アニメ放送40周年記念『超キン肉マン展』大阪会場に、現役覆面プロレスラーのドラゴン・キッドが乱入!の巻
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『超キン肉マン展』 撮影=黒田奈保子
アニメ放送40周年記念 超キン肉マン展 2023.9.16(SAT)〜10.15(SUN) 大阪芸術大学スカイキャンパス
ゆでたまご原作マンガ『キン肉マン』のアニメ放送40周年を記念した展覧会『超キン肉マン展』が、10月15日(日)まで大阪芸術大学スカイキャンパス(あべのハルカス24階)にて開催中だ。
『キン肉マン』は1979年に『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載がスタートし、1983年4月にはアニメ放送が開始。アニメ版は放送開始直後から人気が爆発! 音楽やキンケシに代表される玩具など、子どもはもちろん、大人も巻き込んで絶大なムーブメントを巻き起こした。アニバーサリーイヤーとなる今年は40周年を記念し、アニメ新シリーズの制作も決定。『超キン肉マン展』は、同作のアニメ放送開始40周年を記念して開催されているもので、東京を皮切りに、これまで名古屋や福岡、仙台を巡回している。
今回、満を持して原作者ゆでたまごの出身地である大阪での開催が実現。会場では、アニメの台本などここでしか観ることができない超貴重な資料が約500点も展示されている。開催前日には、『キン肉マン』大好きプロレスラーのドラゴン·キッドが会場を襲撃!? 憧れの超人たちに得意のプロレス技をキメるなど、アニメ同様、激しい戦いを展開した彼にコメントをもらうことに成功。ひと足先に体験した展覧会の様子とともにレポートをお届けしたい。
等身大のキン肉マンフィギュアがお出迎え
開場の入口に到着すると、筋肉隆々のキン肉マンの等身大フィギュアと、展覧会のために特別に書き下ろされた「キン肉マン」の巨大バナーがお出迎え。血管まで浮き出た超リアルフィギュア、まずはここで同じポースで記念撮影をしていこう。
「ウェルカムシアター」では本展オリジナルの映像を上映。アニメ『キン肉マン』のストーリーを美味しいとこどりした見応えある映像で『キン肉マン』初心者でも存分に楽しめる内容となっている。
続いては、超人たちの等身大パネルが勢ぞろいした「超人ロード」へ。パネルには身長も記されているが、超人の前で写真を撮ると、その体の大きさに驚かされる。さらにスクリーンにはキャラクターたちの名セリフが次々に映し出されるので、当時の思い出が蘇るのはもちろん、今に時代でも染みる言葉に思わず目頭が熱くなってしまう。
次の展覧に進む前にぜひチェックしてもらいたいのが、入場時に押してもらったスタンプ。実はこれ、『キン肉マン』のトレードマークの「肉」印になっていて、ブラックライトで光る仕掛けに。ついつい手に押してもらいがちだけど、ここはぜひオデコに押してもらおう。
ドラゴン・キッド
「観戦スタジアム」コーナーへ進むと、目の前には超人たちの等身大フィギュアやリングサイドのゴング、格闘シーンをピックアップした映像コーナーが。ここで突然姿を現したのが、超人ならぬ、現役の覆面レスラーのドラゴン・キッド(DRAGON GATE)だ。生粋の『キン肉マン』好きだという彼。「子どもの頃から『キン肉マン』を観て育った。プロレスラーになるキッカケは高校生の頃に本物のプロレスを見たとき。『キン肉マン』と同じ世界があるんだと驚いて、いまの道に。今の自分は『キン肉マン』で作られたと言っても過言ではない。たくさんいるキャラクターのなかでも、キン肉マンソルジャーが好き。同じマスクマンとして憧れがある。ソルジャーみたいな選手になりたいと思うけど、まだまだ追いつけない存在」と語ってくれた。
さらに本展のオススメを聞いてみると「撮影できるスポットもたくさんあって、並んで一緒に撮るのはもちろん、技を実際にかけたように撮影できるスポットがオススメ。実体験できるのはこの展覧会ならでは」と、実際に技を披露してくれた。
もちろん、会場内にはリングはない。「観戦スタジアム」コーナーでは、誰でも簡単に技をかけたように撮影ができるスポットがあるのだ。体験できる技は2つ。キン肉マンとウォーズマンが死闘を繰り広げた回で披露した、脱出不可能な摩訶不思議な技「パロ・スペシャル」。そして、キン肉マンの必殺技「キン肉ドライバー」だ。ドラゴン・キッドも「キン肉ドライバー!!!」と絶叫しながら、迫力ある表情を見せてくれた。チビっこから女性、体力に自信のないオジサンまで、誰でも簡単に憧れの超人技を披露できるので、ぜひ体験してみよう。
ほかにも、「観戦スタジアム」コーナーにはいたるところにポスターや
超人たちのマスクがずらり
「リアルミュージアム」コーナーでは、超人たちが身に着けていたマスクやチャンピオンベルト、レスリングブーツなどの小道具が再現展示されている。なかには、試合の解説でもお馴染みのキャラクター、アデランスの中野さんの「髪」まで! しかもこれ、男性向け育毛・増毛サービスで知られる本家本元のアデランスが制作に協力したものだとか。ちょっとウェーブがかかっていて、デコが広め……。こんなところまで再現展示するなんて、本展の『キン肉マン』愛の深さに驚かされてしまった。
展示の後半は、アニメの台本や絵コンテ、セル画がずらりと並ぶ「キン肉ワールド」。格闘シーンをいかに迫力あるように見せるか。セリフの感情の乗せ方、細かい指示まで書かれた台本や絵コンテに、当時の制作スタッフたちの『キン肉マン』愛と熱意を感じとることができる。ほかにも、アニメ版のイラストを用いた懐かしい関連グッズも。主題歌を収めたカセットテープやソノシート、ボードゲームに水筒や文房具など、どれも懐かしいアイテムばかりだ。
なかでも注目は「キンケシ」。『キン肉マン』人気を押し上げた、あの伝説的なアイテムがなんと約1,000体も並んでいるのだ。マンガもアニメも観てきた82年生れの記者にとって、ずらりと並ぶキンケシの景色は憧れでしかない。幼い頃に近所の駄菓子屋で何度も買っていた懐かしい思い出と、アシュラマンとラーメンマンのキンケシを兄に奪われた苦い思い出も蘇ってしまった……。
魅惑のグッズ展開
展示エリアを存分に楽しんだあとは物販エリアへ。本展のために描き下ろされたビジュアルを用いたポスターや、クリアファイル、アクリルスタンドにTシャツなど、ここでしか買えないオリジナルグッズばかり。なかには、思わず試合で使いたくなる!? パイプイスや、ウォーズマンの武器であるベアクロー型フォークのほか、キンケシの最新版もガシャポンで購入できる。
財布のヒモが存分に緩んでしまい、お気に入りのオリジナルグッズを爆買いしても大丈夫。最後に「へのつっぱりはいらんですよ!!」のキメ台詞で何とかなるはず!?
大阪での展覧会『超キン肉マン展』は10月15日(日)まで開催中。ぜひ会場に遊びにいこう。
取材・文・撮影=黒田奈保子