洋舞家・振付家の名倉加代子が登壇した、劇場セミナーシリーズ『幕が上がる、その前に』のレポートが公開 Vol.04は9/24に開催
-
ポスト -
シェア - 送る
劇場セミナー『幕が上がる、その前に』Vol.03登壇者(左から)戸部和久、名倉 加代子、中井美穂
2026年7月30日(木)にP.O.南青山ホールにて、劇場セミナーシリーズ『幕が上がる、その前に』Vol.03を、ゲストに半世紀以上、舞台芸術を牽引してきた洋舞家・振付家の名倉加代子を迎え、開催した。当日のレポートが届いたので紹介する。なお、公式HPでは詳細版が公開されている。
本セミナーは、「劇場とは何か」という問いに、舞台の内側から向き合いながら、多様な視点で劇場のあり方を探っていくシアターワークショップ主催の『劇場セミナー』シリーズのひとつ。
名倉加代子の豊富な経験に基づく話を通じて、「舞台芸術とは何か」「劇場とは何か」、そしてこれからの劇場について改めて考える90分となった。
開催レポート
名倉の経験をもとに「劇場とは何か」を語る、今回の鼎談。児童舞踊やバレエ、テレビ草創期の生放送番組を経て、自らの踊りを見つめ直すためニューヨークへ渡った名倉。現地のレッスンで「ここにいる誰よりもジャズのフィーリングがある」と認められたことが大きな転機となり、その後の創作活動の礎になったとダンサー人生を振り返った。
数々の作品に携わった青山劇場での創作現場を語る名倉
名倉を古くから知る方から学生まで多くの観客が集まった
作品づくりについては「演出家がこうしたいというなら、自分の技術と能力で支える」と語る一方、自身が演出を担う際には妥協せず責任を負う覚悟を示しました。また、舞台芸術が多くの専門家の信頼関係によってつくられているとわかる、長年タッグを組んできた舞台照明家・勝柴次朗とのエピソードにも触れた。
セミナー後、「とても楽しいひとときを過ごした」と話す名倉
新宿コマ劇場や宝塚大劇場、青山劇場など、それぞれの劇場の個性が作品づくりに与える影響についても言及。なかでも青山劇場は、完成当時最先端の舞台機構を見て「機構に負けない表現をつくらなければ」と考えたエピソードを紹介。劇場の特性を活かしながら、それを超える創造性を追求する姿勢を語った。
理想の劇場については「あの劇場に行きたいと思える場所」であることが大切だとコメント。客席の位置によって異なる魅力があるからこそ、「2枚
「生涯かけてこの道だと決めた方の背中はすごい」と中井
名倉の「“振付は言葉だ”という話が印象的だった」と戸部
テレビでは伝わらない熱気や息遣いが交わる場所こそ劇場の本質とする名倉の言葉から、劇場が人と人の感情をつなぐ特別な空間であることを改めて感じる時間となった。
なお、劇場セミナー『幕が上がる、その前に』Vol.04は2026年9月24日(木)P.O.南青山ホールにて、舞台美術・舞台照明と劇場について実施される。ゲストは舞台美術家の松井るみ、舞台照明家の勝柴次朗。
イベント情報
舞台美術家・松井るみ
舞台照明家・勝柴次朗
中井美穂氏(フリーアナウンサー)・戸部和久 (演出・脚本家)
2026年9月24日(木) 18:30開場/19:00開始
P.O.南青山ホール
公演情報
開催場所:P.O.南青山ホールゲスト :名倉加代子 (洋舞家・振付家)
ホスト:中井美穂 (フリーアナウンサー)・戸部和久 (演出・脚本家)
協力:株式会社ピーオーリアルエステート 株式会社秀光
企画・主催:株式会社シアターワークショップ
ゲスト
名倉加代子 (洋舞家・振付家)
新潟県生まれ。福井県立藤島高等学校卒業後、NTV「光子の窓」でデビュー。その後独立、「スタジオNo.1ダンサーズ」の一員として、TV、舞台各方面で活躍する。1969年、渡米。その後、TBS「サウンド・イン“S”」ではダンサー兼振付を担当。その振付の斬新さは注目を浴びる。 1970年に「名倉ジャズダンススタジオ」を主宰、後進の指導にあたる一方、数多くの舞台・TVなどの振付を手掛ける。1995年、NHK趣味百科「魅惑のジャズダンス」で講師をつとめる。また、1996年には、ミュージカル『シェルブールの雨傘』で、振付と共に初めて演出を手掛け、好評を博す。2020年、舞踊生活60周年を迎える。2023年、第71回「舞踊芸術賞」(東京新聞制定)受賞。