『團菊祭五月大歌舞伎』夜の部『伽羅先代萩』の気品と凛々しさ溢れる特別ビジュアルが公開　尾上菊之助のコメントも公開

2024年5月2日（木）歌舞伎座で『團菊祭五月大歌舞伎』が開幕する。この度、夜の部で上演される『伽羅先代萩（めいぼくせんだいはぎ）』の特別ビジュアル、撮りおろしスチール写真、また、乳人政岡を勤める尾上菊之助のコメントも公開された。

江戸初期に起こった三大御家騒動の一つ「伊達騒動」を題材とした作品の代表作といえるのが『伽羅先代萩』。中でも、我が子を殺されながらも忠義を尽くす乳人政岡の苦衷を描く「御殿」は繰り返し上演を重ねる屈指の名場面。本公演では、強い忠義心を持つ乳人政岡を尾上菊之助、政岡の子で遊び相手として若君に仕える・一子千松を尾上丑之助、御家横領を企む一味に命を狙われる若君・鶴千代を中村種太郎が勤める。

この度公開された特別ビジュアルには、まっすぐに前を見つめる政岡、千松、鶴千代の姿が。華やかな御殿を舞台に、一瞬たりとも気を抜けない緊張の日々を過ごしながらも、それぞれの想いを胸に生きる三人。どこか張り詰めた空気の中にも三人の気品と凛々しさ溢れる姿からお互いを信頼する三人の絆も感じる一枚となっている。

公演に向けて、扮装姿でのスチール撮影に臨んだ菊之助、丑之助、種太郎。菊之助は「今回、丑之助と種太郎さんの三人で、政岡、千松、鶴千代を演じる。まさに運命を共にしている三人と言えるのではないかと思っております。空腹に耐えながらも、千松はお主のため、鶴千代は国のためにという気持ちをもって物語が進んでいく。そんな三人の決心が写真にあらわれれば良いなと思いながら撮影に臨みました」と撮影を終えてコメントを寄せている。また、今回は、茶道の点前で米を焚く“飯炊き”と呼ばれる場面にも初めて挑む菊之助は「若君と千松に対して忠義と母性を大切に演じます」とまもなく初日を迎える公演に向けて意気込んだ。