『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』製作発表記者会見レポート
集合写真 撮影:平田貴章
ミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』が帰ってくる。2016年5月、東京は帝国劇場での公演を皮切りに全国ツアーが行われる。
本作品はウーピー・ゴールドバーグ主演による同名の大ヒット映画をミュージカル化した作品(音楽:アラン・メンケン、歌詞:グレン・スレイター、脚本:チェリ・シュタインケルナー&ビル・シュタインケルナー)。2009年にロンドンで初演後、2010年ハンブルグを経て、2011年にブロードウェイ公演。そして2014年、山田和也演出による日本版が帝国劇場で開幕するや会場は連日熱狂を巻き起こし、入手が不可能となる大ヒット作品となった。主演の森公美子は第40回菊田一夫演劇賞を受賞した。2015年には渋谷で招聘公演も行われ、日本版再演への期待が高まる中、2016年の再演決定がアナウンスされた。そして去る1月18日に、ついに本作の製作発表記者会見が開かれたのである。まずは、当日の模様をSPICEが編集したダイジェスト映像からご覧いただきたい。
会見には、修道女デロリス・ヴァン・カルティエ役を初演から続投する森公美子、同じくデロリス役で今回初参加となる蘭寿とむ、デロリスの幼馴染で汗かきの警察官エディ・サウザーを演じる石井一孝、ギャングの親分カーティス役の大澄賢也、同じくカーティス役で今回が初参加の石川禅、オハラ神父役で今回初参加の今井清隆、初演に引き続き修道院長役の鳳蘭、そして演出を担当する山田和也の計8名が登壇した。この日、首都圏は大雪に見舞われ交通網が大幅に乱れたが、会見場にはマスコミ記者のみならず、公募で参加権を得られた150人の一般オーディエンスたちも集まった。
そんな中、オープニングは、俳優たちが一人づつ音楽にのって颯爽と登場する趣向で、雰囲気が徐々に盛り上げられてゆく。
森公美子 撮影:平田貴章
石井一孝 撮影:平田貴章
続く会見では各人より次のようなコメントが語られた。
製作発表記者会見 撮影:平田貴章
森公美子:私が今日の大雪を連れてきたわけじゃありません(笑)。でも前回初演の会見では嵐、そして招聘公演の会見は台風が直撃という、毎回波乱を巻き起こす作品なんです。それがこんなに早く再演されることとなり嬉しいです。日本中に笑いと、愛と、心が温かくなる感動をお届けしたいと思います。
蘭寿とむ:格式ある帝国劇場に初めて立たせていただきます。そしてこの素晴らしい作品に森公美子さんと一緒に主演させていただけるということで喜びと驚きでいっぱいです。みなさんにとても愛されているハッピーな作品に出演させていただく以上、デロリスをパワフルかつキュートに演じてまいりたいです。
石井一孝:自分は本当に汗かきなので、汗かきエディは「あて書き?」とよく言われます(笑)。この作品はミュージカルをあまり見ない人から「面白かった」と言っていただきますし、ミュージカル好きの人も「好き」と言ってくれます。さらに辛口の評論家や同業者の人もみな褒めてくださいます。つまり、誰からも愛される珍しい作品なんです。
大澄賢也:昨年、招聘公演を観て、正直なところ「俺たち勝ってるぜ」と思いました。今年の帝劇『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』は最高です。演出の山田和也さんが日本人にわかりやすいように料理してくれたおかげです。山田さん、今年もよろしくお願いします!
石川禅:初演では2回を買って、客席で2回観ました。同じシーンで2回号泣しました。そんな作品にまさか自分が出られるとは思ってもみませんでした。
今井清隆:初演は帝国劇場の客席から観ていたのですが、カーテンコールで客席が全員総立ちになるのを見て、その舞台に出ていないことが悔しかったです。でもいざカンパニーに入れるとなると不安もあります。まわりの皆さまから助けていただきながら、自分も足をひっぱらないよう精一杯頑張ります。
鳳蘭:あれも言おう、これも言おうと考えていたら、他の皆さんに全部、先に言われてしまいました。今日は雪で足をすべらせないよう…、神の御加護を!(笑)
山田和也:ストーリーの美しさに加え、音楽が素敵。笑いもふんだんに散りばめられている。いわばエンタテインメント、ショービジネスの全てが最高のクォリティで詰まっている作品。だからこそ今回のスピード再演に繋がったのだと思います。
山田和也『天使にラブ・ソングを~シスターアクト~』撮影:平田貴章
会見がひととおり終わると、劇中ナンバー2曲の披露。1曲目はカーティスの歌で「あいつを見つけたら」。これをなんとWキャストの大澄・石川の2人で悪の二重唱を繰り広げる、ここでしか聴くことのできない1回かぎりの極レアヴァージョン。
石川禅・大澄賢也 撮影:平田貴章
そして2曲目は今回初めてデロリス役に挑む蘭寿とむが「シスター・アクト」を熱唱。聴衆の魂をジーンと震わせる感動的な歌声が響き渡る。
蘭寿とむ 撮影:平田貴章
続いては、一般オーディエンスもアフロヘアーとなってエキストラ参加するダンスの収録へと移る。「レイズ・ユア・ヴォイス」に乗せて出演者とお客さんが本番さながらに一体となってノリノリで踊る光景は圧巻だった。この模様は東宝youtubeチャンネルの次の動画で確認可能だ。
鳳蘭 撮影:平田貴章
今井清隆 撮影:平田貴章
石井一孝・大澄賢也 撮影:平田貴章
森公美子も言っていたが、本作品は1回だけでなく2回3回と足を運び、色々なキャストを愛でたい作品。製作発表を見ているうちに、初演以上に人気が沸騰することは確実と見た。前回の時のようにが買えなくなってからではもはや遅いので、の確保だけは早々に済ませておきたい。
全員でダンス 撮影:平田貴章
森公美子・蘭寿とむ 撮影:平田貴章
■出演:
森公美子・蘭寿とむ[Wキャスト]、
石井一孝、大澄賢也・石川 禅[Wキャスト]、
今井清隆、鳳 蘭 ほか
■音楽:アラン・メンケン
■歌詞:グレン・スレイター
■脚本:チェリ・シュタインケルナー&ビル・シュタインケルナー
■演出:山田和也
■公式サイト:http://www.tohostage.com/sister_act/
<東京公演>
■会場:帝国劇場
■日程:2016/6/5(日)~2016/6/14(火)
※e+貸切座席選択プラス 先着先行受付:2016/1/22(金)12:00~2016/2/21(日)18:00
<大阪公演>
梅田芸術劇場メインホール
2016/7/2(土)~2016/7/3(日)
※他に名古屋、岩手、札幌、仙台、福岡、浜松、松本でも公演あり。