安蘭けい・柚希礼音の副音声解説付きで放送する『エル・アルコン―鷹―』(星組2007年) 収録レポートが到着
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(左から)安蘭けい、柚希礼音
宝塚歌劇の各組選りすぐりの公演や大劇場公演を送るWOWOW「宝塚への招待」。2023年8月27日(日)午後3時30分から、2007年の星組公演『エル・アルコン―鷹―』を、元星組トップスター・安蘭けいと元星組トップスター・柚希礼音の副音声解説付きでおくる。この度、放送を前に収録レポートが到着した。
2007年に星組が初演し、2020年に再び星組によって梅田芸術劇場にて上演された『エル・アルコン―鷹―』。『エロイカより愛をこめて』で知られる青池保子の人気漫画を原作に、イギリス海軍士官の地位を捨て、七つの海を制覇する夢を追うティリアン・パーシモンの野望に満ちた人生を壮大なスケールで描き出す。安蘭がティリアン・パーシモンに扮し、当時二番手であった柚希は、謀略により父親が反逆罪を着せられたことからティリアンへの復讐を誓う海賊“キャプテン・レッド”ことルミナス・レッド・ベネディクトを演じている。
自分の出演した作品を映像で見ることは「ほとんどない」という2人。画面にキャストが登場するたびに、紅ゆずるや真風涼帆など旧知の仲間たちの姿を見つけて、同窓会気分で大喜び。そして、オープニングの最後にティリアンが姿を見せると「キタキター!」「よっ! 瞳子さん(=安蘭)!」と掛け声が飛ぶ。
安蘭は「自分で見るの、むっちゃ恥ずかしい(苦笑)!」と照れるが、柚希は安蘭の演じたティリアンについて「悪役っぽくないところがいい!」「悪役なのに純粋な目…。ここですよ、魅力は!」とうっとり。また、ティリアンの寝室でのセクシーなシーンでは「R 指定(笑)!」との声が上がり、「女は抱かれていればいい」というティリアンのセリフには、思わず「悪いなぁ…(笑)」と感想が漏れる。
そして、本作のタイトルでもあるティリアンの「エル・アルコン―鷹―」と言う決めゼリフ、続く名曲「七つの海七つの空」の歌唱シーンでは、安蘭も柚希も16年前に帰ってノリノリでシンクロ!各シーンの思い出話や裏話に花を咲かせつつ、あっというまに楽しい時間が過ぎた。
収録後、安蘭は「見入っちゃいました。16年前と思えないくらい鮮明に覚えているシーンやセリフもありました」と語り、柚希も「ドキドキしながら舞台袖でスタンバイして見ていたのを覚えていました。まさか16年経って、瞳子さんと見ることになるとは…楽しかったです!」と笑顔を見せる。
安蘭にとっては、2006年に星組トップスターに就任し、大劇場お披露目公演となった『さくら/シークレット・ハンター』に続く作品。「ヒールの主役というのは珍しいんですけど、私自身のキャラとして、“王子様”タイプの役は苦手で、色がハッキリしているほうが好きだったんです。トップになると、もうそういう役はできないかと思っていたら『シークレット・ハンター』も泥棒役で、次もこういう役で『トップでもこういう役をやれるんだ!』と楽しんでやっていました」とふり返る。
安蘭けい
一方、安蘭がヒールを演じたことで、正統派のポジションの役を演じることになったのが、当時二番手だった
柚希。「えらいこっちゃ! と思いました(笑)。いま見ても青すぎて…(苦笑)。『なんとかしたい』ともがいていた感じですね。どこを見ていいのか目が定まっていないし…。瞳子さんからたくさんのことを学ぼうとしていますけど…青い!」と苦笑交じりにふり返る。
