米津玄師、Saucy Dog、SHISHAMOの新曲、4s4kiとアニメ『コードギアス』のコラボプロジェクトなど『New Music Wednesday [Music+Talk Edition]』が今週の新作11曲紹介

話題の新曲を最速で知れる、Spotifyの人気プレイリスト『New Music Wednesday』を、ナビゲーターの竹内琢也が深掘りするポッドキャスト『New Music Wednesday [Music+Talk Edition]』。SPICEでは、同番組で紹介されている、プレイリストだけでは知ることのできないエピソードや、Spotifyのエディター（プレイリストを構成している人たち）のこだわりをピックアップして掲載。今週は、米津玄師が『FINAL FANTASY XVI』のテーマソングとして書き下ろした「月を見ていた」をリリースしカバーに！　Saucy Dogの新曲、Cornelius約6年ぶりのニューアルバム、KID FRESINOがハナレグミを迎えた新曲、4s4kiとアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』のコラボプロジェクトもリリースに！　さらにSHISHAMO、DURDN、C.O.S.A. &Ralph、春ねむり、注目の二人組・離婚伝説もピックアップ！海外からはヤング・サグのニューアルバムなど、今週注目の新作11曲を紹介！ また紹介アーティストのライブやフェス情報も掲載しているので要チェック。番組への感想やリクエストは「#NMWミュージックアンドトーク」をつけてツイートを！

米津玄師「月を見ていた」

米津玄師の新曲「月を見ていた」がリリースになりました。今作は『FINAL FANTASY XVI（ファイナルファンタジー16）』のテーマソングとして書き下ろされた楽曲で、米津玄師は「ファイナルファンタジーからは言い表せないほど大きな影響を受けました。まさかこんな機会があるとは思っても見ず。この作品の為だけに曲を作りました」とコメントしています。YouTubeでは米津玄師と『FINAL FANTASY XVI』のプロデューサー吉田直樹氏による対談動画が公開されています。Spotifyではこの最新作『FINAL FANTASY XVI』をはじめとするファイナルファンタジーのテーマソング、サウンドトラックを集めたプレイリスト『FINAL FANTSY』も楽しむことができます。

（FINAL FANTASY XVI プロデューサー 吉田直樹さんと米津玄師さんの対談動画では「子どもの頃から親しみ深い作品で、ずっとやってきた。新しいFFの発売日を待つのが日常になっていた」と語られれいます。その対談によるとせっかくお願いするならもうスタッフの一人くらいの気持ちで関わってくれたら嬉しい……といった開発チームの気持ちもや米津玄師さんのアツい気持ちもあって、早い段階から関わっていたみたいです。なのでできたものは順次渡していく開発チームの気持ちがあった様で、開発途中のコンテを見てまずは曲を作ったり、開発チームの1室に米津玄師さんの部屋を作ってゲームをやってもらうなど。なので、米津玄師さんが、開発チーム以外では通しでゲームをやってクリアした世界初の人らしいです！）

Saucy Dog「魔法が解けたら」

Saucy Dog の新曲「魔法が解けたら」がリリースになりました。今作は2021年に梶原岳人に提供した楽曲のセルフカバー。梶原岳人のファースト・ミニアルバム『何処かの君に』に収録されており、Saucy Dogの曲を普段からよく聴いているという梶原岳人が、Saucy Dogへオファーする形で楽曲が実現していました。元々梶原岳人の経験をもとに作られた楽曲で、原曲のコーラスはSaucy Dogの石原慎也と、せとゆいかが務めています。Saucy Dogは7月19日（水）にニュー・ミニアルバム『バットリアリー』をリリース予定で、この「魔法が解けたら」もそこに収録される予定です。Spotifyでは日本のロックシーンの話題曲を集めたプレイリスト『J-Rock Now』のカバーも飾っています。

DURDN「TOKIDOKI」

DURDNの新曲「TOKIDOKI」がリリースになりました。DURDNは韓国をルーツとするシンガーのBakuとtea tea (トラックメイカーのSHINTA、トップライナーのyaccoによるプロデュース・デュオ）によるプロジェクトで、Spotifyが2023年に躍進を期待する次世代アーティスト『RADAR：Early Noise 2023』にも選出されています。5月にリリースされたYon Yonとの「Drink!」では自身初めて『New Music Wednesday』のカバーを飾りました。（僕のイメージでは、DURDNはエレクトロ、R&Bチル……といったミドルテンポくらいまでのゆったりしたチルな楽曲のイメージというのが結構強かったんですけど、前作「Drink!」はライブとかでも盛り上がりそうなアッパーな曲だなという印象がありました。今回は同じくライブで盛り上がりそうな、EDMですね。Twitterでも「フェスでも盛り上がるようにEDM色の強い楽曲になってます！」と書かれています。また新しいDURDNを感じる楽曲ですね！）

