『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』主要部門を関西の学生が予想ーーアンケートから浮かび上がる若年層のリアルなトレンド

2026.6.10
コラム
音楽

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2026年6月13日(土)に授賞式が執り行われる『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』。2度目の開催ながら、Fujii KazeやHANA、MISAMO、サム・スミス、サカナクション、東京スカパラダイスオーケストラ with Special Guests[LiSA、TAKUMA(10-FEET)、アイナ・ジ・エンド]、⽺⽂学、米津玄師、そして新たに発表されたFRUITS ZIPPERといった錚々たるラインナップのパフォーマンス実施もアナウンスされており、国内シーンの総決算としての役割を早くも担い始めているようだ。こんな音楽賞の開催に伴い、SPICEでは、最優秀楽曲賞や最優秀アーティスト賞など、主要部門の受賞アーティストを学生たちに予想してもらった。連日連夜、大量の情報を摂取している、言い換えればトレンドの最先端に位置する彼らが、予想する大賞とは?

■最優秀楽曲賞

最優秀楽曲賞として最終ノミネートされたのはHANA「Blue Jeans」、米津玄師「IRIS OUT」、サカナクション「怪獣」、アイナ・ジ・エンド「革命道中 - On The Way」、M!LK「好きすぎて滅!」の6作品。このうち1票差で最も支持を集めたのは……。

【学生予想】「怪獣」/サカナクション

サカナクション

パンデミックへの適応を主題とするコンセプトアルバム『アダプト』から、およそ3年の時を経た復帰作でなかったなら。アニメ『チ。 ―地球の運動について―』の主題歌ゆえの、時空間を超越する探究心をコアに置いた思索に富んだリリックが欠けていたなら。あるいは、山口一郎(Vo.Gt)の療養という重大な出来事が、電脳的な質感と古ぼけた音楽室で鳴っているみたいな荘重なピアノが押し進めるイントロから、一縷の光をたぐり寄せるように広がっていく調べとリンクしなかったなら。

こうしたエレメントの共振が「怪獣」の一端を担っていたことに疑う余地はないけれど、何よりも肝要なのは、この楽曲が<今何光年も遠く 遠く 遠く叫んで>と託し託される人間の営みを伝達していることだろう。今の自分が、数分後の自分を形づくる。一歩一歩確かめた歩みが、遠き理想郷へ繋がっている。こうやって白いバスタオルから冷たい墓石に至るまでを点描してきた彼らが、より大きなスパンで紡がれていく輪廻と歴史を捉えた作品。

■最優秀アーティスト賞

最優秀アーティスト賞として最終ノミネートされたのは、Fujii Kaze、HANA、Mrs. GREEN APPLE、サカナクション、米津玄師の6組。このうち学生に最も受賞が期待されたのは……。

【学生予想】Mrs. GREEN APPLE

Mrs. GREEN APPLE

「国民的バンド」という枕詞が見慣れるようになった今だからこそ、あらゆるしがらみを取り払うべく「フェーズ3」を始動させたMrs. GREEN APPLE。最優秀アルバム賞にノミネートされた『10』に収められた15曲目「ダーリン」は、最優秀J-POP楽曲賞に名を連ねた。

鉄の味が口内に広がる泥臭い日々を幾重にもダブリングされた歌声で受け止めていく「ライラック」然り、明朗快活な旋律で雲片一つ無い空を投影する「青と夏」然り、最もフラジャイルな季節を閉じ込めてきた彼らが『18祭』に、<あの子にはなれないし なる必要も無いから>と記したこと。どれだけバンドを取り巻く環境が変わろうとも、大森元貴(Vo.Gt)の源泉に、社会との齟齬に疲弊していた少年時代の彼が眠っていることが窺える。

■最優秀ニュー・アーティスト賞

CANDY TUNE、HANA、luv、STARGLOW、ブランデー戦記と近年を代表するアーティストが名を連ねる最優秀ニュー・アーティスト賞。このうち圧倒的な投票数で選ばれたのは……。

【学生予想】HANA

HANA

ざらついたインディゴブルーの生地にスッと通った皺が、自らの生き様を象徴しているようだった。やけにかかとのすり減ったシューズが、足を引きずった不格好な歩みを言い表しているみたいだった。オーディション『No No Girls』から生まれた7人組ガールズグループ・HANAが2025年7月にドロップした「Blue Jeans」は、最優秀楽曲賞や最優秀ダンス&ボーカル楽曲賞に選出された1曲だ。

リフレインされる<Blue 古いスニーカー>の1行で先述の光景を浮かべる中、数発のバスドラムに導かれ、突入するクライマックス。一際トーンを上げて紡がれる恋心は、既存の価値観を疑い、個々が元来有しているらしさをゲットバックするために戦ってきた彼女たちが歌うからこそ、綺麗事だけではない確かな体温を宿している。

