「暑い夏に負けない、最高の熱いサマフェスを!」ラブアンドピースな『Action Stage「エリオスライジングヒーローズ」-SUMMER FESTIVAL-』
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Action Stage「エリオスライジングヒーローズ」-SUMMER FESTIVAL- 2025.8.7(THU) シアターH
『Action Stage「エリオスライジングヒーローズ」-SUMMER FESTIVAL-』が2025年8月7日(木)、東京・シアターHにて開幕した。シリーズ初となるライブ公演には15人のキャラクターが集結。全17曲を披露する熱いステージが繰り広げられる。初日前に行われたゲネプロと取材会の模様をレポートする。
人気スマホゲーム『エリオスライジングヒーローズ』を原作とする舞台化企画。2022年12月にサウスセクターを主軸とした第一弾からはじまり、2024年3月にウエストセクターを主軸とした第二弾『-THE WEST-』、2025年1月にノースセクターを主軸とした第三弾『-THE NORTH-』を上演してきた。シリーズ4作目となる今作は、『エリオスライジングヒーローズ』の舞台となる街・ニューミリオンで開かれる夏フェスで起きる事件を題材にしたオリジナルストーリーが展開される。
原作ゲームではおなじみのBGMがフェードアウトし、いよいよ物語がスタート。ファーストシーンは、普段はメンターとしてルーキーを指導しているブラッド・ビームス(馬場良馬)、マリオン・ブライス(富本惣昭)、ヴィクター・ヴァレンタイン(菊池修司)、キース・マックス(稲垣成弥)、ジェイ・キッドマン(寿里)と【HELIOS】の研究者であるノヴァ・サマーフィールド(横井翔二郎)が勢揃いしたミーティングの場面。第一弾から第三弾までのあいだに登場するキャラクターが終結した今作ならではの圧巻の光景に、冒頭から期待感が高まる。
海上に浮かぶドーム型スタジアム「グラン・シー・ニューミリオン」のオープニングイベントとして、夏フェスの開催が決定した。スタジアムの運営から依頼を受けた『ヒーロー』たちは、フェスへの出演とイベント運営に協力。グッズ販売を行うショップエリア、オリジナルの食べ物を開発して販売するフードエリア、席案内や会場全体のインフォメーションセンター3部門で任務を担当することに。
通常時、『ヒーロー』たちは4つのセクターに分かれて行動しているが、今回はセクターの垣根を越えてチームが編成された。ルーキーであるウィル・スプラウト(蔵田尚樹)、ガスト・アドラー(木村優良)、レオナルド・ライト・Jr(野口準)、フェイス・ビームス(高本学)、そしてメンターのオスカー・ベイル(横山真史)は、普段とは異なるメンターやチームのメンバーと組んで任務へ。予想外の指導に面を食らいつつも、互いに刺激を与えあっていく。声の出演となる鳳アキラ(糸川耀士郎)、如月レン(佐藤祐吾)、ビリー・ワイズ(岩城直弥)はもちろん、“エリステ”シリーズにはまだ登場していないグレイ・リヴァース、アッシュ・オルブライトもストーリーに組み込まれており、彼らの存在を感じながら没入できるだろう。
迎えたフェス当日、準備万端で臨んだ『ヒーロー』たちだったが、次々とトラブルに見舞われる。イベントの裏では、敵対組織【イクリプス】のシリウス(小野健斗)、シン(大隅勇太)、シャムス(杉江大志)による陰謀が進行しており……。消息不明となっているディノ・アルバーニ(安里勇哉)がどうストーリーに絡んでくるのかも注目だ。
今作は書き下ろしのオリジナルストーリー。本公演でこれまで描かれてきた関係性を踏襲しつつも、独立した物語として仕立てられており、今作で初めて“エリステ”に触れる人にもわかりやすい。これまでのシリーズ作や原作ゲームの内容を知っている人にとっても、これまでの“エリステ”では見られなかったキャラクター同士のコミュニケーションでは新鮮な発見ができるはずだ。「これが見たかった!」と思わず唸ってしまうやりとりはもちろん、舞台ならではの思いがけない化学反応にもぜひ期待してほしい。
ライブ公演と銘打った今作は、芝居パートと地続きでライブがスタート。ここでは、フェスに訪れた市民としてライブに参加しよう。これまでの公演で生まれたライブ楽曲には新たなメンバーや演出が加わり、見応えがパワーアップ。特にノースセクターによる「Shining Over」、ウエストセクターによる「Sublime Sunset」、サウスセクターによる「Precious Treasure」は各セクターのテーマソングであり、これまでの公演を象徴する楽曲。思わず熱い感情がこみ上げてくる。【イクリプス】は「Eclipse Connection」Midsummer ver.と題したメドレーを披露。シンとシャムスによる既存曲に、シリウスが加わったスペシャルバージョンに進化している。
