「からあげ弁当の歌は、時代の声になる」遂に世の中を揺さぶるキラーチューン「就職先はロックスター」が誕生ーー新EPで届けたい想い、聴かせたいメロディとは

インタビュー
音楽
2026.1.14

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からあげ弁当というバンドに出逢って早くも3年となる。人を食ったような名前なのに、曲は真っ直ぐなメロディーと真っ直ぐなメッセージ。そのギャップにやられたし、すぐにレーベルにも所属して、順風満帆だと思っていた。もちろんライブの動員も上がったし、多くのフェスやイベントや対バンにも呼ばれているが、もっと大きく広まってもいいはずだ。

以前、自分のSNSに「からあげの歌は時代の声になるかも」と書いたが、その想いは今も何も変わってない。それにこの3年間、常に新曲が良いというのも説得力がある。特に、2月11日(水)にリリースとなる新EP「Road to the future」に収録される新曲「就職先はロックスター」は、聴いた瞬間に大ガッツポーズが出た。からあげ弁当の焼きそばという歌い手にしか、書けない、歌えない歌である。意識的に世の中に揺さぶりをかけられている、それも今までなかった新しい言葉で。キラーチューンの完成である。

最早、何も心配していないが、「就職先はロックスター」を踏まえた上で、どう現状について考えているかを、じっくりと聞いてみた。からあげの歌は時代の声になる、間違いなく。

ーー2022年6月に自主制作でデビューして、その年末に僕は初めて連絡を取ったので、ちょうど3年ほど追いかけてることになるんです。UKプロジェクト所属になってからは、ちょうど2年。どうでしたか、この2〜3年は?

もう3年ですか。ヤバいなぁ。まぁ、山あり谷ありという感じでしたけど、最近だいぶ良い感じになってきて。いっときライブとは何ぞやとなっていたんですけど、昨年の『UKFC on the Road』​(UK.PROJECT主催の恒例イベント)がキッカケですかね。出演していたsyrup16gの「Reborn」をカバーしたんですよ。

ーーすごい話題になりましたよね。

今までロックバンドのフロントマンは格好良くいないといけないと思い込んで、自分の素を隠していたんです。でも、昨年の『UKFC』で素を出せたんです。シロップファンがむちゃくちゃいた中で、格好つけずに好きな曲をカバーしたら受け入れてもらって。格好良く見せ過ぎなくていいんやと気付けました。最初は、どんなことやろうか考えていたら、スタッフからカバー演奏の提案があって。今まで頭が固かったから、自分の曲でお客さんの心を掴むことしか考えてなかったんですけど、頭を柔らかくしてみたら、シロップのお客さんを自分たちのところにも引き寄せることができました。そう思うと、変なプライドはいらないなって。

ーーからあげ弁当は、2年前に大阪で開催された『UKFC』にも出演しましたけど、明らかに変わりましたか?

1年かけて徐々に変わったというよりは、昨年の『UKFC』1日でパンと一気に変わった感じですね。去年までは70~80点という平均的なライブをしてきたイメージですけど、昨年の『UKFC』で90点以上のライブをできるようになって。

ーーUKプロジェクトという所属事務所・レーベルに関連しているバンドたちが一気に集まるイベントというのは大きかったですか?

そこは特に意識はしてなかったですね。シロップも世代的にリアルタイムではないのですが、「Reborn」がすごい好きなんですよ。後から思えば、『UKFC』は好きなバンドばかりで、ライブを観ていてもAge FactoryとかUKに愛あるバンドが多くて。個人的にバンドが所属会社を大事にするのも好きなんです。エモいですよね。

ーー2025年11月に「最高更新を更新」、2026年2月には新たに「Road to the future」と立て続けにEPリリースとなりますが、曲作りの変化はありますか?

