アイナ・ジ・エンド x 羊文学が初対バン『SOUND CONNECTION -Mirroring Lights-』特別対談、音楽談義からプライベートな話題までトーク
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アイナ・ジ・エンド x 羊文学 撮影=森好弘
2026年10月27日(火)、神戸国際会館こくさいホールで開催される『SOUND CONNECTION -Mirroring Lights-』にて、アイナ・ジ・エンドと羊文学の初のツーマンライブが実現する。フェスやアワードの現場で幾度となく顔を合わせていた2組にとって、ライブでの共演は満を持しての瞬間だ。SPICEでは同公演の開催を記念して、アイナ・ジ・エンド、羊文学の塩塚モエカ(Vo.Gt)、河西ゆりか(Ba)による対談をセッティング。終始和やかな空気の中、音楽の話からプライベートなことまで話題は尽きることなく続いた。フォトシューティングでも息ぴったりだった2組が、当日どんな景色を見せてくれるのか、期待は高まるばかりだ。
塩塚モエカ
「話したいことが尽きない!」相思相愛の2組の出会いと今日まで
塩塚モエカ:前に、DMをくれましたよね? アイナさんとROTH BART BARONの三船さんのプロジェクト・A_oの「BLUE SOULS」のリミックスバージョンを、私が歌わせていただいたんですよ。そしたら、アイナさんが「めっちゃよかった!」みたいなDMをくれて。
アイナ・ジ・エンド:当時私はBiSHというグループで活動していて、ソロで歌う機会はまだそんなになくて。モエカちゃんが歌ってるSTUTSさんがリミックスしたバージョンの「BLUE SOULS」を聴いて、「めっちゃいい!」と思ったんです。自分からするとレアなソロ仕事が、普段出会わなさそうなカッコいい女性バンドの人のところにまで広がったのが嬉しくて、DMしちゃいました。
塩塚:それで「アイナ・ジ・エンドからDMが来た!」ってビックリしたのが、一番最初ですかね。
河西ゆりか:最近はイベントで被ることが多いんですけど、アイナさんがよく声をかけてくれて。私たちは「またアイナさんと一緒だね!」みたいな感じで嬉しくなってます。
アイナ:そうなんだ、嬉しい! 去年だったかな? 『VIVA LA ROCK』で会った時に、2人とけっこう長い間喋れた記憶があって。コンテンポラリーダンスが好きって言ってたよね?
塩塚:ああ、その時やってたかもしれないです(笑)。
アイナ:それで「いつか一緒にスタジオ入って踊ろうよ!」なんて、私が見切り発車すぎる誘いをしてしまって、あとから「あんな誘い方をして大丈夫だったかな?」と反省したんですけど(笑)。
塩塚:いやいや! いつもフラットに話しかけてくれるのが、本当に嬉しくて。人間としての器がデカいなって会うたびに思ってます。
河西:うん、デカいよね。
アイナ:えー、そんなことないですよ!
塩塚:私、アイナさんのこと、実はけっこう好きなんですよ。曲も聴いてるし、自分がつらい時にアイナさんのインタビューを読んで、「ああ、私も頑張ろう」と勝手に思ってます。
アイナ:前に「関係ない」っていう私の曲をInstagramのストーリーズに上げてくれてたよね? その時に「すごい、聴いてくれてるんだ!」と思って。
アイナ・ジ・エンド
塩塚:聴いてます、聴いてます。例えば、去年の海外ツアー中に「けっこう大変だな」と思った時に、アイナさんの武道館の「ハートにハート」のライブ映像を観て、「頑張ろう」と思ったり。その映像は、さっきゆりかちゃんにも見せたところなんですけど。
河西:そう、さっき観ました(笑)。
アイナ:嬉しいです。羊文学は1曲しか披露しないイベントとかでも、音圧と存在感で会場を牛耳るんですよね。その姿がカッコいいなと思ってて。
塩塚:音と態度がデカいから(笑)。本当は超小心者なのに。私、楽屋とかでアイナさんに「めっちゃ緊張してて」「本当に帰りたいです」みたいな話をすることが多いと思うんですけど。
アイナ:確かに、よく言ってるよね。(河西に向けて)逆に、緊張しなさそうだよね?