5月に行われた『GREENROOM FESTIVAL’23』でフェスに初出演、6月21日（水）には自身初となるワンマン公演『ONE MAN LIVE!』を東京・下北沢ADRIFTで行っていますが、ライブ映えしそうなEDM色の強い楽曲となっています。Spotifyではプレイリスト『RADAR: Early Noise』のカバーも飾っています。

Cornelius「蜃気楼」

Corneliusのニュー・アルバム『夢中夢 -Dream In Dream-』がリリースになりました。2017年リリースのアルバム『Mellow Waves』以来6年ぶりのアルバムで、先行でリリースされていた「変わる消える」、「火花」、「無常の世界」、METAFIVEの「環境と心理」のセルフカバーなど全10曲が収録されています。『New Music Wednesday』には「蜃気楼」がリストインしています。（Corneliusは5月に福岡で開催された『CIRCLE'23』に出演していて、Spotifyではその会場内で収録されたインタビューも公開されていますが、そのインタビューでも今回のアルバムについて少しふれていて。それによると今回のアルバムはシンガーソングライター的なアプローチで、サウンドメイキングだけでなく基本的には全ての楽曲で歌詞も書いて、歌われています）

アルバムでは坂本慎太郎が作詞を担当した「変わる消える」を除く、全てのトラックの作詞作曲を小山田圭吾自らが手がけています。Corneliusと坂本慎太郎は8月17日（木）に東京・LIQUIDROOMでライブ『Cornelius／坂本慎太郎 LIQUIDROOM 19th ANNIVERSARY』を開催し、共演することを発表。坂本慎太郎がCorneliusやそのプロデュース作品に歌詞を提供し、Corneliusの「未来の人へ」（歌詞：坂本慎太郎）を坂本慎太郎がセルフカバーリリースするなど関係性の深い二人ですが、フェスを除くソロでの共演が今回が初めてとなります。Spotifyでは、日本のエレクトロミュージックの最先端に立つアーティストを特集するプレイリスト『Electropolis』のカバーも飾っています。

SHISHAMO「夏恋注意報」

SHISHAMOの新曲「夏恋注意報」がリリースになりました。昨年11月13日からCDデビュー10周年イヤーに突入し、今年は10周年記念ライブを1月4日(水)に日本武道館、3月4日(土)には大阪城ホールで開催しました。2月には初のコンセプトアルバム『恋を知っているすべてのあなたへ』もリリースされ、これまでリリースした全7タイトルのアルバムのアナログレコードと、オリジナルレコードプレーヤーのリリースも発表しています。Spotifyではプレイリスト『She Rocks』のカバーも飾っています。

離婚伝説「さらまっぽ」

離婚伝説の新曲「さらまっぽ」がリリースになりました。離婚伝説は2022年1月に結成された松田歩（Vo）、別府純（Gt）による二人組。J-WAVEのチャートTOKIYO HOT 100に2曲ランクインするなど、注目度が上昇しています。

（今、結構私の周りの音楽ファンでも名前を出す人が多いです。注目度急上昇中という感じがしますね。私もやはり初めて聞いた時は、なんだこのグループ名は、と思ったんですけど。これはマーヴィン・ゲイのアルバム1978年のアルバム『Here My Dear』（邦題：離婚伝説）からとっているみたいです。なので、サウンドを聞いたらわかりますが、ブラックミュージックもルーツの一つにがっつりあると。で、結成のキッカケが、二人は職場が一緒で、お互い別々に音楽活動をしていたんですけど、コロナ禍で仕事が休みになって時間ができたので、お互いに弾き語った音源をLINEで送り合うようになって、結成につながったそうです）

ヤング・サグ「Oh U Went (feat. Drake)」

ヤング・サグがニューアルバム『Business Is Business』をリリースしました。2021年にリリースされたアルバム『Punk』に次ぐ自身3枚目のアルバムとなります。ヤング・サグは組織犯罪を取り締まる「RICO法」（Racketeer Influenced and Corrupt Organizations Act）に違反した容疑で、2022年に逮捕されており、現在も拘置所にいます（ヤング・サグだけでなく、ガンナなど、彼のレーベルYoung Slime Life（YSL）に所属する28人が2022年に逮捕されました。詳しい状況はわからないのですが、今作もそういう状況の中リリースされています）。

いちはやく釈放されていたガンナも先週ニューアルバム『a Gift & a Course』をリリースしています。アルバムにはドレイク、フューチャー、トラヴィス・スコット、21サヴェージ、リル・ウージー・ヴァート、ネイト・ルイスらが参加しています。

C.O.S.A. , Ralph「Don't like summer」

C.O.S.A. とRalphの新曲「Don't like summer」がリリースになりました。二人は以前から交流があり、Ralph「Villains」、C.O.S.A. 「POP KILLERS」などの互いの作品への参加、そしてヒップホップフェス『THE HOPE』、『POP YOURS』など数々のステージで共演しています。7月1日（土）にはZepp新宿でツーマンライブを開催予定で、同日にZEPP TOKYOで行われるアフターパーティーには、ライブにBIM、Hideyoshi、Watson、DJでKID FRESINOらが参加することも発表されています。Spotifyではヒップホッププレイリスト『+81 Connect』のカバーも飾っています。

