あなたはどっちの麻倉ももが好き?11thシングル「シュワワ!」から導き出された麻倉ももの恋愛観とは

2023.8.10
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麻倉もも

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2023年8月16日(水)に麻倉もも11枚目のシングルとなる「シュワワ!」が発売される。今作は夏をテーマに爽やかな昼をイメージした「シュワワ!」と、ひとり物思いにふける夏の夜がモチーフの「嫌いになれない。」といった2つの異なるサマーチューンで構成されている。「泳げないし、暑いのもニガテ」と語る彼女が完成させた、この夏、携えたい1枚について深堀りしていこう。

■今回の表題曲とカップリングは夏の昼と夜をイメージ

――まず最初に表題曲の「シュワワ!」そしてカップリングの「嫌いになれない。」も含めて、どんなシングルに仕上がったのかについてお聞かせください。

今回、8月のリリースということで”夏のシングルにしたい”というのが念頭にありました。表題曲の「シュワワ!」はよく晴れた夏空の下で、みんなでワチャワチャ!みたいなイメージで、カップリングは夏の夜に一人で物思いにふける、みたいなタイプの違う夏を表現したいねという話で制作が進んでいったので、ひと言で表すならもうシンプルに「夏の1枚!」って感じで、当初の予定通りに仕上がったんじゃないかなと思います(笑)。

――夏を昼と夜のイメージで作り上げていったのは興味深いですね。他には何か制作で意識されたことはありますか?

私の前作のアルバムに「満開スケジュール」という夏の曲があるのですが、ライブを意識したアップテンポな曲だったので、そことは差別化できるように作曲家の方にお願いをしました。具体的には「夏だー!イエーイ!」って盛り上がる感じではなくて、清涼感のある爽やかなイメージと言いますか、夏が来るワクワクした気持ちとか、ハッピーな感じにしたいというお話を私からさせて頂きました。

■サンダルも脱ぎ捨ててみんな、いくよ!!

――なるほど、それではより具体的なお話を「シュワワ!」からお伺いしたいのですが、麻倉さん的なお気に入りポイントだったり、注目して聞いてみてもらいたい所などあれば教えてください。

落ちサビ(Dメロ)の部分なんですが「サンダルも脱ぎ捨ててみんな、いくよ!!」という歌詞がまさにこの曲を表していて、メロディも開けていて歌っていてもすごく楽しかったので、ぜひ注目してみてほしいパートですね。あとは最後の「きっともう開いているの今よりも特別なわたしになる扉」という歌詞がすごく好きで、曲の終わりだけど、まだこの夏の物語は続いていく感じが、私が抱いていたこの曲のイメージにピッタリで、お気に入りポイントですね。

――提供頂いた楽曲を歌う際って、自分のキャラクターに寄り添った形でクリエイターの方に制作して頂くこともあれば、特に声優さんに関してだと、その曲の主人公を演じ切るような感じで歌われることも多々あると思いますが「シュワワ!」に関しては、後者のイメージで聞いていたのですが、合っていますか?

そうですね、基本的に私の場合だと逆に自分を投影したような楽曲ってあまり無くて、”私が可愛いと思う女の子像”みたいなモノを作って頂いて、歌うことの方が多いですかね。自分にすり合わせていくというより「この子ってどんな子なんだろう?」って想像を膨らませながら、歌い方を肉付けしていく感じでしょうか。

麻倉もも 11thSingle「シュワワ!」初回生産限定盤

■どちらかと言えば、夏はニガテ(笑)

――「友達を巻き込んで、夏を楽しもう!」みたいな曲とおっしゃってましたが、思いっきり冒頭では友達待たせて遅刻してますからね。今日もお時間ピッタリにちゃんといらっしゃってますし、全然この曲の主人公みたいなタイプではないと(笑)。

そうですね(笑)。こんなことを言ったら元も子もないんですけど、どちらかといえば夏ってめちゃくちゃ苦手なんですよね(笑)。麻倉ももの活動としてMVやジャケットの撮影だったりで海に行くことは多いんですけど、プライベートでは海も苦手で、暑いのは嫌ですし、そもそも泳げないし(苦笑)。ただ、先ほどの話じゃないですけど「ビーチで楽しそうな女の子、可愛いな」って思ったりはするので、自分がそうじゃない分、憧れとして曲に反映されてるのかもしれないですね。

――結構、正反対と言ってもいいタイプなんですね(笑)。でもそれがお芝居だったり曲を歌う醍醐味のひとつだったりしますよね。

そうですね!こういう活動をしていなかったら、絶対に近づかないタイプの子のことについて、今回は歌ってますね(笑)。こういうお仕事をしてなかったら、絶対に夏はなるべく部屋に引きこもって過ごして過ぎていく季節になっていたから、そういう意味では夏っぽいことも経験できて、良かったかもしれないです(笑)。

――先ほどピックアップして頂いた「きっともう開いているの~」という曲の最後のフレーズが、個人的にもすごく印象的で、曲の最後にこの主人公はいわゆる”夏の扉”が開いてることに気づいた訳なのですが、麻倉さんとしてはどんな時に夏の到来を感じますか?

