『人生の名曲に喝采を! コンサート2026』どこを見ても笑顔溢れる大団円、延べ3時間半以上の熱気溢れるコンサートをレポート

2026.5.8
レポート
音楽

人生の名曲に喝采を! コンサート2026

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人生の名曲に喝采を! コンサート2026
2026.4.24 東京国際フォーラム ホールA

4月24日、東京国際フォーラム ホールAで、徳光和夫の司会による『人生の名曲に喝采を! コンサート2026』が開催された。昨年の初開催は、ニッポン放送『徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー』15周年記念の特別企画という形だったが、あまりの大好評を受けて2年連続の開催が決定。昭和の歌謡曲やポップスを愛する、ラジオリスナーと音楽ファンの熱気は本物だ。

ベイビーブー

幕開けを飾るのは昨年同様、5人組コーラスグループのベイビーブー。「川の流れのように」、「あの素晴しい愛をもう一度」、「青春時代」など、ヒット曲を詰め込んだ“昭和歌謡メドレー”を、現代的なマッシュアップの手法を使って見事なハーモニーで歌い上げると、堺正章にバトンを繋ぎ、曲はザ・スパイダースのヒット曲「あの時君は若かった」へ。曲中で堺が本日の出演者を呼び込み、豪華メンバーがステージに揃うシーンはまさに豪華絢爛、心躍るオープニングだ。

徳光和夫

「あの時若かったみなさん、こんばんは。前回が意外にも好評で、今年も開催させていただくことになりました。ひとえにみなさんのおかげです。ありがとうございます」(徳光和夫)

純烈

85歳にして元気ハツラツの徳光和夫、ラジオ番組のパートナー・石川みゆき、そして上柳昌彦アナウンサーと、安心感抜群の司会陣でコンサートは出発進行。まずは現代ムード歌謡の旗手・純烈が鮮やかなオレンジ色の衣装で登場、「星降る街角」を歌いながら客席に下りて、観客と握手を交わすパフォーマンスで盛り上げる。昨年から3人組の新体制になり心機一転、「ヒット曲もないのに」と笑わせながら、『紅白歌合戦』8年連続出場の貫禄たっぷりに「プロポーズ」を披露する、サービス精神満点のステージに観客は大喜びだ。

純烈

中西保志

続いて登場したのは、1992年デビューのシンガーソングライター・中西保志。興奮気味に「子供の頃から憧れた人たちと、同じステージに上がれて夢のようです」と言いながら、ベイビーブーのメンバー・チェリーのサポートを受けて平成時代の大ヒット「最後の雨」を、たっぷりと感情を込めて熱唱。さらに昨年リリースしたアルバム『BONUS TRACKs~最後の雨2025』から、平浩二「バス・ストップ」のカバーを歌い上げて熱い拍手を浴びる。昭和から平成へ受け継がれた、日本の歌謡曲とポップスの歴史を感じる素敵なシーンだ。

クミコ

ここからは、昨年大好評を博した「届かなかったラヴレター」の再演へ。朗読と歌で届けるコーナーだ。まずは上柳昌彦アナウンサーが朗読を、続けてベイビーブーが「昴」(谷村新司)を歌い、現代の日本シャンソン界の第一人者・クミコが自らの朗読のあとに、ベイビーブーの見事なアカペラコーラスと共に「乙女のワルツ」(伊藤咲子)を披露、そして石川の朗読を受け、クミコが万感の思いを込めて「我が麗しき恋物語」(バルバラ)を歌う。「届かなかったラヴレター」に込めた、亡き人への思いや、かつて別れた恋人への思いが、歌の物語と溶け合って大きな感動を呼び起こし、歌い終えたクミコに「ブラボー!」の掛け声が飛ぶ。クミコは6月にニューアルバム『シャンソンティックな歌たち~「出逢い」が歌を運んだ~』をリリース、そして10月30日にはベイビーブーと共に、東京オペラシティで記念コンサートを開催。ブラボーなひとときになることは間違いない。

ベイビーブー

クミコ

小椋佳

そして昨年同様、第一部を締めくくるのはやはりこの人、小椋佳。代表曲「シクラメンのかほり」を歌って喝采を浴びると、そこからは独特のユーモアとぼやきの混じったおしゃべりの独壇場だ。「今年で82歳ですから、もう余生ですよ。何をするのもめんどくさくて、歌を歌うのもめんどくさい」と、満場の笑いを誘う姿には、老いはあっても衰えはなし。もう1曲、美空ひばりの天才エピソードを織り交ぜながら、彼女に提供した「愛燦燦」を朗々と歌いステージを去る、飄々とした立ち居振る舞いにあたたかい拍手が鳴りやまない。

小椋佳

ジュディ・オング

およそ20分間の休憩を経て、第二部の始まりを華やかに告げるのはジュディ・オング「魅せられて」。一世を風靡したエキゾティックでソウルフルなサウンドに乗り、昭和54年、1979年の大ヒットをドレスの袖を広げて歌う姿は、まるで神秘の白孔雀。歌い終えたあとの徳光とのトークでは、「魅せられて」の衣装を最近レディ・ガガがオマージュした?という話題で盛り上がり、10月15日にこの会場で『歌手生活60周年記念コンサート』を開催することも発表。1曲のみだがインパクトは十分、圧巻のステージで強い印象を残してくれた。

