舞台『蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く』が開幕　演出・錦織一清、主演・春田純一らコメントが到着

原作・つかこうへい、演出・錦織一清、主演・春田純一による舞台『蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く』（制作：春錦匠の会）が、2024年7月3日（水）より浅草花劇場で開幕する。

初日に先立ち2日（火）に行われた通し稽古＆囲み取材より、舞台写真ならびに、春田純一、大下順子、清家利一、渋谷天笑、神尾 佑、そして演出・出演の錦織一清のコメントが到着した。

主演・倉岡銀四郎役 春田純一

『銀ちゃんが逝く』という作品は30年前に新国立劇場でつかさんの演出でやったものが初演で、私はそこにも出ていました。去年があり、今年が再再演ということになりますが、去年銀四郎を演じる際に本当の階段をつくってそこから落ちたいと言ったのですが、実際毎回毎回落ちるのは結構大変で、また今回も階段落ちをするのかと思うと、嬉しいような、不安やら、いろいろな心境です。今回はパワーアップして、もっと深い作品になっておりますので、そこを見ていただいきたいと思います。

村瀬小夏役 大下順子

前回も私が大学生の頃に見ていたつかレジェンドの方々がいっぱい出てらっしゃって、現場でもドキドキすることばかりでしたが、 今回はまた清家さんはじめ神尾さんとか、レジェンドが増えて、すごい濃い作品になっています。私は演じながら、楽しませていただく感じで、観客の皆さんと同じような気持ちで、舞台上で皆さんを見ている感じです。また前回より面白くなってますので、ぜひそういうところもお楽しみください。

赤川金太（A）／若山馬之助（B）役 清家利一

ちょうど30年前にやった作品ですが、僕はもう舞台をやらないと決めていたのすが、去年の暮に春田さんから電話かかってきて、 『銀ちゃんが逝く』をやるから、やってくれよってつかさんの口調みたいに突然言われて（笑）。先輩から言われたらしょうがない、区切りだし、やろうと思って、今回参加させていただきました。久々につかさんのところで一緒にやったメンバーと懐かしみながら頑張りたいと思います

佐藤役 渋谷天笑

私は大阪で錦織さん演出の『熱海殺人事件』を6月30日までやっておりまして、 今日から稽古に合流させていただきました（笑）。そして明日、公開ゲネプロをやって、明々後日
が本番という（笑）。レジェンドの方ばかりで、先ほどちょっと稽古させていただいたんですけども、やはりちょっと緊張して、『うわ、どうしよう」と思いましたが、もう諦めました。精一杯この公演を楽しんでいこうと思います。そんな私の楽しんでる姿をご覧いただければと思います。

中村屋喜三郎役 神尾 侑

僕も30年前の初演に出させていただいて、それが実はデビュー作というか、 1番最初につかさんの作品に出させていただいたものでした。僕が北区つかこうへい劇団の1期生で入りまして、その1年目の秋にある日突然つかさんに呼ばれたという本当に思い出深い作品です。清家さんと一緒で、昨年この 作品をやった時に ナレーションやってくれないかって春田さんに突然言われて、やらせていただいて。その後飲みに行ったら、『あきら（山本亨）が来年出れないんだけど、お前空いてるよね』って言われてもう半強制的に（笑）。でも本当に僕にとって思い出深い作品でして、今でも稽古しながら、つかさんのあの時の声が蘇ってくる。染み付いたものがまた呼び起こされてきたような感覚があります。その時の中村屋は春田さんがやってらっしゃって、その役を僕がやらせていただくっていうのにも、いろんな思いがあります。怪我のないように最後まで頑張りたいと思います。

演出／医者役 錦織一清

「先ほど天笑さんが言った通り、つい最近まで大阪のほうで『熱海殺人事件』をやっていたので、この夏、僕ら2人で『つかさん祭り』をやってる感じがします（笑）。
僕も皆さん同様に去年の公演に出させていただいてるんですけど、それも春田さんから直接、演出という話をいただきました。『出るのはほんのちょっと、なるべくニッキに負担のないようにするから』って言われたんですが、医者っていうほんとに ややこしい説明台詞しかない役です。長く喋っても決して報われることがない（笑）。考えてみたら、春田さんは全部直談判です（笑）。
去年、階段落ちのシーンを袖から見させていただきましたが、毎日毎日春田さんが落ちてくる。楽屋でも決して痛いと言わずにやってることにすごく男気を感じました。
つかさんの芝居は演出家が活躍のし甲斐がないというか、本が素晴らしいので、本を大事にして、ギミックのことをあまり使わなくていいシンプルなお芝居だなとつくづく感じています。
つかさんの作品が連続していますが、つかさんが残してくれた台本を使って、本当に辛いんですけど、この短い期間、心から楽しめたら、つかさんに 届けられるものがあるんじゃな
いかなと思っています。そんなつもりで最後まで頑張りたいと思います。

舞台『蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く』は、7月3日（水）～12日（金）浅草花劇場にて、全12公演が予定されている。