PUFFY 奥田民生をゲストに迎え祝祭空間と化した一夜、骨太かつしなやかなで最高にカッコいいデビュー30周年記念ライブをレポート

2026.5.22
レポート
音楽

PUFFY、奥田民生

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PUFFY 30th Anniversary Live 「One Night "Birthday" Carnival」
2026.5.13 LINE CUBE SHIBUYA

PUFFYが、デビュー日となる5月13日(水)にLINE CUBE SHIBUYAにて『PUFFY 30th Anniversary Live「One Night "Birthday" Carnival」』を開催。ゲストに奥田民生を迎え、満員のファンと共に大いに盛り上がった。祝祭空間と化した一夜の模様をレポートでお届けする。

1996年5月13日に「アジアの純真」でデビューした大貫亜美、吉村由美の2人組デュオ・PUFFY。ライブ終盤に本人たちが口にしていたように、あの日から30年も続いていくコンビになるとは、誰も想像していなかったかもしれない。この日のライブは、そんな一見して緩く自然体に見える2人が、いかに気合と根性が座ったアーティストであるかを思い知らされた、じつに骨太かつしなやかなで最高にカッコいい、アニバーサリーライブだった。

定刻に暗転すると、スクリーンに「これが私の生きる道/the readymade;darlin'of discotheque track」をバックにPUFFYの過去から現在を繋ぐ映像が流れ出し、ライブタイトルが表示された。シンフォニックな音から一転してSEのHi-STANDARD「CAN'T HELP FALLING IN LOVE」に乗って、緞帳の向こうで真っ赤なライトに照らされたステージにバンドメンバーたちが登場。ギターのフィードバックからバンドが一斉に音を出すと、幕が落ちステージの亜美、由美が姿を現して並んで歌い出したのは「誰かが」。新井弘毅(Gt)、木下裕晴(Ba)、山口美代子(Dr)、渡辺シュンスケ(Key,Gt)による骨太なサウンドに乗せてハーモニーを聴かせる2人に大歓声が沸き起こる。総立ちとなった客席を激しく点滅するライトが照らして、「妖怪PUFFY」へ。破壊力満点なバンドの演奏に、《食べちゃうぞ!》と歌う宮藤官九郎が書いた歌詞がユーモアたっぷりでPUFFYらしさが全開だ。

MCでは、「30年前の今日も渋谷にいたよね」と振り返る2人。ミディアムテンポのいなたいロックチューン「パフィーのツアーメン」、疾走する8ビートの「SUNRISE」と、バンドとの息もピッタリ。「CHOEGOIST」では、スクリーンに映し出された歌詞の賑やかさと加速するキャッチーなサビが相まって、心地良く体を揺らす。ポップなメロディとパンキッシュなビート、客席からの手拍子に乗って歌った「ナイスバディ」から続いた「プールにて」でグッと雰囲気がメロウに。幻想的な音像で酔わせた。

ライブ中盤、「私たちには欠かせない人」(由美)と言って紹介されて、奥田民生が大歓声に迎えられてステージに登場した。軽妙なやり取りから飛び出した奥田のひと言「30周年って……恥ずかしくない?」に場内爆笑。「ちなみに俺は恥ずかしいのよ。40年近くやってることが」と明かす奥田と2人の絡みに場内が和みつつ、「30周年おめでとうございます」と祝福する奥田と共に、「パフィーのHey! Mountain」が歌われた。淡々と刻まれるリズムに乗せて亜美、由美が歌うと奥田が歌い継ぎ、掛け合うボーカルで楽しませる。曲が終わるとバンドメンバーが下がり、ステージ中央に置かれたソファーにアコースティックギターを持った奥田を挟んで3人が腰掛け、奥田が「行きますよ、せ~のっ!」と勢いよくストロークして、3人だけでやったことはないという「これが私の生きる道」を披露。PUFFYはハーモニカのリレーも聴かせてみせた。観客も座って手を叩き左右に体を揺らしながら、3人のハーモニーを盛り立てる。さらにトークしながら、奥田が徐々に指弾きを始めたアルペジオから、「誰がそれを」へと入って行くと、和やかな空気が一変。PUFFYのヒット曲を歌詞に織り交ぜた奥田のソングライティングの妙、2人の表現力とが合致した1曲に、静まり返って聴き入っていた観客から大きな拍手が沸き起こった。奥田は「PUFFYさん、おめでとうございます!」と祝福してステージを後に。ソファーに3人で腰掛けての演奏を終えた2人は、「キーを合わせたりするときは、民生さんがああやってギターでやってくれたりね」(亜美)。「日常っぽいのが見せれたらよかったなと思います」(吉村)と、デビュー当時を回顧した。

