村井良大が一人芝居に初挑戦~登場人物11人の濃密でスリリングな会話劇『ザ・ポルターガイスト』

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石井光三オフィスプロデュース『ザ・ポルターガイスト THE POLTERGEIST』(作:フィリップ・リドリー 翻訳:小原真里 上演台本・演出:村井雄)が、2025年9月14日(日)~21日(日)に東京は下北沢・本多劇場で上演される(前売開始:7月19日(土))。昨年、惜しくも上演中止となった本作が、このほど新キャスト・村井良大を迎え、プロジェクト再始動となった。

『ザ・ポルターガイスト』は鬼才フィリップ・リドリーが描く刺激的な一人芝居である。10代で注目を浴びた芸術家の青年・サーシャがパートナーと共に姪の誕生日パーティーへ出かける一日の出来事がスピーディーなタッチで描かれ、俳優は次々に登場する11のキャラクターをシームレスに演じ分けていく。少女から近所のおじさんまで、老若男女個性あふれる人物が織りなす日常の喧騒から浮き彫りになっていくのは、栄光と挫折の間に漂うサーシャの愛、家族、社会への視線、天才ゆえのプライド、芸術への情熱──。

シニカルでユーモラスで少し残酷で優しくて。そんなフィリップ・リドリーの作家性を存分に堪能できる本作にて初の一人芝居に挑戦するのは村井良大。デビュー以来ミュージカルからストレートプレイまで数々の舞台で活躍、イメージにとらわれない様々な役を演じ観客の心を掴んできた実力派だ。板の上でただ一人、イメージの洪水の中、彼自身が持てる全てを解き放ってくれるであろうこのチャレンジは、舞台俳優としてのさらなる魅力を引き出すのにふさわしいミッションと言えるだろう。


■村井良大 コメント

俳優活動を始めてもうすぐ20年。「これまでの総決算」として挑める初めての一人芝居というお話をいただき、すごく嬉しく思います。自分の人生のまとめとなるような作品を演出の村井雄さんと一緒に作る。村井さんは一人芝居を作るのに慣れてらっしゃるので頼もしいですし、パフォーミングアーツ的な作り方をされているところもすごく勉強になります。

10人以上のキャラクターを演じるというのはまだちょっと混乱中(笑)。改めて今まで相手がいてお芝居ができていたことのありがたさを噛み締めています。とはいえ、そこは台本が導いてくれるでしょうし、村井さんの「いろんな役を演じるけど、全部村井良大でもいいよ」の言葉を信じていきたい。『ザ・ポルターガイスト』、おそらくお客様も想像以上に頭を使うでしょうし、「これを全部一人で演じているんだ」と実感していくたびに世界観が広がり、物語がさらに面白く感じられるはずです。

そして、僕は是非2回観るのをお勧めしたいです! 作品の構造として「ああ、これってこういうことだったんだ」という仕掛けがわかってくると…もっともっと味わいが深くなり細かな表情を楽しんでいただけると思います。

一人芝居は新しい世界、まさに自分との戦いです。

村井良大

<ポルターガイスト 登場人物> 
①サーシャ:主人公 ギャラリー書店で働く画家 
②チェット:主人公のパートナー 無名の俳優兼パーソナルトレーナー 
③フリン:主人公の異父兄
④ネーヴ:フリンの妻(三人目妊娠中28週目) 
⑤ロビン(7歳):サーシャの姪
⑥ジャミラ:(5歳)サーシャの姪 
⑦ニーアル:ネーヴの父
⑧ヴィニータ:ネーヴの母 
⑨ダギー:近所に住んでいる配管工
⑩ミセス・クルカルニ:昔馴染みのご近所さん 
⑪ジョヴィータ・ヴァンス ギャラリーのオーナー(回想シーン)ほか



■上演台本・演出 村井 雄 コメント

コロナ禍で執筆された本作には、ソーシャルディスタンス等による他者との隔絶によって、より深く自らを見詰め始め、そして追い詰め始めた私たちの姿が描かれている。
主人公サーシャのとある一日を客席で見詰めながら、追い詰めながら、
退路を断たれた私たちもまた、サーシャ同様、その答えに辿り着くのかも知れない。


【プロフィール】

出 演:村井良大(むらいりょうた)
2007年ドラマ「風魔の小次郎」で主演デビュー。近年は、「RENT」「デスノート」「ファースト・デート」「生きる」「この世界の片隅に」「手紙 2025」といったミュージカルや、
こまつ座「きらめく星座」、朗読劇「鳥ト踊る」、「白衛軍 The White Guard」などの舞台のほか、ドラマ「教場」「教場Ⅱ」(CX)、「邪神の天秤 公安分析班」(WOWOW)、「インビジブル」(TBS)、「あなたは私におとされたい」(MBS)、「御社の乱れ正します!」(BS-TBS)、映画「パティシエさんとお嬢さん」「中洲のこども」などに出演。

作 家:フィリップ・リドリー 
1960年ロンドンのイーストエンド生まれ。セントマーティンズ美術大学で絵画を学ぶ。ヴィジュアルアートの創作で世界的に活躍をするかたわら、実験的演劇活動にも取り組む。1991年、アメリカ映画「クレイズ」の脚本を執筆。さらに同年、脚本、監督をてがけた「柔らかい殻」は11の国際映画賞で受賞し、日本でもカルト映画として知られている。ほかに『聖なる狂気』(1995)などの作品がある。画家、小説家、劇作家としての作品は多数。最初の舞台作品である『ピッチフォークディズニー』(1991)は、英国演劇の流れを変えたとされている。 最新作の1つである『ポルターガイスト』は、Off West End OnComm AwardのBest Live Streamed Playを受賞。各演劇誌、演劇サイトのレビューで数多くの好評価を受けている。

演出・上演台本:村井 雄(むらいゆう) 
KPR/開幕ペナントレース主宰/脚本家・演出家。その演出作品は国内のみならず海外でも高く評価され、最近では2019年5月にニューヨークのJapan Societyより『Ashita no Ma-Joe: Rocky Macbeth』が正式招聘され、最高評価である5つ星をはじめ、ニューヨークを代表する5つのレビューサイトからの高評価を得る。2024年1月には『HAMLET|TOILET』が再びJapan Societyより正式招聘され、Under The Radar Festivalへの正式参加を果たし、ニューヨークタイムズでも注目作品として紹介され、連日のソールドアウトを記録、多数の劇評から高評価を得る。東京2020パラリンピック閉会式ディレクター=AFTER THE GAMESパート担当。

公演情報

石井光三オフィスプロデュース
『ザ・ポルターガイスト THE POLTERGEIST』

■作:フィリップ・リドリー
The Poltergeist by Philip Ridley
■翻訳:小原真里
■上演台本・演出:村井雄
■出演:村井良大
 
■公演期間:2025年9月14日(日)~21日(日)
■会場:下北沢 本多劇場
■前売開始:2025年7月19日(土)
■公式サイト:https://thepoltergeist2025.com 
■公式X:@2025POLTERGEIST
■インスタグラム:2025thepoltergeist 
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