河西:そうですね、私はしないかもしれない(笑)。
塩塚:私の隣でいつも凪みたいな表情してる(笑)。
アイナ:カッコいい(笑)。
河西ゆりか
河西:牛耳るって話だと、アイナさんもそうじゃないですか。表現力で場を一気に引き込むというか。
塩塚:うん。「この人のパワーはなんなんだ?」っていつも思う。
河西:でも、こうやって話したりすると、すごく優しいお姉さんだなって思います。優しいし……深いです、人間が。だからハマっちゃいそうになります。
塩塚:私たち、人間が深い人、大好きだからね(笑)。
アイナ:(笑)。私が羊文学をちゃんと知ったのは、「光るとき」のMVを観た時で。あのMVって(嶌村)吉祥丸くんが撮ってる?
河西:そうです!
アイナ:元々は曲しか知らなかったから、あのMVを観て初めてちゃんと、どんな人が演奏してるのかを知りました。そこからめっちゃハマっていって。狛江にびっくりドンキーがあるんですけど、車で50分くらいかかるのかな。その間に羊文学のアルバムを2枚聴きました。行き帰りで1枚ずつ。
塩塚:ありがとうございます! 私、調布市出身なので、狛江って聞いて今、めちゃくちゃ反応しちゃいました(笑)。
アイナ:びっくりドンキーに行くときは、羊文学をよく聴く(笑)。その時はイラストレーターのSUMIREちゃんと一緒に行ったんだけど、SUMIREちゃんもずっと「羊文学はやっぱ最高だよね!」みたいな。自分にとって羊文学は、友達と過ごす青春のそばにいてくれたバンドっていう印象があります。
河西:嬉しいです!
塩塚:私、アイナさんの曲をカラオケでよく歌ってるんですけど――
アイナ:えっ、よく歌ってる!? 聴きたい!
塩塚:それこそ「ハートにハート」とか歌ってみたけど、難しいですね。
アイナ:いや、絶対歌えるじゃん!
塩塚:声もすごくカッコいいし、どうやって出してるのか謎だなと思ってて。BiSHの皆さんが野外フェスで「プロミスザスター」を歌ってる映像がすごく好きなんですよ。あの時のアイナさんがとんでもなくて。伝説の瞬間みたいな。
アイナ:あれですか? 床に座り込んでた?
塩塚:そうです!
アイナ:あれ、灼熱の床に座り込んじゃって、膝が大火傷しちゃうんじゃないかってくらい熱かったんですよ。人生で一番熱かった。その気持ちが出たシャウトです。「アッツー! でも、やるしかない!」みたいな。人間が本当にヤバい時に出る声(笑)。
塩塚:そうだったんだ!(笑)
アイナ:それで言ったら、私も同じことを思ってるけどね。その声、どうやって出してるの?って。コントラバスみたいで、素敵な声じゃないですか。ベースも、ゴリッとしててカッコよくて。羊文学の音はずーっと包み込んでくれるし、深い刺激をずっとくれる。それが心地よくて。
塩塚、河西:ありがとうございます。
アイナ:人間性もゴリッとしてるのかなって、何となく想像してました。曲を作ってる時とか、すぐ「休もうよ」って言わなさそうだな、みたいな(笑)。
河西:けっこう休んでる方だよね?
塩塚:私はゆりかちゃんたちがすぐ休もうとするのを見て、実は一人でイライラしてる……(笑)。
アイナ:キャー!(笑)。
塩塚:「まだ30分くらいしかやってないけど?」って(笑)。私はけっこうせっかちなんですよ。
河西:だけど私が、休憩ごとにおかし食べちゃうみたいな感じだから(笑)。
アイナ:(笑)。イライラしちゃうのは、焦り?