「君とオートバイ」でライブが再開すると、バンドに加わったmasasucks(Gt)がソロで興奮を煽る。曲が進むにつれてエンジンをふかして加速していくようなバンドサウンドと軽やかな歌声が痛快無比だ。「モグラライク」では、ヘルメットとサングラスを装着した4人のダンサーズがステージに上がり(10年振りに再結成とのこと)、一緒に振り合わせして踊るお客さんも楽しそう。豪快なギターリフから「Tokyo I'm On My Way」が飛び出すと、着物姿の2人が登場するMVがスクリーンに映し出される中、スカのリズムが体を刺激する。そのままリズムチェンジして演奏が続くと、クラップが自然発生。亜美と由美はそれぞれステージ端のお立ち台に上がり、「渚にまつわるエトセトラ」に突入して会場中がこの日一番の盛り上がりに。スクリーンは「作詞:井上陽水 作曲:奥田民生」から続いて歌詞が映し出され、巨大なカラオケルームが爆誕。サビで2人がマイクを向けると、スクリーンに映し出されたのは、一人残らず大合唱しながら拳を突き出す壮観な景色だ。興奮が止まない場内にドラムの山口が“タツタツタツ”とリズムを叩き出すと、すかさずクラップで一体となり「愛のしるし」へ。マイクスタンドの前で歌いながら振付する2人に合わせて、さらにステージと客席が一体となった。

「本当に楽しい時間を過ごさせていただきました。ありがとうございます! まさか30年続くとは思ってなかったですし、まあみんなも思ってなかったと思いますが(笑)、こんな風にすごく楽しかったのでずっと今も続けてるんだと思います。本当みなさんに感謝です」(由美)

「1人じゃ続けてこれなかったねって。私1人だったらやめてたよ、というようなことがやっぱりどうしても起きてしまうので、2人でやってこれてよかったなって思っています。たぶん、この2人だったからよかったんだって、改めて30年経って思います」(亜美)

それぞれの胸の内を伝えたMCから最後に歌われたのは、志村正彦により提供された「Bye Bye」。ピアノの伴奏に乗せて弾むように、やがてバンドが加わり激しく歌い上げてステージを降りた。

アンコールでライブ記念Tシャツに着替えて登場した2人は、メンバーに続き奥田を再び呼び込んだ。2人の問いかけに対してボコーダーで喋り返す奥田が笑いを巻き起こし、満を持して「アジアの純真」へ。煌々と光を放つステージから繰り出されるド迫力なスペーシーサウンドは、まるで未知との遭遇。それはPUFFYが音楽シーンに現れた当時の衝撃を思わせた。亜美が前に出て歌い、由美が続いて、間に奥田がボコーダーでフレーズを加える。明るくなった客席からは「アジア!」の大合唱。「渋谷ー!」と叫んだ2人に「ウォー!」と怒涛のレスポンス。エンディングのキメに「イエー!」と合いの手が入るなど、ものすごい盛り上がりとなった。ラストの1曲は、PUFFYとして初めてレコーディングした曲「とくするからだ」。スクリーンには、幼少期からの2人の写真が次々と映し出されて、曲の最後にコラージュが現在のアーティスト写真になって、大団円。観客たちとともに記念撮影を行うと、万雷の拍手に送られて、終演となった。と思いきや、場内が暗転するとスクリーンには亜美がカラオケで「探偵物語」(薬師丸ひろ子)を歌い採点チャレンジする様子と共にエンドロールが流れ出して、最後の最後までサービス精神とユーモアたっぷりに、お客さんを思う存分楽しませたライブは幕を下ろした。