う~ん、難しいな……。やっぱり基本的には、わたし夏って耐え忍ぶ季節だと思っていて、”冬眠の逆”みたいな?「お外に出たら危険!」って感じなんですけど、やっぱり部屋の冷房を入れ始めたら、とかですかね?

――確かに!朝起きて窓を開けてムワッとした風が入り込んで来たら、もう夏を感じちゃいますよね。

冷房をつけ始めたら、もう終わりじゃないですか?(笑)その日からもう冷房なしでは生活できないですし、夏が来たって事実を受け入れなきゃいけないので、なるべくギリギリまで粘るんですけど、今年はもう暑さに負けてクーラーつけちゃいました。もう夏の扉開いてますね(笑)。

麻倉もも

■MVの見どころは”隠れピーチ”!?

――もう1つ歌詞で気になった点があるのですが「ピーチスカッシュ」が登場すると思うんですけど、先に見させて頂いたMVでは桃というより、パイナップルの方がフィーチャーされてるなと思って、これはどんな経緯があったのか、お聞きしたかったんです。

「シュワワ!」って曲名ですし、私も麻倉ももなのでピーチスカッシュは確かにこの曲にピッタリのフレーズなんですけど、MVの方は監督さんの案で、どんなことをしたいかヒアリングして頂いた時に、私からお伝えしたのは「みんなで青空の下で踊りたい」とか「水をバシャーってやりたい」とか「開放感のあるロケーションで撮りたい」というのをオーダーしてたんですが、きっとそれだけじゃ面白くないということで、少しフフッと笑える要素として入れてくれたんだと思います。直接的にパイナップルになった理由にはなってないんですけど、撮ってる時も「パイナップルが動きます」とは聞いていて、どう動くのか?とか、そもそも「パイナップルが動くって、どういうこと?」って思っていたので(笑)。

――じゃあ麻倉さん自身も、出来上がった映像を見てようやく納得、みたいな感じだったんですね(笑)。

でも、映っているか定かじゃないんですが、キッチンのシーンで赤い衣装を着ている所なんですけど、後ろにフルーツの籠があって、そこには桃があったんですよ。なので、隠れピーチをぜひ皆さんもよくご覧になって探してみてください(笑)。

――MVの撮影時期はいつぐらいだったんですか?

6月の頭ぐらいだったかな……?なので特に暑さ寒さを感じることなく、適温ではあったんですけど、MVの撮影日は雨がすごくて、良くて曇りって天気でした。映像では晴天!って感じの雰囲気になっていますが、当日は傘も必要なくらい降るときもあったので、仕上がりが不安だったんですけど、そんなエピソードをしなければ誰も気付かないくらいの映像が出来上がっていたので、感動しました!

■ひと夏の恋に悩める女子の可愛さ

――それでは続いてカップリングの「嫌いになれない。」について伺いたいのですが、この曲もまずはお気に入りポイントなどをお聞かせください。

この曲は「夏の夜に1人で~」というイメージをお伝えしたかと思うのですが、ラップっぽいパートもあったりして、部屋でボソボソとモノローグというか独り言をいうイメージの表現に挑戦したのが楽しかったですし、1Aの「全部キミのせいなんだよ?」とか「ねえ誰にでも言ってる?」とかメロディが抜けてセリフっぽくなる部分が可愛くて好きですね。

――冒頭の「昼と夜のイメージ」という話を伺ってすごく個人的に腑に落ちたんですが、表題曲に対してカップリングはメロウで、歌詞やメロディも含めてセクシーさもやや感じるような大人な楽曲という印象があったんですが、この曲のレコーディングはどんな気持ちで臨んだのでしょうか?

「シュワワ!」のレコーディングはそんなに難しいことを考えず、本当に曲の歌詞やメロディ通りに楽しくやれたんですけど、この曲に関してはすごく難しくて、一応イメージとしては部屋で独り言をボソボソとつぶやく感じはあったんですが、ずっとそのテンションで歌うのも違うのかな?とか、音量から歌い方からとにかく色々と悩みながら作っていきましたね。

――そういう意味でも「シュワワ!」と正反対なのも興味深いですね。

ただ、歌詞が捉えようによっては重めな女の子の歌詞だと思うんですけど、そんな中でも嫌な感じにならないように、ちょっと甘えた感じを出してみたりすることで、メリハリが出てきて良い感じになったんじゃないかと思っています。

――正直、自分はこの曲を聴きながら「ズルいな!」って思っちゃいました。確かに重たさは感じるんですけど、そうやって甘えられたら許しちゃいますもん!(笑)。基本的には曲の世界観とご自身をあまりすり合わせないとおっしゃっていましたが、麻倉さん的にはこの曲の世界観をどのよう見ていますか?