さらに、今作のために書き下ろされた新曲も。【イクリプス】のダークな疾走感あふれる「Cross Desire」、メンターたちの洗練された力強さを象徴する「Cross Road」、ルーキーたちのフレッシュな輝きが光る「Cross Dream」には思わず聞き入ってしまった。全員で歌う「You’re the Hero」に込められたメッセージには、心がほっこりと温かくなる。“エリステ”のテーマソング的楽曲「Hope in your World」はFES ver.として15人で披露され、テンションは高まりっぱなしだ。
ペンライトでの応援やもちろん、コール&レスポンスを行う場面も。撮影タイムも設けられているので、ぜひ参加してほしい。全17曲、大ボリュームのライブパートを目いっぱい楽しもう。
ゲネプロ開始前には取材会が行われた。ブラッド・ビームス役の馬場良馬、マリオン・ブライス役の富本惣昭、キース・マックス役の稲垣成弥、ジェイ・キッドマン役の寿里、シリウス役の小野健斗が登壇し、意気込みや稽古場のエピソードを語った。
――今作の注目してほしいポイントは?
馬場:多くの楽曲を使ったライブはもちろん、『Action Stage』ということで今回もアクションがしっかりあります。メインは年長者であるジェイとブラッド、僕たち年長者2人が先頭に立って担っておりますので、ぜひ注目していただけたら嬉しいです。
富本:楽曲ごとに違いを感じてもらえたら。歌詞や振付にもメンターとルーキーの違いが表れていて、とても面白いと思います。
稲垣:ブラッドとの共演が久しぶりなので、関係性にも注目してほしいですね。ミラトリ(ミラクルトリオ)の関係性についても再認識できるような内容になっております。もちろん、ライブも皆で盛り上がれたら!
寿里:一番観ていただきたいのは、メンターの存在感。個人的には(まだ舞台では登場していない)イーストセクターのメンバーもお話に関わっているところがとても嬉しいです。
小野:シリウスはとにかく詳細が明かされていないキャラクターですが、今作ではどんなキャラクターと絡むのか、そしてシリウスは歌うのか? 踊るのか? 戦うのか? というところを、実際に観に来て楽しんでいただきたいです。
――シリーズ初のライブ公演ということで、特に好きな楽曲は?
馬場:初演ぶりにサウスセクターのオスカーとウィルと共演することができるということで、サウスのテーマ曲である「Precious Treasure」を初演ぶりに歌って踊れることが嬉しい。そして8月13日(水)公演では、初演の座長である鳳アキラ役の糸川耀士郎くんがゲストで出ます。初演ぶりに4人で踊れるということで、ぜひ注目してほしいです。
富本:ノースセクターの曲である「Shining Over」。今年1月に公演があったばかりということもあり、各々の気持ちも乗っていて完成度も高くなっています。(如月)レン(佐藤祐吾)がゲストで来てくれる日(23日(土)大阪公演)は4人で踊れますし、いないときはレンの気持ちを背負って楽曲に臨みたいと思っています。
稲垣:自分たちのセクターの曲はもちろんですが、出ていない曲にもお気に入りがありまして。それが(【イクリプス】が歌う)「Cross Desire」。振付がすごくキャッチーで、袖で見ながらずっと踊っていました。
寿里:今作のテーマソングに近い楽曲となる「You're the Hero」。とてもキャッチーですし、「みんなもヒーローになろう」っていうメッセージが込められているので楽しんで聴いてほしいです。
小野:エリステのメインテーマである「Hope in your World」。これだけたくさんの人数で歌うのは見応えがあるのかなと思っています。個人的に好きな曲は「Sublime Sunset」ですね。
稲垣:ウエストセクターの曲です! 稽古場からずっと言ってくれていましたもんね。
小野:うん。キースとフェイスとジュニアのバランスがすごく良くて、踊りもカッコいい。
寿里:いいね! 各セクターの曲と【イクリプス】の曲あって、いいなぁ……。まだイーストセクターの曲がないからさ……。
馬場:まあまあ。今回、メンターたちが歌う「Cross Road」がございますので!
