多種多様な「はんこ」と「文字」が集結!『スタンプフェスティバル & タイポグラフィフェスティバル’26』レポート
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『スタンプフェスティバル & タイポグラフィフェスティバル’26』
2026年7月18日(土)、19日(日)の2日間にわたり、東京・浅草の東京都立産業貿易センター 台東館 4・5階展示室にて『スタンプフェスティバル & タイポグラフィフェスティバル’26』が開催された。
『スタンプフェスティバル』は2024年11月に初開催したはんこの祭典で、2026年の本年は、手紙社選りすぐりの60組の作り手が集結。日本国内だけではなく、台湾、香港、マレーシアからも参加し、彩り豊かなスタンプが並んだ。同時開催の『タイポグラフィフェスティバル』は文字が主役の祭典。フォントやフォントを用いた作品や雑貨をつくるデザイナー・作り手が総勢30組が参加し、ポストカードやキーホルダーなど思わず手に取りたくなる品が集まった。
今回はそんな両フェスティバル会場から、かわいいスタンプやフォントにまつわる素敵な作品などを見て回った1日を紹介しよう。
カラフルなZINEやユニークなおみくじなど、彩り豊かな作品が集結
4階入口から入ってイベントスペースを抜けると、『タイポグラフィフェスティバル』のブースがずらりと並ぶ。中でも「村上はな」のポップでカラフルな作品は目をひいた。色も形もキュートな「おはなキーホルダー」や、“満員電車が大嫌い” と書かれた「とある社会人の本音キーホルダー」など、ユーモラスな品が盛りだくさんである。
「村上はな」のブース
特に注目されていたのは「にほん農産物めぐりZINE(全6種類)」で、青森県であればリンゴ、群馬県であれば下仁田ねぎなど、都道府県名のタイポグラフィと共に土地の名産品を紹介するもの。パキッとした色とユニークなフォント、インパクトのあるデザインが魅力的だった。
「村上はな」のブース
小さくてカラフルなタイポグラフィ作品が並ぶのは「おみくじコレクション」のブース。漫画・イラストレーションを専門とする白山きゅーり氏とタイプデザイナーの吉田大成氏によるユニットで、「ハッピーレタリングみくじ」は、言葉を白山氏が、レタリングを吉田氏が担当したオリジナル商品である。
「おみくじコレクション」のブース
発色のムラやかすれもレトロで味わいがあり、ずっと取っておきたくなる作品だ。ほか、原画ステッカーやアクリルキーホルダーといった品もユニークだった。
「おみくじコレクション」のブース
手書き文字の魅力が光る作品を堪能
本フェスのメインビジュアルを担当した「tomomi_type」のブースには、ボトルペイントアートや一点ものの原画、シルクスクリーンで刷ったトートバッグや書籍、マスキングテープやカードなど、大きめの作品から小さな文房具までさまざまな品が並んでいた。
「tomomi_type」のブース
フォントは店主自ら考案したオリジナルフォントを多数使用しており、フレーズも多様だ。全体に色遣いが明るくておしゃれな雰囲気が広がり、見ているだけでも楽しい。
「tomomi_type」のブース
シンプルな装飾と手書き文字が施された作品が並ぶ「hase」のブースは、写真に文字を重ねた「写真と文字のキーホルダー」や多様な紙質のカードセット、写真を貼った小さな箱や封筒などを販売しており、すべてがシンプルで美しい。
「hase」のブース
店主は海外などの小さな砂糖袋のデザインが好きで、まとめて取り寄せたりしているとのこと。旅先で見つけた素敵なラベルや箱などは取っておきたくなるが、「hase」の作品は、そういった偶発の出会いや遊び心もまるごと取り入れているような詩情が漂う。
「hase」のブース
パソコンやスマートフォンを使い慣れていても、手書きの手紙をもらうと嬉しくなる。「宇田川一美」のブースには、そんな手書き文字の魅力が満載の手ぬぐいやおみくじなどがずらりと並んでいた。
「宇田川一美」のブース