う~ん、これってこのままで済むのかな?みたいに疑っちゃうかもしれないです。これは私のイチ解釈ですが、冒頭に「ご機嫌取りの限定チョコレート」って歌詞があるんですけど、私は別にコレってご機嫌取りでやってる訳じゃないんだろうなって思ったんです。女の子が勝手に「私の機嫌を取ろうとしてる!」って思っちゃってるだけに感じて、今はそれでも好きだし騙されてあげる!みたいな雰囲気だとしても、絶対にこれが積み重なっていったらいつか爆発しちゃいそうで、続かないんじゃないかな?っていう(笑)。もちろん歌詞の世界観としては可愛らしいなって思いますけど!

――いや、とても分かります。周りから一歩引いてみれば分かりそうなことなんですけどね。

また相手の男の子の視点で聞くと違うのかもしれないですけど、私は個人的にこういう愛が重ためな女の子の事が好きなんですよね。あくまでフィクションの話ですけど。恋愛のことを考えたら止まらなくなっちゃう女の子とか、可愛いなって思っちゃうので、こういう曲がどんどん増えているのかもしれないです(笑)。

麻倉もも 11thSingle「シュワワ!」通常盤

■麻倉ももが今後歌ってみたい”恋愛”とは?

――麻倉さんといえば、これまでも色んな恋愛をモチーフにした楽曲を歌ってきたと思うのですが、今後楽曲のモチーフにしてみたい恋愛などありますか?

いつも楽曲制作の際には、最初にメロディを頂いて、そこからイメージを膨らませていくので、アプローチ的には逆なのですが、そうですね……、三角関係とか?(笑)。

――いいですね!ピンキーフックがOPを務めたTVアニメ『カノジョも彼女』はまさにそんな作品でしたし。

あとは、もっと重たくしちゃうとか!まるで昼ドラくらいドロッドロの、昭和の歌謡曲の歌詞に出てきそうな「あなたと心中してやる!」くらいの勢いで(笑)。果たしてそれが、麻倉ももの世界観に合うのかは、要検討ですけど。

――個人的には全然アリだと思いましたし、逆に女々しさって女性だけのモノでもない気もするので、”恋に恋する男の子”みたいな視点の麻倉さんの歌とかも聞いてみたいなと思いました。

あー!その発想はなかったです。男の子目線も良いかもしれませんね。back numberさんとか、そういう世界観の曲も結構好きなので、私にそういう男の子の気持ちが理解できるかはちょっと不安な部分もあるんですけど、面白いと思います。

――それでは最後に読者の方へ向けてのアピールやメッセージをひと言頂けますでしょうか。

開放感あるこの季節にこそ聞いてほしい1枚に仕上がりましたし、実際にレコーディングでは別々の物語として歌ったんですけど、「シュワワ!」と「嫌いになれない。」が同一の主人公の物語として捉えることもできる、面白い組み合わせになったんじゃないかな?と思うので、これを聞いてハッピーな気持ちになって欲しい反面、元気が出ないときに共感もできる内容になっていると思うので、このシングルを携えて、この夏を乗り切ってほしいです。

――それこそ、ドライブのお供にピッタリな1枚だなと個人的には思っていて、朝の遊園地とか海とかに向かう道中は「シュワワ!」を聞いてテンション上げて、帰りの夜の首都高で「嫌いになれない。」を聞くとピッタリなんじゃないかなと。

それいいですね!今回はビジュアル面でもあまり見せたことない髪形だったり、メイクだったりとまた新たな挑戦した1枚でもありますので、ぜひその点も注目して頂いて、私も頑張って夏を乗り越えるので、皆さんも「シュワワ!」を聞いて夏を楽しんでもらえると嬉しいです!

インタビュー・文:前田勇介

リリース情報

麻倉もも 11thSingle「シュワワ!」

8月16日(水)発売
【初回生産限定盤】(CD+Blu-ray) 
価格:¥2,300(税込) 品番:SMCL-826〜827 
BD収録内容:「シュワワ!」MusicVideo・TV SPOT 15sec+30sec
【通常盤】(CD) 
価格:¥1,400(税込)品番:SMCL-828 
 
1.シュワワ! 作詞:宮嶋淳子 作曲・編曲:塩野 海
2.嫌いになれない。作詞:M!SATO 作曲・編曲:宮川 麿 
3.シュワワ!(Instrumental) 
4.嫌いになれない。(Instrumental)
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