ウォーク・ザ・ムーン “カラフル・シンセポップの新星”初の単独来日公演で大喝采
ウォーク・ザ・ムーン
シングル「シャット・アップ・アンド・ダンス」が米ビルボード「HOT100」チャートで9週連続トップ5入りを果たしたカラフル・シンセポップの新星、ウォーク・ザ・ムーンが、初の単独来日公演を行った。
『サマーソニック2015』での初来日時には、日本デビュー前だったにも関わらず、出演発表時と日本デビュー後『サマーソニック』出演時の両タイミングでツイッターのトレンド入りを果たしたほど、ここ日本でも熱狂的なファンを持つ彼ら。また今回の初ジャパンツアーも、東京/横浜/大阪の全3公演で会場がジャンプとダンスの渦に包まれるほどの熱いライブが繰り広げられた。今回は初日となった東京公演のライブレポートをお届けする。
ウォーク・ザ・ムーン
1980年代のキラキラしたフレーバーと、現代のポップ感覚をミックスしたキャッチーなバンドサウンドで人気に。一昨年リリースしたシングル「シャット・アップ・アンド・ダンス」が、全米チャート9週連続でトップ5入りを果たし、世界的認知度も高まった米オハイオ州出身の4人組バンド、ウォーク・ザ・ムーン。昨年夏の『サマーソニック』以来であり、自身初となるジャパンツアーが敢行された。
ツアーの初日となった渋谷クラブクアトロには、彼らのマジカルでハッピーなサウンドのトリコになったオーディエンスが大集結。開演前から、会場には割れんばかりの歓声や拍手が響くなか、4人が颯爽とステージに登場。フロントマンであるニコラスは、ピンクとグリーンで染められたヘアスタイルにシルバーのシャイニーなジャケットを羽織り、宇宙からやって来たロックスターのようなイメージ。他メンバーも、顔にフェイスペイントをするなど、音に負けないカラフルなルックスで、「トーキョー、ゲンキデスカ!?」というかけ声とともにショーはスタート。
ウォーク・ザ・ムーン
日本デビュー盤である2ndアルバム『トーキング・イズ・ハード』に収録された「ディファレント・カラーズ」など、勢いのある楽曲を立て続けに披露。すると観客は、両手を上げてダンスしたり、大合唱するなど、冒頭からクライマックスか?と思わせるほどの一体感・熱狂をみせていた。その興奮に、メンバーも刺激された様子で、ニコラスは「ミンナ、サイコー!!」と何度もシャウト。またベースのケヴィンや、ギターのイーライ、ドラムのショーンも、『サマソニ』で観たステージ以上に力強くエキサイティングなグルーヴを奏でていた。
その後も、思わずヘッドバンギングしてしまいたくなるほどのヘヴィな楽曲や、80年代ディスコを連想させるダンスチューンなど、さまざまな楽曲で会場を沸かせた彼ら。途中で「みんなで悲しみや怒りなどネガティブな感情をここに吐き出して、楽しもう」とニコラスが語っていたが、どの楽曲も日常のさまざまなことを忘れてしまわせるほどの、ハッピーなエネルギーが潜んでいる気がした。そのハッピーな空気が最高潮に達したのが、本編ラストに披露した「シャット・アップ・アンド・ダンス」である。観客全員が、サビを大合唱し、我を忘れてダンスしている姿は圧巻だった。
ウォーク・ザ・ムーン
また、アンコールでは「僕たちの音楽の先生」という、デヴィッド・ボウイへの感謝と哀悼の思いをこめて、彼の83年発表のヒット曲「レッツ・ダンス」をカバー。バンドのカラフル・ポップの原点も垣間見ることのできた、90分に及ぶステージ。「ミンナ、キテクレテ、アリガトウ!」などニコラスは数々の日本語も披露し、全曲終了後には、ケヴィンは観客に向けてハートマークを作り、日の丸とバンドロゴをあわせたフラッグを掲げるなど、日本のファンに対する熱い思い・感謝をアピールし、大喝采。言葉の壁を超えて、日本のファンと強い絆で結ばれていることを感じることができた。
去り際に「早いうちに日本に絶対に戻ってくるから!」とニコラスが言っていたが、彼らのマジカルなサウンドを再び体感できる日は、そんなに遠くない気がする。
Live photo by Kazumichi Kokei
Live report by Takahisa Matsunaga
最新アルバム『トーキング・イズ・ハード』
『トーキング・イズ・ハード』
SICP-4506
スペシャル・プライス2,200円+税
ボーナス・トラック3曲収録
http://www.sonymusic.co.jp/walkthemoon
<収録曲>
1. Different Colors / ディファレント・カラーズ
2. Sidekick / サイドキック
3. Shut Up and Dance / シャット・アップ・アンド・ダンス
4. Up 2 U / アップ・2・ユー
5. Avalanche / アバランチ
6. Portugal / ポルトガル
7. Down In The Dumps / ダウン・イン・ザ・ダンプス
8. Work This Body / ワーク・ディス・ボディ
9. Spend Your $$$ / スペンド・ユア・$$$
10. We Are the Kids / ウィー・アー・ザ・キッズ
11. Come Under the Covers / カム・アンダー・ザ・カヴァーズ
12. Aquaman / アクアマン
ボーナストラック
13. Boyfriend / ボーイフレンド
14. This Must Be the Place (Naïve Melody) (Live at Sirius XM) / ディス・マスト・ビー・ザ・プレイス (ナイーヴ・メロディー) (ライヴ・アット・シリウスXM)
15. Shut Up and Dance (Live at Sirius XM) / シャット・アップ・アンド・ダンス (ライヴ・アット・シリウスXM)
<配信>
『トーキング・イズ・ハード』 iTunes購入先:
https://itunes.apple.com/jp/album/talking-is-hard/id961298415
*iTunes、iTunes Storeは、Apple Inc.の商標です。