素敵な作品やアーティストに出会い、多種多様なイベントを楽しめる2日間 『デザインフェスタ vol.60』レポート

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『デザインフェスタ vol.60』

『デザインフェスタ vol.60』

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2024年11月16日(土)、17日(日)の2日間、東京ビッグサイト西&南ホール全館にて『デザインフェスタ vol.60』が開催された。

デザインフェスタは1994年に「自由に表現できる場」を提供するアートイベントとしてスタート。以来、プロ・アマチュア、年齢、国籍といったジャンルを問わず、アート作品や日常的に使える雑貨、ライブパフォーマンスや世界のグルメなど、様々な表現に出会うことができるイベントとして賑わってきた。60回目という節目となった本イベントの会場に並んだ魅力的なブースやイベントを紹介しよう。

ライブペインティングのワクワク感や臨場感を堪能

真っ白な壁に少しずつ絵が描かれていく過程を見ることのできるワクワク感や、アーティストが広いスペースに向かってダイナミックに描く臨場感を味わうことができるライブペインティングは、デザインフェスタでチェックしたいものの一つ。

カラフルな絵を描く玉城博香氏は、決まった色を使い、その場で見えてきたものを描くとのことで、何が現れてくるかは最後まで分からないそうだ。画材をぶちまけるようにして描かれた絵は色鮮やかで、アーティストのいきいきとした雰囲気と相まって、見ていると元気をもらえるような気がした。

玉城博香氏のブース

玉城博香氏のブース

玉城博香氏

玉城博香氏

まるで絵本のようにファンタジックな絵の描き手は、コンセプチュアルアートを創作しつつ幼児教室で絵の講師をしている星華氏。ライブペインティングは即興で楽しめることが醍醐味とのことで、絵と対話しながら描くため、完成がどうなるかは自分でも予想できないという。途中まで描かれたペインティングは星華氏のカレンダーの絵に似ているが、大きさや色彩や雰囲気などが異なっており、最終的にどのような作品になるのか楽しみだ。

星華氏

星華氏

星華氏の手掛けるグッズは魚や動物がたくさん描かれて可愛らしく、ブースの雰囲気に華やぎを添える。動物たちの固有の色にとらわれず、鮮やかで個性のあるカラーリングで描かれているのも特徴で、身の回りに置くと明るく華やかさがグッと増す。

星華氏のブース

星華氏のブース

暗闇で光輝くロマンチックなアクセサリー

「暗いブースエリア」も見逃せない。薄暗い空間はミステリアスな雰囲気が漂い、並んでいる品の魅力を際立たせる。とりわけ目を引いたのは、くらげアクセサリーや砂浜カボションイヤリング、蛍ガラススライドブレスなど、ロマンチックなアクセサリーが揃う「Snuggleup」のブースだ。

「Snuggleup」のブース

「Snuggleup」のブース

なかでも注目したいのはライト付きの球体キーアクセサリー。海の景色が閉じ込められた透明な球体を光らせることができる。薄暗がりでスイッチを入れると、夏の海や明け方の浅瀬、緑の深海などを連想させる海の姿がライトアップされ、うっとりと見とれる美しさだった。

「Snuggleup」のブース

「Snuggleup」のブース

ラジコン、エアブラシ、カメラ……
絵の可能性を広げる道具や、機能もデザインも優れた逸品に出会える

「株式会社RAYWOOD」のブースでは、出展者が存在感のあるネコの絵を描きながら硬質な機械を紹介していて目を引いた。ホビー商品の企画・開発・販売を行う会社だそうで、取り扱っているエアブラシやコンプレッサーなどがアート活動にも使えることを示すために出展したそうだ。ユニークな絵と、絵の可能性を広げる道具を魅力的に紹介するという販売方法が印象に残った。