塩塚:焦りというよりかは、早く帰りたいっていう気持ちですね(笑)。レコーディングってやっぱり、深夜になりがちじゃないですか。めっちゃ自分の都合だけど、私はみんながベースとドラムを録り終わったあとに、ギターとボーカルとコーラスを重ねないといけないから。
アイナ:ああ、そうだよね。
塩塚:でも最近、人それぞれのペースがあるんだから、もっとのんびりした方がいいかもって気をつけてます(笑)。
アイナ:でも、偉いですね。自分の担当楽器じゃなくても、ちゃんと立ち会ってるってことでしょ?
塩塚:バンドの音は部屋を分けて一気に録ってるんですよ。プリプロがちょっと詰めきれてない時とかもあるから、「こうしよう」ってその場で話し合ったりしながら。
アイナ:あー、なるほど! そのあとにボーカルを録る時は、立ち会ってるんですか?
河西:立ち会ってます。「どっちのテイクがよかった?」って急に聞かれるから(笑)。
アイナ:うわっ! あれ、ドキドキするよね! めっちゃ分かる!
河西:そう、ドキドキするんですよ。
アイナ:ずっと真剣に聴いているつもりだけど、どうしても、たまに聴けてなかった時があって。
河西:そういう時に限って「どっちがいい?」って聞かれるから、「……もう一回お願いします」って(笑)。で、本当にちゃんと聴いてる時に限って、「どっちがいい?」って聞いてこないの(笑)。
塩塚:確かに、1時間に1回とか急に聞かれても、そんなの困りますよね(笑)。
河西:(笑)。
塩塚:全然、関係ない話をしちゃった。
アイナ:話し出すと止まらない。羊文学のことが好きだから、一緒に話したいことがたくさんあって(笑)。
「やっと遊べる時が来た!」「満を持して」の初対バン
塩塚:ライブの話をしましょう(笑)。私、マネージャーさんから今回の対バンの話を聞いた時、一旦自分と向き合ったんですよ。「ちょっと待ってください、一回覚悟決めます」って。
アイナ:なんで? 何の覚悟?
塩塚:「本当にできるのか?」みたいな。アイナさんの歌って、生き物みたいにバッと輝く瞬間があるじゃないですか。そんな人とやるからには「自分もちゃんと頑張らなきゃ!」と思うんですけど、ちゃんとやり合えるのか……やり合うって別に喧嘩じゃないですけど(笑)、ぶつかり合っていい日にできるかを一回持ち帰って考えました。
アイナ:嘘だー! 覚悟を決めるべき瞬間、もっと他にあったでしょ!
塩塚:だけど頑張ろうと、覚悟を決めて。
アイナ:そうだったんだ。私はあんまり、「やり合う」とかじゃなくて(笑)。私はずっと2人と遊びたいと思ってたから……2人のことをよく誘ってるよね?『MAJ』(『MUSIC AWARDS JAPAN』)とか終わったあとに「最近、何して遊んでるの?」みたいな。
塩塚:「お茶行こう」って言ってくれたの覚えてます。
アイナ:あと、「動物園行こうよ」って言った気がする。それも見切り発車な誘いをしていたんですけど、まさかこうやってライブで遊べるとは……それが一番楽しいに決まってるじゃないですか。だから私は「やったー! やっと遊べる時が来た!」って。
塩塚:やっぱりうちらより心がデカい(笑)。
河西:でも「やったー!」とか「やっと」という気持ちは一緒で。私も、今回の対バンは「満を持して」という感じがするなと思ってました。ビックリしたし、嬉しかったし、すごくドキドキしてます。
アイナ:本当に楽しみ。今、街のどこに行っても、映画とかドラマでも羊文学を聴けるチャンスがたくさんあるから、生活してるだけでも羊文学に会えるような感覚があって。だからこそ、生身でライブを一緒にできるっていうのは、めっちゃ嬉しいことだなと思います。神戸って馴染みあります?
河西:あんまりないですね。
塩塚:神戸にLOVE FURNITUREっていうめっちゃかわいい家具屋さんがあるんですよ。もし神戸に行く機会があればそこに行きたいと思ってたので、一緒に行きませんか?