メロディーをより意識するようになりましたね。それまではライブでどう映るかに重きを置いちゃって、メロディーを出し切れていなかったなと。「恋心」(「Road to the future」収録)とかも1年前なら作らなかったメロディーがあるかわいい曲ですしね。バンドを始めた時はこういう曲を作っていたけど、ライブが多くなってからはライブを意識し過ぎていたので。脳みそ的には2〜3年前に戻れました。曲作りが楽しくなってきたし、1曲にかける時間も長く綿密になりましたね。

ーー1曲にかける時間が長く綿密になっているのに、物凄く多作ですよね。取材している今日は11月中旬なのに、2月11日配信のEPがもうできあがっていますから。

まだ11月やのに2月に出る「Road to the future」の曲を早くライブでやりたいとなっていますね、メンバーも(笑)。

ーーEPが2枚で10曲ですから、極端な話、アルバム1枚も出せるわけですからね。

確かに(笑)。僕ら的にはアルバムは数年に1枚で、今はEPをバンバン出して良い曲を広めていきたいなと。

ーーそれで言いますと、11月のEPも凄く良い曲ばかりでしたが、2月のEPでは「就職先はロックスター」というとんでもないキラーチューンができましたよね。

なんで、こんなワードが出たか覚えてないんですよ。このワードは僕のあるあるではあって、ストレートというかなんのひねりもなくて……ただただ音楽をやっていくっしょという腹を括っているというだけ。「チキン野郎」を超える、バンドのキラーチューンになってくれたら嬉しいですけどね。そのまますぎますけど、音楽をなんも知らない人にも伝わるような曲やと思います。

ーー意識的に「ロックスター」という言葉を書いていると思ったし、ちょうど3年前の「HERO」という曲を思い出したんです。<俺の歌で売れずに終わったなら それはそれで大正解 なんてバカだ なんてバカな人生を歩くヒーローの生き様>という歌詞から始まるんですけど、この曲は意識的にロックヒーローに迫れているんですよ。ただ、まだ少し斜に構えて自虐的に終わらせてるけど、今回の「就職先はロックスター」は意識的に言い切っているから感動しました。

あぁ~、なるほど。確かに、今聞いて、そう思いました。「HERO」は、まだトゲがあった時期でしたけど、今はより真っ直ぐ向かおうと。丸3年も経ちましたし。比較しやすいですね。

ーー3年前も今もトゲという尖りはあるんですけど、魅せ方が上手くなった様に思うんです。

今も1mmも変わってないですけど、ただ3年前ならシロップのカバーもできないくらいに頭が固かった。

ーーこの曲は明らかな進化を遂げている曲ですよ。

メロディーと言葉が一緒に出てきましたしね。強いワードができたなと。ありそうでないので。良いワードが出てきた。

ーー「HERO」の時はロックヒーローという言葉に、そこまで意識的ではなかったですか?

当時はなんにもわかってなかったですから。ついてくるヤツだけがついてきて、最終ヒーローになってやるみたいな。今は巻き込めるだけ巻き込んでという感じですけど。根本的に格好良ければ、ロックスターになれると思っていますし、そこだけは忘れずに柔軟に生きていきたいです。

ーー3年前は「最終的に」という考え方が、今は「今すぐにでも」と変わってきてますよね。

前まではデカいとこで最終的にやれたらいいかなと。今も前と変わらずバカなりの自信はあった上で、明確にデカいとこでやる人へのリスペクトが凄くあります。エイジには特に、その想いがあります。からあげもデカいとこでやるという明確な目標を今は持っています。もちろん甘いもんではないけど、届かんわけはないと。より多くの人に聴いてもらえるのがいいですから。

ーー出逢ってからの3年でも、UK所属の時点で自分の名前を本名から焼きそばに変えたり、ライブも弱さを感じたら、すぐにギターを加入させて4人組になったりとか、とにかく決断が早いんですよ。