「株式会社RAYWOOD」のブース

「株式会社RAYWOOD」のブース

「株式会社RAYWOOD」のブース

「株式会社RAYWOOD」のブース

カラフルに装飾されたレトロなカメラが並ぶ「ごん色カメラ」。古いフィルムカメラを修理・調整してスムーズに動作するようにした上で、スエードと帆布を貼ってリメイクしているそうで、3ヶ月保証もついている。出店者は立体造形やグラフィックデザインなどを手がけ、日本デザイナー芸術学院にて教鞭を執っており、カメラ本体の部品なども全体に合わせて色を塗り直しているとのこと。機能においてもデザインにおいても優れている、無二のカメラだ。

「ごん色カメラ」のブース

「ごん色カメラ」のブース

「ごん色カメラ」のブース

「ごん色カメラ」のブース

可愛らしくてお洒落なメニューが目白推しのフード、カフェ

フードエリアやカフェエリアにも個性的なお店が揃うデザインフェスタ。「パティスリーヒマワリ」のブースには、おいしそうなお菓子がずらりと並ぶ。作家・イラストレーターである「とあるお茶」の絵が描かれたクッキー缶やアイシングクッキーは明るいパステルカラーで目を惹く。お菓子そのもののほか、袋や店の雰囲気も可愛らしくてお洒落なので、見ているだけで楽しくなる。

「パティスリーヒマワリ」のブース

「パティスリーヒマワリ」のブース

「パティスリーヒマワリ」のブース

「パティスリーヒマワリ」のブース

活気あふれる呼び込みで注目を集めていた「サクラカフェ」では、農薬や化学肥料、除草剤を使っていない東北牧場の土地で育った野草を使ったソフトマドレーヌが一押し。さくらのマドレーヌなどは味や香りに加え、体にも良さそうなのが嬉しい。

「サクラカフェ」のブース

「サクラカフェ」のブース

充実のワークショップを楽しむ

デザインフェスタでは、多種多様なワークショップが開催されている。「Atelier44 310Brand」が開催するリースのワークショップに参加したところ、店全体がとてもセンスが良いので、見本を眺めているだけで楽しい。ワークショップは木の枝を束ねた土台にパーツを接着していくという内容で、用意されたパーツはどんぐりや松ぼっくり、金や銀にカラーリングされた蓮の実など、色も形も素敵なものばかり。いろいろと迷いながらも楽しく制作することができた。出店者はとても親切で、一から教えてもらえるので、初めての参加でも全く心配なさそうだ。

「Atelier44 310Brand」のブース

「Atelier44 310Brand」のブース

「Atelier44 310Brand」のブース。木の枝を束ねた土台にパーツを並べて接着していく。

「Atelier44 310Brand」のブース。木の枝を束ねた土台にパーツを並べて接着していく。

「Atelier44 310Brand」のブース。素材などのセンスが良いので、完成したリースもおしゃれに。

「Atelier44 310Brand」のブース。素材などのセンスが良いので、完成したリースもおしゃれに。

その他、ショーステージ・パフォーマンスエリアでは随時ショーやパフォーマンスが開催され、ワンコインランウェイではファッションショーや作品紹介などが幅広く披露されるなど、魅力的なイベントが盛りだくさん。出店数が多くスペースも広いため、あっという間に時間が経過していた。

屋外パフォーマンスエリアにて「古武道body art & performance 炎 & 柔剣雷心」のパフォーマンス

屋外パフォーマンスエリアにて「古武道body art & performance 炎 & 柔剣雷心」のパフォーマンス

幅広いジャンルの作品があり、新しいアイディアの品や初めて目にする作品を手に入れ、普段なかなか出会えないアーティストと交流することができるなど、多様な楽しみかたができる『デザインフェスタ』。次回は2025年7月5日(土)、6日(日)に開催予定。


文・写真=中野昭子

イベント情報

デザインフェスタvol.60 ※終了
開催場所:東京ビッグサイト西&南ホール全館
開催日時:2024年11月16日(土)・17日(日)

開催時間:10:00~18:00(両日ともに)
公式サイト:https://designfesta.com
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