2人に加えて当時、星組トップ娘役の遠野あすかが演じたフランスの女海賊ギルダ・ラバンヌも強くて魅力的。柚希は、トップ娘役がトップスターと勇ましく対峙するという宝塚でもなかなかない、この関係性の魅力を熱弁!「とにかくトップコンビのおふたりがカッコよすぎる! トップコンビでこんなにも大人な2人というのはなかなかないですし、私たち組子にとって誇りであり、おふたりを見るのが大好きでした。あすかさんも大人っぽいし、のびのびとされていて、それは瞳子さんが『それでいいよ』と見守っていたからこそできた関係だと思います」と語る。安蘭は「あすかは自立していたし、学年は離れていたけど、対峙してもしっかり張り合えるからやりやすかった。私たちにしかできない大人っぽい空気感、世界を出せたのかな」と嬉しそうにうなずく。
この偉大なトップコンビを仰ぎつつ、二番手として成長を模索していたという柚希。「とにかく実力差があり過ぎて、周りの方にも『あんたは何とかしなさい!』と言われ過ぎて…。本当は二番手として自分が支えなきゃいけないのに、『瞳子さん、お願いします!』という感じでした(苦笑)。きっと瞳子さんはやりづらいだろうなぁ…と思いつつ、何もできなかった」と反省の弁を口にするが、安蘭は「全然、そんなことなかったよ。ちえ(柚希)は発するものが強いから、そこにいてくれるだけでよかった。『どうにかして付いていかなきゃ!』という思いが強くあって、みんなその一生懸命な姿を見て、一緒に付いてきて私をバックアップしてくれていたんだと思う」と語り、その言葉に柚希は「初耳です。嬉しすぎます!」と感激していた。
柚希礼音
16年を経て本作を見直して、特に印象深いシーンについて尋ねると、安蘭は壮大かつ豪華絢爛なオープニングシーンを挙げ「最後に自分が上がって登場するとき、いつも客席から見えているであろう全体の画を想像しながら、ワクワクしていた大好きなオープニングでした」と明かす。柚希は、父の失脚直後にティリアンと銀橋で対峙するシーンに触れ「絶対に『心で負けない!』という思いで、その前のシーンから心を作って飛び出ていました。恐ろしさを感じながらもワクワクするシーンだったことを思い出しました」と感慨深げに明かす。
改めて安蘭は今回の収録について「いまは宝塚にいないメンバーたちと一緒にやってきたんだなぁ…とあの時代をふり返れてよかったし、何より、ちえと一緒に『ああだこうだ』と言いながら話しているというのが、時間が経っても全然変わってなかった」と嬉しそうに語り、柚希も「30年後も変わっていなさそう。一緒に『エル・アルコン―鷹―』って叫んで『七つの海が~』って歌ってそう」と笑顔でうなずいていた。
2人の副音声解説付きの『エル・アルコン―鷹―』は、8月27日(日)午後3時30分よりWOWOWライブで放送。今だからこそ語られる思い出話など、貴重なトークを盛りだくさんにお届けしていく。さらに放送終了後、WOWOWオンデマンドでは2人の素顔に迫るマルバツコーナーなど、本編では収まりきらなかった副音声未公開映像も配信する。
放送情報
出演:安蘭けい(元星組トップスター)、柚希礼音(元星組トップスター)
2023年に放送から30周年を迎える「宝塚プルミエール」。
30周年を記念して、過去に放送した退団スペシャルやロケ企画を WOWOW オンデマンドにて一挙配信中。
■早霧せいな 退団スペシャル
■朝夏まなと 退団スペシャル
■美弥るりか 退団スペシャル
■紅ゆずる 退団スペシャル
■望海風斗 退団スペシャル
■珠城りょう 退団スペシャル
■七海ひろき×十輝いりす 牧場ロケ企画
■柚希礼音×紅ゆずる 湘南キャンプロケ企画
■望海風斗×七海ひろき 罰ゲーム検討委員会
■朝夏まなと×瀬戸かずや 都内満喫ロケ企画
■愛月ひかる×十碧れいや 夏を楽しむロケ企画
WOWOW オンデマンドサイト:https://wod.wowow.co.jp/program/188952