The BONEZ『RUSH BALL 2025』クイックレポートーー盟友Kjも登場、灼熱の空に轟いたモンスターバンドのエモーション

『RUSH BALL 2025』The BONEZ

灼熱のステージから、サウンドチェック代わりの「GIMCRACK」の爆音が轟く。本番直前のリハーサルとは思えない熱量で歌うJESSE（Vo.Gt）の声が響いた後、「点取られても取り返す！ We are The BONEZ！」といつものように、ステージの上でメンバー全員が手を合わせての気合い入れの声でステージがスタート。

「大阪！ 準備できてんならかかって来い！」

この日、最初から上半身裸で登場したJESSEの声を合図に始まったのは、「Love song」だった。続けて「Rusted Car」が披露されると、観客たちが一斉にステージ前へと押し寄せていく。

「大阪ー！ 水分摂ってムリせんとってやー。あ……」

炎天下で楽しむ観客に力強く呼びかけたものの、途中で噛んでしまうZAX（Dr）。「気合い入れてる時に噛むなよ～。こんな最高の友達とバンドやってます」と、ツッコむJESSEが続ける。「倒れた人がいたら助けてやってくれ。人より丈夫にできてるってヤツは？」次々と手と声をあげる頼もしい観客らの気合いの入った掛け声で始まったのは、「We are The BONEZ」。灼熱の日差しの下、メンバーと観客、同じ音楽と場所を分かち合うものたち同士が共に同じリズムで体を動かし、歌いはしゃぐ幸せな光景が広がる。

「New Original」ではそんな観客のもとへ降り立つJESSE。駆け寄るオーディエンスをかき分け、「暴れろ！」と客をたきつける一方で、「子ども、気をつけろよ」と、幼い観客を気遣って声をかける。そして自分のもとにかけ寄ってきた群衆に、「流せ！ 流せ！」と指示。そのまま客に担がれてステージに戻ったJESSEが叫ぶ。

「Kj、こういうとこで見せようぜ！」

昨年開催された、The BONEZとDragon Ashがタッグを組んだツアー『Straight Up』のフラッグを掲げたDragon AshのKjが上半身裸で登場。フェス界きってのモンスターバンド同士によるコラボ曲「Straight Up feat. Kj」で、熱いMCリレーを交わすJESSEとKj。相棒たちの情熱に心揺さぶられ、ステージ前に押し寄せたオーディエンスたちが次々と笑顔で観客エリアに戻っていく姿が見える。

雲ひとつない青空に観客のシンガロングが美しく響いたThe BONEZきってのエモーショナルなナンバー「Thread & Needle」演奏後、ステージの最前に立ってJESSEが叫ぶ。「SUNTOWN！」観客のシンガロングが響く、愛する音楽をみんなで分かち合う場所……客席エリアの中央に幸せなサークルが出現していく。

「もし今楽しいと思えないやつがいるなら……まだ遅くない。俺らに出会えてラッキーだったな」

JESSEが楽しそうにいう。The BONEZが音を鳴らす場所は、きっといつだって心に光の差す場所になる。

取材・文＝早川加奈子　撮影＝田浦ボン

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