第68回岸田國士戯曲賞を池田亮「ハートランド」が受賞
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池田亮(過去SPICEインタビュー記事より) (写真:吉松伸太郎)
第68回岸田國士戯曲賞(株式会社白水社主催・公益財団法人一ツ橋綜合財団後援)の選考会が2024年3月1日(金)、東京神田錦町・學士會館で行なわれ、選考の結果、池田亮『ハートランド』が受賞作と決まった。今回の選考委員は、市原佐都子、上田誠、岡田利規、タニノクロウ、野田秀樹、本谷有希子、矢内原美邦(五十音順、敬称略)だった。
池田 亮は、1992年8月31日生まれ、埼玉県春日部市出身。東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。現在、ゆうめいを主宰(劇作家、演出家、俳優、造形作家)。他の主な作品に「弟兄」「姿」「娘」「養生」(ゆうめい)「テラヤマキャバレー」等がある。
今回の『ハートランド』は、2023年4月20日~4月30日、東京芸術劇場 シアターイーストで初演がおこなわれた。
『ハートランド』池田亮について、選考委員のコメントは次のとおり。
社会の「弱者」とされる人々が、仮想世界とテクノロジーによって新たな居場所を与えられ、生かされる。リアル世界に固執した人々が、昔ながらの苦しみの中に取り残される。現代社会において実際に起こっている現実を描き出している本作が、軽妙なくせに、最も強度と緊迫感を持っている戯曲だと感じた。 (本谷有希子)
『ハートランド』舞台写真(過去SPICE記事より) (撮影:佐々木啓太)
今回の第68回岸田國士戯曲賞最終候補作品は次のとおりだった(作者五十音順、敬称略)。
安藤奎『地上の骨』(上演台本)
池田亮『ハートランド』(上演台本)
金子鈴幸『愛について語るときは静かにしてくれ』(上演台本)
菅原直樹『レクリエーション葬』(上演台本)
蓮見翔『また点滅に戻るだけ』(上演台本)
升味加耀『くらいところからくるばけものはあかるくてみえない』(上演台本)
メグ忍者『ニッポン・イデオロギー』(上演台本)
山田佳奈『剥愛』(上演台本)
なお、正賞は時計、副賞は60万円で、授賞式は5月7日(火)午後6時より東京神田錦町・學士會館にて行なわれる。