――自分のセクター以外のキャラクターとの交流や、稽古場でのキャスト同士のエピソードを教えてください。
馬場:『-THE NORTH-』に出ていなかったので、マリオンたちノースセクターの面々と絡めるのは嬉しいです。“エリステ”ではまだ描かれていなくても物語上ではいろんな関係値がありますし、これから深堀りしていきたいと思っています。
富本:前作で絡まなかったキャラクターと絡めるのは楽しいですし、違うセクターとも組む今作では普段とは違うマリオンの良さが見られるはず。チームが変わることでこんなにも色が違うんだなって実感しています。稽古場ではお兄さん方に助けられたり、温かく見守っていただいたりしながら稽古を進めてきました。良い座組だと感じています。
稲垣:サウスセクターと絡んでいなかったので、オスカーとは今作で初共演となります。ウィルも共演はしているけど、これまでは絡みがなかったので新鮮でした。ウエストセクターでのコミュニケーションの仕方とまた違っています。
寿里:メンターとの関わりも楽しいですけど、やっぱりジェイとしてはルーキーたちを見るのが楽しいですね。可愛いです。今作は関わり合いもたくさんあるので嬉しいですね。
小野:シン役の大隅勇太くんとシャムス役の杉江大志くんとは1回だけ共演させていただいているんですが、今回でようやっと仲間に入れたかなって実感しました。
稲垣:いえいえ、前回も入れていましたよ?
小野:入れていたとは思うんですけど、一緒にはいるもののそこまで絡まないしあんまり話さなかったんですよ。今回は「振り教えてよ」って、そういったところから近づいていけました。
寿里:「振り教えてよ」の言い方が、もうシリウスそのものだったよ(笑)。
小野:あ、ホント(笑)。あとは、今作ではブラッドと……。
馬場:そうですね。密にやりとりが……。
稲垣:えー! 言っちゃっていいんですかぁ!?
小野:ビシッと、バシッとやる部分があるので! こちらも楽しみにいただけたら。
――最後に、今作の意気込みをお願いします。
小野:この場にディノがいないので、代わりに言います。ラブアンドピースな舞台にしたいと思います!
馬場:シリウス(のキャラ)から一番離れたセリフだ(笑)。
寿里:絶対言わないやつだ(笑)。うだるような暑さを吹き飛ばす、最高の“サマフェス”にしますので楽しみにしていてください。よろしくお願いします。
稲垣:今作はこれまでの公演とはまた違った、オリジナルストーリー。そのなかでもいろいろな関係性ができていくのが見どころですし、ライブが17曲もあります。僕ら自身も稽古場ですごく盛り上がりました。稽古場から持ってきたものを舞台でも出したいですし、さらにパワーアップしたものを今日から届けられると思いますので、皆様も盛大に盛り上がっていただけたら。ラブアンドピース!
小野:あ、言った(笑)。
稲垣:言わされました(笑)。
富本:ふふっ(笑)。“サマフェス”ということで、皆様と一緒に最高の夏にしたいと思っています。『ヒーロー』として僕たちも“エリステ”の世界を楽しみたいと思っていますので、ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。よろしくお願いします!
馬場:オリジナルストーリーであるお芝居パートもございますが、やはりライブ公演ということで普段やっている2部のライブパート以上に皆様には盛り上がってほしいです。ペンライトもいっぱい振ってもらいたいですし、喉が枯れるくらいコール&レスポンスもしていただきたいです! 暑い暑い夏に負けない、最高の熱い熱いサマフェスにするために頑張っていきたいと思いますので、皆様のラブアンドピースを僕たちにください! 楽しみに待っています。一緒に盛り上がりましょう!
取材・文・撮影=潮田茗
公演情報
振付 :MAMORU