KID FRESINO「that place is burning（feat. ハナレグミ）」

KID FRESINOの新曲「that place is burning（feat. ハナレグミ）」がリリースになりました。2021年にリリースされ大きな話題となったアルバム『20,Stop it.』以来、2年半ぶりのリリースとなる待望の新曲で​ハナレグミを客演に迎えて、バンド編成でレコーディングした楽曲です。Spotifyでは日本のインディーシーンの注目曲と最新曲を集めたプレイリスト『Edge!』のカバーも飾っています。

（今年4月に「Bouquet」という曲をリリースしていますが、2015年にフランスのレーベルから一度リリースされていた楽曲なんですね。その後レーベルが消滅してしまい、公式リリースが長い間できていなかったものを再リリースしたという形になります。2021年のアルバムは本当に大好きでした。評価も非常に高いアルバムで、久々の新曲です！　そして、ハナレグミの参加は驚きですね。ヒップホップとハナレグミでいうと先日リリースされたPUNPEEの「タイムマシーンにのって/家族の風景」。これはこの番組でPUNPEEさんにインタビューしたエピソードでも、お話されてますが、元々あったふたつの楽曲を再構成したような曲です。しかしこのKID FRESINOの楽曲は完全な新曲。コラボのキッカケはまだ明らかになっていませんが、気になります……）

4s4ki「CODE GE4SS」

4s4kiのアルバム『CODE GE4SS』がリリースになりました。4s4kiは作詞・作曲・編曲・トラックメイクを全てを1人でこなすアーティストで、2021年には『FUJI ROCK FESTIVAL’21』に出演。昨年2022年には『COUNTDOWN JAPAN 22/23』にも出演、楽曲「Punish」が海外メディアPitchforkのイヤーエンドリスト『The 100 Best Songs of 2022』にがランクインするなどしています。

今作はアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』によるコラボ・プロジェクトとなり、原作からのインスパイアド・アルバムとなっています。かねてより4s4kiは『コードギアス』シリーズをルーツとして公言しており、インスパイアド・アルバムの構想をアニメ・サイドに持ち掛けたことをきっかけに実現。アルバムのタイトルトラックである「CODE GE4SS」に始まり、「rolo」「Shirley」「Euphemia li Britannia」などアニメに登場するキャラクターであるロロ、シャーリー、ユーフェミアの名前を冠した楽曲など、作品と密接にリンクしたタイトルが名付けられています。全11曲中9曲の作詞作曲編曲トラックメイクの全てを4s4kiが担い、さらにアニメ内のセリフを本作品のために新たに再レコーディングしています。『New Music Wednesday』には「CODE GE4SS」がリストインしています。

春ねむり「Wrecked」

春ねむりの新曲「Wrecked」がリリースになりました。春ねむりは『RADAR: Early Noise 2023』にも選出されたアーティストです。今作は外国人の収容・送還のルールを見直す『入管難民法改正案』が2023年6月9日に可決、成立したことを受け、抗議の意を込めて急遽制作されたもの。（「入管法」の改正については色んなところで議論されていて、ミュージシャンもこの問題について声をあげている人は多く、七尾旅人さんが昨年2022年のアルバム『Long Voyage』で「入管の歌」という楽曲を作っていたりします）

法案可決の報道を受けて、春ねむりはツアーで滞在していたロンドンで、この楽曲を1日で書き上げています。曲名の「Wrecked」とは、「疲れてくたびれた」「難破・遭難した」という意味で、この現状に辟易としている感情が、そのまま音楽へと落とし込まれています。Spotifyではプレイリスト『Punk Japan』のカバーも飾っています。春ねむりは今週7月1日（土）に東京・恵比寿リキッドルームで、世界各国で35公演を行うライブツアー＜HARU NEMURI “SHUNKA RYOUGEN” TOUR＞のファイナル公演を行う予定です。

文＝竹内琢也、Y.SHOGO

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『New Music Wednesday [Music+Talk Edition]』とは……

毎週水曜日に、その週リリースされた注目の新曲を中心に更新される、Spotifyのプレイリスト『New Music Wednesday』をさらに深掘りするSpotify公式ポッドキャスト。この番組をチェックすると話題の新曲をいち早く、そして詳しく知ることができて、今の音楽シーンがまるわかりに。あなたの通勤、通学、スキマ時間に無料で聴くことができるので是非チェックを。また番組では、Spotifyアプリの「Q&A」からメッセージやリクエストも募集中。あなたのオススメ曲や思い出ソングが紹介されるかも！？ 番組への感想やリクエストは「#NMWミュージックアンドトーク」をつけてツイートを！

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