タブレット純、ベイビーブー

あとを受けたタブレット純とベイビーブーのコラボ曲「大都会」(クリスタルキング)も、1曲のみだが強烈なインパクト。特異なキャラクターでお笑い界でも活躍するタブレット純だが、元・和田弘とマヒナスターズのボーカルだった実力は本物、豊かな低音と表現力を生かした歌声で観客を魅了する。1曲だけじゃもったいないと、徳光のリクエストで急きょもう1曲、ギターを弾きながらマヒナスターズ「泣きぼくろ」を歌う、嬉しいサプライズに大きな拍手が送られる。

島津亜矢

凛とした和装とピンクのショートヘア、島津亜矢がステージに登場して「帰らんちゃよか」を歌い始める、その第一声で会場内の空気ががらりと変わった。自身の出身地、お国言葉の熊本弁で歌われる親子の愛の物語を、切々と語り掛けるように歌う表現の見事さは、圧巻のひとこと。「おかげさまでデビューから40年を迎えさせていただきました」と、変わらぬ若さと愛らしさを振りまきながらもう1曲、大好きだという中島みゆき「誕生」を歌う姿に漂う熟練の貫禄。新鮮さと円熟味の見事なマッチングだ。

BORO

大阪を代表するシンガーソングライターのBOROには、ただそこに立っているだけで人間味が溢れ出すような迫力がある。代表曲「大阪で生まれた女」、そして「ネグレスコ・ホテル」を、振り絞るようなしわがれ声で歌う姿は迫力満点、懐かしさと親しみやすさを感じる庶民の歌に心震える。47年前、デビュー前に徳光からもらった賞賛の言葉を未だに忘れない義理堅さと、当時より2音高く声が出るという底知れぬパワーで、「ノーリミット=限界なし」をモットーに今も精力的に活動中。最新アルバム『NO LIMIT!』も好評発売中だ。

上沼恵美子

そして、登場するなり万雷の拍手で迎えられたのは、関西芸能界を代表するしゃべくりの達人・上沼恵美子。「テレビ以外で東京へ歌の仕事で呼んでもらったのは初めて」で、「緊張してます」と言いながら徳光と漫才ばりのトークで盛り上がり、ウォームアップは十分。歌うはもちろん、1976年の海原千里・万里の大ヒット曲「大阪ラプソディー」だ。歌は情緒たっぷり生き生きと、そしてトークではかつて「ちびっこのど自慢」で天童よしみと競い合ったエピソードで笑いを誘う。続けて昨年リリースの新曲「人生泣き笑い」を歌う、声の張りも艶も実にアンチエイジング。今年は10月26、27日に大阪フェスティバルホールで久しぶりのコンサートも決まっている。その場にいるだけで元気をもらえるステージ、必見だ。

堺正章、上沼恵美子

そこへひょっこりと、「時間ですよ」ではなくて「お疲れ様でした」と言いながら登場した堺正章と上沼恵美子は、意外や意外、このコンサートが初対面。上沼が「大ファンです」と言えば、堺が「人生が生き生きしてらっしゃる」と返す、当意即妙のクロストークを経て、いよいよこの日の大トリ・堺正章のステージへ。ザ・スパイダース以降のソロの2大ヒット曲「さらば恋人」、「街の灯り」を歌い上げる姿を見て、8月に80歳になるとは誰も信じないだろう。高音が輝く歌声、よく回るコブシ、洋楽と歌謡曲の折衷で生まれた日本のポップス/ロックの体現する、軽やかだが実に味わい深いパフォーマンス。

「数字を気にしちゃいけませんよ。何歳だからとか思わずに生きていくのが、一番張りが出ると思いまよ」(堺)

堺正章

最後は徳光、石川、上柳の司会進行アナウンサー、バックバンド、そして今日の出演者がほぼ揃ってのグランドフィナーレ。曲は昨年と同じ「また逢う日まで」(尾崎紀世彦)で、悲しい別れの歌が嬉しい再会を願う歌に聴こえてくる、どこを見ても笑顔溢れる大団円。終わってみれば、昨年を超える延べ3時間半以上の熱気溢れるコンサートに、惜しみなく送られる拍手喝采。この日のコンサートの模様はBS日テレで放送が決定しているので、お楽しみに。

そしてまたいつかお会いしましょう……と思いきや、なんと次回開催が早くも決定したという、嬉しいサプライズ発表があった。日時は2027年3月23日、会場は同じく東京国際フォーラム ホールAにて。徳光和夫が送る人生の名曲たち、そして素晴らしいシンガーたちの祭典はまだまだ続く。来年もまた、ここでお会いしましょう。


取材・文=宮本英夫 撮影=兒嶋章

ライブ情報

人生の名曲に喝采を! コンサート2027
2027年3月23日
東京国際フォーラム ホールA
  • イープラス
  • 徳光和夫
  • 『人生の名曲に喝采を! コンサート2026』どこを見ても笑顔溢れる大団円、延べ3時間半以上の熱気溢れるコンサートをレポート