決断は早いですね。それは音楽だけでなく、人生においても同じです。じいちゃんがそういう人で。それに人以上に事の重大さの感覚が離れているというか。シロップのカバーもそうですが、僕が改名したこともメンバーが4人になったのも、「就職先はロックスター」というワードにしても、「お前ヤバいな!」とか言われることの方が意外で。だって僕が腹を括らないと、このバンドはさ迷っちゃいますから。僕が進む道を示さないといけないので。そしたら、より広く届けられる確率を上げられますし。ずっと僕は普通に生きてきましたけど、小っちゃい時から気付いたら自分に矢印が向いているみたいな局面はよくありました。遊ぶ時に鬼ごっこなのか野球なのか、サッカーなのか何をするか決める時も、誰を誘うのかとかも、小学生の時も高校生になっても自然と僕が決める流れになってて。ちまちまする時間が好きじゃないし、発言行動に対してちゅうちょする時間が嫌いなんで。考えて止まるぐらいやったら、「ほなやろ!」みたいな。

ーー04 Limited Sazabysのツアーに誘われたのもそうですけど、自然に矢印が実際に向いてきてますよね。

からあげ弁当という名前勝ちで呼んでもらえたと思いますよ(笑)。でも、選んで呼んでもらえたのはとても嬉しかったです。

ーー呼ばれた理由は、名前だけじゃないですよ。からあげ弁当というバンド名は、もちろんインパクトはデカいですけど。

そのテンション感も、もうわからなくなってきて(笑)。ラジオとかでもめちゃくちゃ聞かれて、そうか食べ物の名前だからかみたいな。これも良くも悪くもありますし。この名前だけで観に来ない人もいますから。それに、こういう名前が好きな人が来てくれても刺さらないこともありますしね。

ーーからあげ弁当という名前なのに、真っ直ぐグッドメロディーで強いメッセージが秘められているというのが、このバンドの最大の魅力ですよ。だから2026年は、より楽しみです。

どこをどう埋めて、どうしたいかというのをパチッと決めて、逆算でいきたいですね。例えば、2年後になんばHatchを埋めたい、とかじゃないですけど。ライブハウスのツアーはソールドという積み重ねをしっかりしていって、どっかでバコーンと当たりが来るのか、来ないのかみたいな。3年前、からあげ弁当という名前が初手となってバコーンといきましたけど、あのままいっても絶対つまづいていましたから。コツコツとですね。

ーー正直、僕は動員などの売り上げとしては、最初に予想していたスピードではないんです。でもずっと曲は良いし、「就職先はロックスター」というキラーチューンもできたし、このスピードで間違っていなかったんだなと。

これはあまり言ってないんですけど、僕の野球人生とよく似ているんですよ。高校1年から強豪校なのに夏大会の試合に出れて、でも翌年凄い1年生が入ってきて高校2年から試合に出れなくなって。でも、また秋から試合に出て、甲子園まで後1勝となったけど敗退して。パーンとは行くんだけど、そこで落ち着いて、そしたらチャンスが来るので逃がしたら終わりだなと思っていて。焦らずに、いつ波が来てもいいように今は整えてますね。

ーー焼きそばくんの強みは野球人生で挫折を経験していることやと思うんです。だからこそ、音楽人生は多くの人に届けたいという強い気持ちを感じるというか。

どうせ歌うならば、人の耳に残りたいですから。足元を見ながら頑張ります。まぁ、やるしかないっすよね。重すぎず捉えんと、でも、もちろん軽く捉えてはないですから。

取材・文=鈴木淳史 撮影=浜村晴奈

リリース情報

からあげ弁当「Road to the future」
各種ストリーミングサービスはこちら https://karaagebento.lnk.to/Rttf
配信日:2026年2月11日(水祝)0:00
販売形態 配信EP(ストリーミング・ダウンロード)
レーベル UK.PROJECT

収録曲
M1 就職先はロックスター
M2 恋心 ※2025年12月3日(水) 先行配信
M3 Road to the future
M4 君と僕と

ツアー情報

からあげ弁当 pre. ダブルEPリリースツアー2026
「最高更新を更新 × Road to the future」

3月6日(金)福岡 Queblick OP 18:30 / ST 19:00
3月20日(金祝)東京 下北沢 Shelter OP 18:30 / ST 19:00
3月22日(日)名古屋 CLUB ROCK 'N' ROLL OP 17:30 / ST 18:00
3月29日(日)大阪 心斎橋 Music Club JANUS OP 17:30 / ST 18:00
※各地対バン予定

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前売り2,500円 / 当日3,000円
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