「この作品に参加できる幸せを感じながら全力で挑みたい」三浦宏規・高野洸・山口祐一郎・山本千尋が語る舞台『キングダムⅡ-継承-』への意気込み
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(左から)山口祐一郎 三浦宏規 高野 洸 山本千尋
苛烈な戦乱の中にある中国・春秋戦国時代を生きる戦災孤児の少年・信と、のちに始皇帝となる若き秦王・嬴政(えいせい)が史上初の中華統一を目指す原 泰久の大人気コミック『キングダム』。
2006 年に「週刊ヤンプジャンプ」(集英社)で連載が始まると次第に人気を獲得し、累計発行部数は1億2000 万部を突破。2019年4月に公開された実写映画は原作の再現度と高いエンターテイメント性が評価され、シリーズはいずれも日本映画史に残る大ヒットを記録している。
2023年には帝国劇場で初の舞台化がされ、2026年8月より舞台第2弾『キングダムⅡ-継承-』が上演される。
主人公・信役の三浦宏規と高野洸、王騎役の山口祐一郎、羌瘣(きょうかい)役の山本千尋にインタビューを行った。
――三浦さんと高野さんは前回の公演で初めて帝国劇場の0番に立たれました。そこで見たものや得たものを振り返って、いかがでしょう。
信 三浦宏規
三浦:個人的には『キングダム』という作品の中で信という人物がそうだっただけで、自分で掴み取ったものとは思っていないんです。帝国劇場の0番は偉大な人たちが立ってきた場所で、本当の意味で自分がそこに立てたかというとどうなんだろうと。だからあまり意識しすぎないようにしていましたが、プレッシャーを感じながら中心に立つ経験をしたことで、一回り強くなれたかなと思います。
高野:初めて帝劇に立たせていただき、空気の違いを感じました。大変な殺陣も多い作品だったので自分との戦いもありつつ、『キングダム』という作品とキャラクター、色々な方に力をもらいました。とても贅沢な経験ができたと感じます。
信 高野 洸
――山本さんは、羌瘣役を演じることが決まった時の思いを改めて教えてください。
山本:プロモーションビデオ(『キングダム』連載10周年実写特別動画)に出演させていただいたり、映画に参加させていただいた経験もあり、生半可な気持ちでは受けられないと思いました。でも、役はご縁でいただけるものなので、私に羌瘣を演じてほしいと言ってくださる方がいるなら全力で向き合いたいと思いました。初演の映像を拝見し、この方々と一緒に素敵な『キングダム』を作りたいと思ったので、迷いはなく「やりきるぞ」という気持ちです。
――今回「継承」というサブタイトルがついています。山口さんは新たな(今回の)タイトルをどう思われますか?
山口:製作発表を行い、こうしてインタビューを受けているうちに、みなさんの内面により近づいたお話が増えてきたと感じます。時間と場所によってこんなに変わるんだと思うと、「継承」という言葉についても考えますよね。それぞれが時間と空間、瞬間と永遠をどう認識していらっしゃるかで全く違うものを受け取ると思います。また、『キングダムⅡ-継承-』の初日に向けて、普段はこういった使い方をしないこのブリリアホール入口の大階段で、みなさんと会見・取材の時間を共にすることができた。これは一体なんなのだろうというのが一人ひとりの中にあると思います。これらが「継承」という意味のどこにつながるのか考えるのは、きっと楽しいですよ。
――演じるキャラクターのどんな部分に魅力を感じますか?