■最優秀アルバム賞

先に挙げたMrs. GREEN APPLE『10』のほか、Various Artistsによる『Dear Jubilee -RADWIMPS TRIBUTE-』、星野源『Gen』、Fujii Kaze『Prema』、サザンオールスターズ『THANK YOU SO MUCH』が最終ノミネート。このうち学生の票を集めたのは。

【学生予想】星野源『Gen』

星野源

率直に言えば、一聴して難解な作品だと思った。タイムライン上に氾濫した興奮と感服混じりの声を眺めながら、どこか焦りを感じていた。しかし、星野源が2025年5月に世へ届けた6thアルバム『Gen』に対するこんな第一印象は、再生ボタンを押すたびに少しずつ融解していったのだ。

DAWを製作に導入したことで、子どもの落書きがごとく自由になったフルスコア。ルイス・コールやイ・ヨンジをはじめとする友人たちと共に、作品を編み上げる無垢な喜び。星野は「メッセージは何もない」と随所で本作にコメントを寄せているが、あらゆる点が文脈という糸で結ばれていく今だからこそ、彼はただそこに屹立することを選んだようだ。私がここにある。私がここにいる。その揺るぎない実感を淡々と確立した点に、しなやかな逞しさが宿っている。

■Best Global Hit From Japan

世界でヒットした国内楽曲を讃える同賞。XG「HYPNOTIZE」、米津玄師「IRIS OUT」、米津玄師, 宇多田ヒカル「JANE DOE」、LiSA「ReawakeR (feat. Felix of Stray Kids)」、Ado「うっせぇわ」と国内外の話題作がノミネートされている。このうち学生から圧倒的な投票数を獲得したのは。

【学生予想】米津玄師「IRIS OUT」

米津玄師

恋愛は信仰に似ているかもしれない。それゆえ、理想像から離れれば勝手に幻滅し、解釈通りの行動を取れば盲信する。米津玄師が劇場版『チェンソーマン レゼ篇』に添えたこのナンバーは、こうしたセクシュアルな情動と宗教的な傾倒の間で揺れ動く心を捉えている。

同じく『チェンソーマン』の主題歌たる「KICK BACK」との差別化を図るため、ひたすらに驀進していく展開に仕上げたという同曲は、<ザラメ><ゲロ><瞳孔><バチ開いて>と各所に濁音が用意され、米津のがなり混じりの歌唱を引き立たせていく。彼の作品群の中でも、わずかに乱雑なワードセレクトも、およそ2分半を駆け抜けていく構成も、崇拝にも似た恋心を代弁しているのだ。

『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』の授賞式は、6月11日(木)の「演歌・歌謡曲LIVE [最優秀 演歌・歌謡曲 楽曲賞 授賞式]」からスタート。Zepp DiverCity (TOKYO)で行われ、YouTubeなどでも配信予定。また6月13日(土)には13:00~「Premiere Ceremony(一般部門授賞式)」、続く「Red Carpet(レッドカーペットイベント)」、19:30~「Grand Ceremony(主要部門授賞式)」が各会場にて行われる。

Premiere CeremonyはTOKYO MX、レッドカーペットイベントはNHK BS、Grand CeremonyはNHKでのTV生放送が決定。授賞式はYouTubeにて世界配信されるほか、ABEMAやLemino、NHK ONE、radikoと各種配信サービスでの生配信もそれぞれ決まっている。音楽人の投票結果は、果たして学生の予想通りなのだろうか、楽しみに待ちたい。

文・横堀つばさ

イベント情報

『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』
・開催日時:2026年6月13日(土)
・会場:TOYOTA ARENA TOKYO他
・協力:経済産業省、文化庁、日本貿易振興機構(ジェトロ)
・後援:東京都、江東区、渋谷区、国際交流基金、一般社団法人東京臨海副都心まちづくり協議会
・公式サイト:https://www.musicawardsjapan.com/

演歌・歌謡曲LIVE [最優秀 演歌・歌謡曲 楽曲賞 授賞式]
日程:6月11日(木)
会場:Zepp DiverCity (TOKYO)
出演:細川たかし / 水森かおり / 島津亜矢 / 市川由紀乃 / キム・ヨンジャ / 山内惠介 / 純烈 他
MC:森崎ウィン / 松丸友紀 / Kayna
配信予定:YouTube・他にて配信予定
 
●『YouTube Music Weekend:MUSIC AWARDS JAPAN 2026 Edition』※終了
日程:6月5日(金)〜7日(日)