取材・文=岡本貴之 撮影=三浦憲治

セットリスト

PUFFY 30th Anniversary Live 「One Night "Birthday" Carnival」
2026.5.13 LINE CUBE SHIBUYA

01. 誰かが
02. 妖怪PUFFY
03. パフィーのツアーメン
04. SUNRISE
05. DE RIO
06. CHOEGOIST
07. ナイスバディ
08. プールにて
09. パフィーのHey! Mountain(With 奥田民生)
10. これが私の生きる道(With 奥田民生)
11. 誰がそれを(With 奥田民生)
12. 君とオートバイ
13. JOINING A FAN CLUB
14. モグラライク
15. Tokyo I'm On My Way
16. 渚にまつわるエトセトラ
17. 愛のしるし
18. Bye Bye
<ENCORE>
19. アジアの純真(With 奥田民生)
20. とくするからだ(With 奥田民生)

■プレイリスト https://aldelight.lnk.to/PUFFY30thAnniversaryLive

ライブ情報

PUFFY の❝P❞FES
日時:7月19日(日)~20日(月・祝) 開場 11:30 / 開演 13:00
会場:東急ドレッセ とどろきアリーナ

料金>
1日券¥13,000(税込) / 2日間通し券¥25,000(税込)

<出演者(五十音順、敬称略)>
◆19日出演:ウルフルズ/PUFFY/PUFFY FRIENDS/水谷千重子/UNICORN
◎PUFFY FRIENDS 出演者
☆バンド Gt.オカモトコウキ(OKAMOTO’S) / Ba.関根史織(Base Ball Bear) /Dr.堀之内大介(Base Ball Bear) /Key.渡辺シュンスケ
☆ゲストボーカル オカモトショウ(OKAMOTO’S)/CHEMISTRY/堂島孝平/土岐麻子/真心ブラザーズ/幹葉(スピラ・スピカ)/山内総一郎
◆20日出演者:[Alexandros]/きゃりーぱみゅぱみゅ/GLAY/スチャダラパー/PUFFY

■オフィシャルサイト  https://www.puffy.jp/30th-pfes/

リリース情報

PUFFY 『30th Anniversary』(DL/ST/アナログ盤)
2026年5月13日(水)発売
▶ダウンロード/ストリーミングはこちら https://LGP.lnk.to/PUFFY_30thAnniversary
ダウンロード購入者キャンペーン詳細
▶アナログ盤はこちら https://lgp.lnk.to/PUFFY_30th_Vinyl
価格:5,000円(tax in)
品番:MHJL-479
仕様:完全生産限定盤 33 1/3RPM.  カラーヴァイナル(パステルブルー)
ブックレットには、デビュー前のPUFFYが担当していたレギュラーラジオ番組、FMヨコハマ「無理・問題NIGHT」のリスナー向けに作られた『PUFFY新聞』が、メンバー手書きによる新規描き下ろしで復活封入!
発売元:Sony Music Labels Inc.
 
<収録内容>全12曲収録
-Side A-
1.アジアの純真|作詞 井上陽水 / 作曲・編曲 奥田民生
2.これが私の生きる道|作詞・作曲 奥田民生
3.渚にまつわるエトセトラ|作詞 井上陽水 / 作曲・編曲 奥田民生
4.MOTHER|作詞・作曲 奥田民生
5.愛のしるし|作詞・作曲 草野正宗
6.ブギウギ No.5|作詞・作曲 奥田民生
 
-Side B-
1.Hi Hi|作詞Puffy AmiYumi/Andy Sturmer作曲 Andy Sturmer
2.くちびるモーション|作詞・作曲 吉井和哉
3.誰かが|作詞・作曲 チバユウスケ
4.All Because Of You|作詞・作曲 Butch Walker / Avril Lavigne
5.Bye Bye|作詞・作曲 志村正彦
6.Go Baby Power Now|作詞・作曲 John Spencer
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