三浦:信というキャラクターは、生まれ持った特別な才能や目立つ特徴・強みがあるわけではありません。とにかく一本気な性格だけで前進して行く姿が主人公にぴったりですし、みんなもそんな信に引っ張られていく。あとは、彼を通してこの物語をみると、すごく没入感があります。特別すぎないからこそ愛らしいキャラクターだと思います。
高野:僕も、特別じゃないけど、自分の気持ちと信念を貫くためにやるべきことを突き詰めて成功していく姿がかっこよくて好きです。背中で語ってくれる一面もあれば、親近感を覚える瞬間もたくさんある。「こいつについて行ったらいいんだろうな」と思える姿を見せてくれますし、将軍を目指して駆け上がって行く姿をずっと応援したくなるのが魅力だと思います。
羌瘣 山本千尋
山本:私は幼少期から中国武術を習っているんですが、羌瘣はそのスキルを活かせる役であることが魅力であり嬉しいです。また、女の子が戦場に出て戦うというのは、『キングダム』という作品の世界においてもすごく不思議ですし、彼女からもらえる勇気がたくさんあります。羌瘣だからこその強さや優しさなど、培ってきたものを表現することでお伝えできるんじゃないかと思います。
山口:この作品は2200年前を描いていて、私たちがいる現代の世界とは一見違って見えます。でも、実態は同じ。それぞれの組織や人間関係の中で、「こういう人、こんな先輩がいたらいいな」という理想に、王騎というキャラクターが組み込まれていると思いますね。だからこそこの作品がみなさんに力を与えていて、映画や舞台もあたたかく迎えられているのではないでしょうか。
――みなさんにとって、『キングダム』という作品はどんな存在でしょう。
三浦:死力を尽くさないといけなかった作品です。もちろんどの作品も自分が持っているものを全て出して臨んでいますが、『キングダム』の最初は信が死にかけるくらいじゃないと、多分面白くない。芝居がどうこうじゃなく、主役がボロボロになってこそ魅力が出る作品だと思いました。実際ボロボロになってご迷惑をおかけしたこともありますが、その時に出てくる感情に「座長だから」とか「帝劇だから」とは一切ないというか、考える余裕がないんです。その時に、周りの人たちに今までどれだけ助けられていたかを実感しました。座長は周りを輝かせる、周りみんなの士気を高めることが大事。言葉で引っ張っていくだけじゃなく、一緒にやっている人たちをどれだけ信頼できるかだということを感じました。
高野:演じさせてもらっている役が自分の人生にすごく影響を与えてくれるので、信を演じさせていただいてとても光栄です。最後までやり切る上でもたくさん背中を推してくれましたし、自分と照らし合わせて「信ならここでどうするか」と考えます。新たな物語をやれる、また信の世界に入れるのが嬉しいです。
山本:私が小さい頃からやってきた中国武術を扱う役は、後にも先にも羌瘣しかいないかもしれないと思っています。10年前のプロモーションビデオに出演させていただいたときは、自分自身で殺陣をつけました。その後、映画にも出演させていただいたりして、これらの経験が今この舞台に繋がったんじゃないかと。三浦さんが「座長として引っ張っていく」というお話をしていましたが、信を輝かせるのは我々の喜びでもあると思います。ついて行くぞという思いと、0番で輝いてほしいという思いを持ってともに戦いたいです。
――山口さんから見て、舞台作品としての『キングダム』に感じる新しさはありますか?
王騎 山口祐一郎
山口:20世紀後半からミュージカルが増え、現代社会で求められる表現方法の一つだと受け止めていました。その中で、一切それをやらないというスクリプトを見たときに「できますか?」と思いましたし、同じように心配される方も多くいらっしゃいました。しかし、三浦さん、高野さんという方がいらっしゃった。舞台芸術において、これだけの身体能力を持ち、それを表現するためのトレーニングを積んで、なおかつ本人がそれを特別視せずにリミッターを越えて挑む姿を初演で見て、自分の認識が変わりました。(原作の)原さんが20年前に敢えて会社員を辞め、努力を重ねて漫画を描き続けた。先輩のアドバイスを受けて絵のタッチを少し変えたらじわじわと人気が出て、社会通念が変わって行き、「舞台でもこういう作品を見たい」となったときに三浦さん・高野さんがいたことが本当にすごいと思います。しかもコロナ禍の決定的なダメージを受けている中で、様々な制約をクリアして全公演二人で走り切った。支え合っていたことを今日初めて知りましたが、そうやって乗り越えてきた二人が続投する。さらに、原さんが『キングダム』を書こうと思った時に、事情を知らないのに人生をかけて中国武術をやろうと決めた山本さんがいて、今作に参加される。この三人が2026年に揃った。それを私は間近で見られる。こんなに幸せなことはありません。続編もみなさんのエネルギーをもらって楽しもうと思っています。
(左から)山口祐一郎 三浦宏規 高野 洸 山本千尋
――三浦さんと高野さん、大絶賛を受けましたが。
三浦:この作品がミュージカルではないことについて、祐様が言われることに驚きと価値を感じます。なんといってもミュージカル界の帝王ですから。そのような方がこの作品に出演してくださっているのが本当にありがたいです。山本さんも、これ以上ない羌瘣じゃないですか。多分全員が山本さんの出演を望んでいたと思います。さらにまだ発表されていない方も、適材適所というか、「この役はこの人しかいない」という方々が集まっていると思います。そんなカンパニーに参加できるのが幸せです。
高野:全部の言葉に力と説得力があるので。自分が思っていることのいくつも上を行くというか、超越されている。それこそ王騎将軍のような存在だと感じます。大きな背中を見せていただいていることに感謝しながら、しっかり頑張って行きたいです。
取材・文=吉田沙奈 写真=荒川潤
公演情報
日程:2026年8月15日(土)開演:18:00~
日程:2026年9月11日(金)開演:13:00~
会場:東京建物 Brillia HALL
e+貸切公演 最速プレオーダー
受付期間:2026/6/6(土)10:00~2026/6/15(月)23:59
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