●MUSIC AWARDS JAPAN WEEK SPECIAL LIVE
・『THE SUCCESSOR MAJ HIP HOP TRIBUTE』
※終了
日程:6月8日(月)
会場:Zepp DiverCity (TOKYO)
出演:T-Pablow / STUTS / PUNPEE / ¥ellow Bucks / MC TYSON / OZworld ほか

・『Kroi × Chevon 2ーMan Live』※終了
日程:6月9日(火)
会場:Zepp DiverCity (TOKYO)
出演:Kroi / Chevon / セブンス・ベガ

・『Billboard JAPAN | Spotify present Women In Music - EQUAL STAGE』※終了
日程:6月9日(火)
会場:SGCホール有明
出演:新しい学校のリーダーズ / Awich / 羊文学 / LANA

・『リスアニ!LIVE on TOKYO ANIME MUSIC HIGHLIGHTS』※終了
日程:6月9日(火)
会場:TOYOTA ARENA TOKYO
出演:アイドルマスター シャイニーカラーズ【コメティック】 / オーイシマサヨシ / TrySail / MyGO!!!!! / ラブライブ!サンシャイン!!【Guilty Kiss,Saint Snow】 / TeddyLoid(Special DJ SET)

・『A Tribute to EIICHI OHTAKI』
日程:6月10日(水)
会場:SGCホール有明
出演:大滝詠一(声の出演/アーカイブ歌唱)/ 伊藤銀次 / 稲垣潤一 / 佐野史郎 / 杉真理 / 鈴木茂 / トータス松本(ウルフルズ)/ 野宮真貴 / ハンバート ハンバート / 藤井フミヤ / 吉田美奈子 / 渡辺満里奈 ほか

 
・『LIVE Surf & Breeze 高中正義/ANRI』
日程:6月11日(木)
会場:SGCホール有明
出演:高中正義 / ANRI

・『Shibuya Sound Scramble 2026 TOKYO PLAYGROUND Stage』
日程:6月11日(木)
会場:Spotify O-nest
出演:RIKI(台湾) / kiyu / 7co / PompadollS

・『Shibuya Sound Scramble 2026 Tokyo Calling Stage』
日程:6月11日(木)
会場:Spotify O-WEST
出演:Winningshot(韓国) / かりゆし58 / ジ・エンプティ / 四星球(スーシンチュウ) / 板歯目

・『Shibuya Sound Scramble 2026 SONG BRIDGE Stage』
日程:6月11日(木)
会場:duo MUSIC EXCHANGE
出演:Cup of Joe(フィリピン) / Hindia(インドネシア) / 日食なつこ / Billyrrom

『WEEK WEST Osaka Sound Scramble 2026』
日程:6月12日(金)
会場:Music Club JANUS
出演:音田雅則 / SATOH / RIKI(台湾) / Winningshot(韓国)

日程:6月15日(月)
会場:心斎橋BICCAT
出演:Billyrrom / Cup of Joe(フィリピン) / Furui Riho / Hindia(インドネシア) / Rol3ert

・~“NOT A SCENE. A STATEMENT. | WaJAZZ”~
『WaJAZZ”~JAZZ NOT ONLY JAZZ in MAJ』※終了
日程: 2026年6月8日(月)
会場:Billboard Live TOKYO
出演:石若駿 / 渡辺翔太 / マーティ・ホロベック
スペシャルゲスト:田島貴男(Original Love)/ 大橋トリオ

『JAZZ EXPANSION』※終了
日程:6月9日(火)
会場:Billboard Live TOKYO
出演:黒田卓也(tp) / 松井秀太郎(tp) / 梅井美咲(p)

『WaJAZZ & BEYOND...』
日程:6月10日(水)
会場:Billboard Live TOKYO
出演:寺久保伶矢 / Tenors In Chaos / 森山威男カルテット

●『TOYOTA GROUP presents MAJ NIGHT PULSE DRIVE supported by 東急不動産』
日程:6月8日(月)~13日(土)
会場:Shibuya Sakura Stage「BLOOM GATE」
DJ プレイ:
8日(月) 18:00〜21:00 ゆけむり DJs
9日(火) 18:00〜21:00 RAMRIDER/UNA+MATCHA
10日(水) 18:00〜21:00 DJ REN/BİBİYUA
11日(木) 18:45〜20:45 DJ TARO GUEST:田中知之(FPM)
12日(金) 19:00〜22:00 ケンモチヒデフミ(水曜日のカンパネラ) / 野崎良太(Jazztronik)

●『第23回東京国際ミュージック・マーケット(23rdTIMM)』
日程:6月11日(木)~12日(金)

●『MAJ NIGHT PULSE in collaboration with TIMM』
日程:6月12日(金)
会場:渋谷、新宿、六本木、銀座の各会場
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