アイナ:家具屋さんいいね! 行こう!
塩塚:どんなお客さんが来るんだろう? アイナさんのファンの方は、どんな曲をやったら喜んでくれますか? 私たちとしては、アイナさんとやるなら、ロックな曲で行きたいなと思ってるんですけど。
アイナ:……私は「くだらない」が好きですよ。あの曲、大好き。ギターも大好き。
河西:演奏させていただきます!
アイナ:ありがとうございます!
塩塚:じゃあ、アイナさんのファンの方には予習してきていただいて。
アイナ:コールとか作ってきちゃうかも。「お前が一番! おーれーの、モエカー!」って。
塩塚:ヤバい! やってほしい! ああいうのって、誰が作るんですか? ファンの方の中にいるリーダーみたいな人?
河西:トップオタって言うんでしたっけ?
アイナ:BiSHの時はいましたね。それぞれの界隈に、例えば「ハシヤスメ推しのこの人はちょっとTOっぽいよね」みたいな空気がふわっとあって。その名残が今もある気がします。
塩塚:うちらにも、長く応援してくださってる方は何人かいるよね。小さなライブハウスの頃から来てくださってる方のことは、見れば分かるんですよ。
河西:うん、分かるよね。
アイナ:分かるんだ! すごい!
塩塚:でも別に、「ここではこうノリましょう」みたいなことをまとめるリーダーみたいな人はいなくて。自由に楽しんでもらえたらと思ってるんですけど、私がインタビューとかで「ここは歌ってほしい」と言ってる曲でも、全然歌ってくれなかったり……(笑)。うちらのライブって、声出しづらい空気があるのかな?(笑)
河西:あるのかも(笑)。
アイナ:でも今の話は「分かる!」って思いました。私もソロになってから「ここ、コーラスしてほしくてこのパートを作ったのに、全然歌ってくれないじゃん!」ってこと、あるんですよ。
塩塚:やっぱりありますよね。
アイナ:羊文学のお客さんは、ちょっとシャイな方も多いのかな? 揺蕩(たゆた)うように聴きたいと思ってるのかも。
塩塚:それはあるかも。当日は、お客さんとの化学反応も楽しみですね。今日話してみて、アイナさんのことをさらに好きになりました。「なんて素敵な人なんでしょう」と改めて思ったし、生まれ変わったらアイナさんになりたいなって。
アイナ:何を言ってらっしゃるの!
塩塚:当日は並々ならぬ覚悟を持ってライブしたいなと思います。
アイナ:覚悟を決める瞬間、絶対にもっとあったって!(笑)。
塩塚:10月27日は、我々のツアー期間中でもありまして。新しい曲も演奏すると思うし、アイナさんと、アイナさんのお客さんに聴いてもらいたい気合いのセットリストを……ゆりかちゃんが組むんですけど(笑)。
アイナ:(ずっこけながら)何それ!
河西:セトリ係は私なので(笑)。「くだらない」もやりたいし、アイナさんのファンの方はどんな人たちなのかなと想像しながら、渾身のセットリストを組みたいと思ってます。当日が楽しみ!
アイナ:楽しみですね。この前、家でご飯を食べてる時に羊文学を聴きながら、「せっかく対バンできるなら、この日にしかできないことをやれたらいいな」と考えていたんですよ。今日2人にお会いしたら、もっといろいろなアイデアが浮かんできたし、きっとその日にしか観られないステージングになるんだろうなと思っていて。来てくれた人のことを絶対に後悔させない1日になるんじゃないかと思ってます。そのための準備をこれから頑張って、当日はとにかく楽しみたいですね。羊文学のライブを観られるのもすごく楽しみ!
取材・文=蜂須賀ちなみ 撮影=森好弘
イベント情報
出演:アイナ・ジ・エンド / 羊文学
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・指定席 8,800円
・ファミリー指定席 8,800円
・立見 7,700円
一般発売
2026年9月5日(金)10:00〜
イベント情報
ファミリーマート先行
受付期間:受付中~2026年9月14日(月)23:59