ガラスペンや万年筆、筆ペンなどで描かれた文字は味わいがあり、紙や布とインクとの組み合わせによってかすれや滲み具合が変わってくる。手書き文字は、偶然に左右される貴重なものなのだと実感した。
「宇田川一美」のブース
愛らしい動物や緻密な花々……組み合わせ無限のスタンプに注目
5階は主にスタンプのブースで、ディスプレイも商品もおしゃれな「Kinotorico」のブースは賑わいを見せていた。豪華な衣装をまとうペンギン、クマの音楽隊、おめかししたウサギやすました表情のダルメシアンなどはクラシカルで愛らしい。
「Kinotorico」のブース
画題は古い絵本を意識して描いているとのことで、物語から抜け出してきたような動物たちや装飾は不思議な存在感がある。カードや手紙にここで入手したスタンプを押せば、素敵なアクセントになるだろう。
「Kinotorico」のブース
「消しゴムはんこ屋-飴屋-」では緻密な図案の消しゴムはんこを制作。植物の花々や枝葉、ケーキのクリームの曲線などは繊細かつ流麗で、まるで銅版画のようだ。
「消しゴムはんこ屋-飴屋-」のブース
消しゴムはんこ自体が美術品のようで、スタンプとして使うのはもちろん、飾っておくだけでも楽しめそうだ。ここではラバースタンプの扱いもあり、ワークショップも開催されていたので、さまざまなお客様が来訪していた。
「消しゴムはんこ屋-飴屋-」のブース
細かい図案が目を引くのは「TO-MEI HAN」の商品。工業用印刷版技術を転用したレジンのクリアスタンプで、絵が非常に緻密でリアルだ。
「TO-MEI HAN」のブース
スタンプは一回押して使うこともできるし、組み合わせて重ねることもできるので、楽しみ方は無限大。繊細で奥行きのある表現が可能なので、カードや手紙、手帳やラッピングなど、さまざまな用途で楽しめるだろう。
「TO-MEI HAN」のブース
ユーモラスなスタンプや日常を彩るステーショナリーも
ブース「大嶋奈都子」の「おじさんスタンプ」は、同じように見えてちゃんと個性があるおじさんをユーモラスに再現していて目をひいた。3000円以上の買い物をすると押すことができる巨大な「おじさんスタンプ」も面白い。
「大嶋奈都子」のブース
売れ筋は、サメが「ジョウズだね」というメッセージとともにポーズをとっているスタンプ。他にもタコが微笑む「ご多幸」や、ラップトップを広げるラッコの「おつかれサマー」など、個性豊かなスタンプが並んでいた。
「大嶋奈都子」のブース
スタンプは手紙やカードのほか、愛用のスケジュール帳やカレンダーなどにも押したくなる。マレーシア発のステーショナリーブランド「NYRET DESIGN」には、動植物やコーヒーやティーポットのほか、文字やシンプルな枠など幅広いスタンプが揃っていた。
「NYRET DESIGN」のブース
「NYRET DESIGN」の商品は、センスも品揃えも良く、場所や素材を問わず溶け込むデザインであるのが嬉しい。生活に取り入れれば日常を豊かに彩ってくれるだろう。
「NYRET DESIGN」のブース
本イベントはお楽しみコンテンツも豊富だ。使っていないはんこを木に吊るし、誰かが持ってきた別のはんこと交換することができる「はんこ交換の木」や、各々が思い描く「LOVE」を書き入れて表現する「愛のあるフォントウォール」など、来場者が参加できるポイントがあるのも魅力的だった。
「はんこ交換の木」
「愛のあるフォントウォール」
ほかにも、約2000個ものはんこが集まるスポット「はんこ押し放題スポット」や、タブレットで質問に答えるだけで個性に合ったフォントを診断し、ポストカードに印刷して持ち帰ることができる「タイポグラフィ診断」などは非常に人気があり、たくさんのお客様で賑わっていた。
「はんこ押し放題スポット」
「タイポグラフィ診断」
多種多様なスタンプやタイポグラフィ作品を手に入れ、作り手との交流や各種イベントを堪能できる『スタンプフェスティバル & タイポグラフィフェスティバル’26』。次回も是非お見逃しなく。
文・撮影=中野昭子