」っていう感じですし、アウトロもすごく良いんですよ。「終わると思ったら全然終わらんやん!」っていう感じが、めっちゃ好きです。
――ライブのお客さんも、ものすごく盛り上がるんじゃないですか?
南:そうですね。今のツアーの1曲目が「It's you」なんですけど、2曲目を前回のEPの4曲と「MYTH」の中から選ぶことにしたんです。インパクトを考えると「MYTH」だなということになって、2曲目をこれにしました。「MYTH」が始まると一気に会場の空気が引き締まる感じがして、すごく面白いです。
高嶋楓
――このEPは、他に2曲が収録されていますね。「Melody from the Bumbling Clash」は、お客さんが手拍子をしながら盛り上がる様がイメージできます。
南:そうですね。みんなで踊れそうな曲です。
高嶋:久しぶりに全編英語なので、覚えるのが難しかったんですけど、完成したものを聴いてみたら、PassCodeらしいかっこいい曲になってました。
――《Bumbling and having no clue》という辺りは、ノリが独特ですよね?
南:あそこは、陽奈子ですね。
大上:早口過ぎて、めっちゃ難しかったです。でも、嵌れば気持ちいいんですよ。英語の発音をちゃんとしつつ、聴いた時に耳が気持ちよくなるようにしています。「ネイティブみたいな発音をするより、気持ちいい方に」という感じですね。
南:シャウトのところのリズムは、えみちゃん(有馬)が作ったんだよね?
有馬:うん、シャウトのところのフロウですね。PassCode語というか、シャウト語みたいな感じです。英語でも日本語でもない歌詞で一旦録音してみて、それを作詞家さんにお渡しして歌詞を書いていただきました。私は普段からメタルを聴いていて、今、流行ってるのは3連符のシャウトなんです。それを取り入れてみたら、平地さんに「これ、俺やったら思い浮かんでない。めっちゃいいと思う」って言われて嬉しかったです。
有馬えみり
――今作を締めくくる「GROUNDSWELL」は、雄々しいエネルギーで満ち溢れていますね。
有馬:ギターリフの硬派な感じが好きです。ヘヴィなサウンドに女性ボーカルが乗る感じが、刺激的ですね。メタルとPassCodeらしさのハイブリッドというか。すごく良い曲なったと思います。
高嶋:早くライブで歌いたい曲の1つですね。
大上:曲の最後の部分のクリアなピアノも独特なんですよね。次の何かに繋がっていくような雰囲気になっていると思います。
南:PassCodeにしては展開が少ないので、聴きやすい曲にもなっていると思います。サビのメロディが耳に残りやすいですし。
――PassCodeの曲をカラオケで歌いたい人にもおすすめですか?
有馬:シャウトが多いから、難しいかもしれないです。PassCodeの曲は、カラオケで歌うのが大変なんですよね。
南:「Ray」くらいしかカラオケで歌える曲がないという話は、よく聞きます(笑)。
有馬:シャウトパートを省略すると、歌えるかもしれないですけど。
――歌ってみた動画を上げたりしているファンはいます?
有馬:弾いてみたはありますけど。
南:叩いてみたもありますね。でもシャウトのパートは、やってみようと思う人がまだ少ないのかもしれないです。
有馬:誰でもできるんやけど。
南:それをえみちゃんが広げていくしかないな?
有馬:シャウトの魅力を伝えていきたいです!(笑)
南:そういうのをやりやすいところにいるのもPassCodeなのかも。アイドルやから、こういう音楽をまだ知らない層にも広げることができるんじゃないかなと思います。
大上陽奈子
――音楽フェスは、激しいサウンドの魅力を幅広い層に伝えられる絶好の機会かもしれないです。今年の夏に関しては、『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2023』『MURO FESTIVAL 2023』『SUMMER SONIC 2023』への出演が発表されていますね。
南:はい。サマソニは何度か出演させていただいているんですけど、久しぶりですね。PassCodeのことをサマソニで知ってくださった方も多いと思うので、今回もたくさんの人に観ていただけたら良いですね。
高嶋:「サマソニでPassCodeを知って、ライブに通うようになりました」って言ってくださるお客さんもいるんです。嬉しいことですね。
――この記事を読んでPassCodeに興味を持つ人もいると思いますが、何かアピールしておきたいポイントはありますか?
大上:PassCodeの推しポイントは……何やろう? いっぱいあるんですけど、やっぱりライブが楽しいってことじゃないでしょうか? 熱くて、楽しくて、有馬のシャウトとメンバーの歌とダンスが融合して生まれるエネルギーに、さらにお客さんも加わってくださるんです。ものすごい一体感があるショーが、PassCodeのライブです。
南:そして、美しいビジュアル?
有馬:そう。このビジュアル。
大上:そんなこと言って、この記事を見てライブに来た人が「嘘やんけ!」ってなったらどうするの?
有馬:ネタで言ってるのに、伝わらないと恥ずかしい……。
大上:「美しいビジュアル。特に私(笑)」とか、必ず(笑)を付けておいてください。
取材・文=田中大 撮影=大塚秀美
PassCode
リリース情報
ライブ情報
※スタンディング:入場整理番号付(会場によってはブロック指定、ブロック内、入場整理番号順での入場となります。)
1F スタンディング[学割
※学割
2F 指定席 ¥5,500 (税込)
※年齢制限:未就学児入場不可
※各種入場時ドリンク代必要