『十二月大歌舞伎』の演目と主な配役が決定 古典の名作、新歌舞伎、舞踊など歌舞伎の魅力が詰まった人気作をおくる
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『十二月大歌舞伎』
2026年12月2日(水)~25日(金)歌舞伎座にて上演される、『十二月大歌舞伎(じゅうにがつおおかぶき)』の演目と主な配役が決定した。
坂東玉三郎、尾上松緑、市川團十郎、中村獅童、中村勘九郎、中村七之助ら豪華顔合わせで、古典の名作、新歌舞伎、舞踊など歌舞伎の魅力が詰まった人気作を三部制で上演される。
第一部の幕開きでは、歌舞伎の始祖といわれる「出雲の阿国」にちなんだ長唄の舞踊『春霞歌舞伎草紙(はるがすみかぶきぞうし)』にて、中村時蔵が出雲阿国、中村歌昇が名古屋山三を勤める。古典作品で研鑽を積むとともに、時蔵はスーパー歌舞伎『もののけ姫』のエボシ御前役、歌昇は『歌舞伎 刀剣乱舞』の陸奥守吉行役など、新作でも熱い注目を集める花形俳優二人による、絵巻物さながらの華やかで美しい一幕を堪能できる。
中村時蔵
中村歌昇
続いては、 夫婦の切なくも深い情愛が胸に迫る長谷川伸作の新歌舞伎『刺青奇偶(いれずみちょうはん)』。戦前戦後を通じて小説、戯曲で数多くの名作を残した長谷川伸の代表作。初役となる中村獅童の半太郎に、2017年以来9年ぶりとなる中村七之助のお仲、初役の市川右團次の鮫の政五郎という配役で上演する。六世尾上菊五郎が初演し、十七世中村勘三郎が上演を重ねた半太郎役は、十八世勘三郎へと受け継がれ、その舞台は「シネマ歌舞伎」にもなり大きな感動を呼んだ。数々の舞台で息を合わせてきた獅童と七之助が夫婦役で届ける感動作に期待しよう。
中村獅童
市川右團次
第二部は、尾上松緑が手掛ける講談シリーズ第四弾となる新作歌舞伎『忠僕元助(ちゅうぼくもとすけ)』から。赤穂義士のひとり片岡源五右衛門と、源五右衛門に仕える元助による心の交流が胸に沁みる物語。尾上松緑が下部元助、中村梅雀が源五右衛門を勤めることが発表された。討入りを果たした赤穂義士たちの裏で、武士ならぬ元助の主人への恩を忘れぬ真っ直ぐな忠義が、慎ましく温かに描き出される。12月14日の赤穂義士討入り前日の物語を、季節にぴったりの12月の歌舞伎座で。
尾上松緑
狂言の大曲をもとにした可笑しみあふれる松羽目物の舞踊劇『身替座禅(みがわりざぜん)』は、中村勘九郎と市川團十郎が競演。大の恐妻家でありながら浮気性の山蔭右京を勘九郎が、嫉妬深い奥方玉の井を初役の團十郎が勤める。なんとか愛人の花子に会いたい右京は、奥方玉の井に嘘をつき、花子のもとへ向かうが…。勘九郎と團十郎が魅せる、いつの時代も変わらぬ夫婦のやり取りがユーモアたっぷりに描かれる舞台。
中村勘九郎
第三部は、男女の数奇な運命を描く世話物の人気作『与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)』から。すでに話題を集めている坂東玉三郎のお富、市川團十郎の与三郎という11年ぶりの本作での共演に加え、尾上松緑の蝙蝠安、中村勘九郎の和泉屋多左衛門、市川右團次の鳶頭金五郎と、一年の締めくくりに相応しい豪華配役での上演が決定。賑わう木更津の浜辺でお富と与三郎が互いに惹かれ合う「見染め」に続き、二人が運命の再会を果たす「源氏店」では、魅力溢れる登場人物が展開する粋な江戸風情を見ることができる。
坂東玉三郎
市川團十郎
打ち出しには、中村七之助が恋に燃える美しい娘お七を勤める舞踊劇『櫓のお七(やぐらのおしち)』。雪の降る夜、恋人を救うため火の見櫓へ駆け上がる八百屋の娘の姿を、文楽人形の動きをなぞる「人形振り」で表現するドラマティックで幻想的な一幕となっている。
中村七之助
公演情報
会場:歌舞伎座
第一部 午前11時~
一、お国山三 春霞歌舞伎草紙(はるがすみかぶきぞうし)
出雲阿国:中村時蔵
名古屋山三:中村歌昇
今井豊茂 演出
二、刺青奇偶(いれずみちょうはん)
下総行徳の船場の場より
六地蔵の桜の場まで
半太郎:中村獅童
鮫の政五郎:市川右團次
お仲:中村七之助
第二部 午後2時30分~
竹柴潤一 脚本
西森英行 演出
新作歌舞伎
赤穂義士外伝の内
一、忠僕元助(ちゅうぼくもとすけ)
下部元助:尾上松緑
片岡源五右衛門:中村梅雀
岡村柿紅 作
二、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)
山蔭右京:中村勘九郎
奥方玉の井:市川團十郎
一、与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)
見染め
源氏店
与三郎:市川團十郎
蝙蝠安:尾上松緑
鳶頭金五郎:市川右團次
和泉屋多左衛門:中村勘九郎
お富:坂東玉三郎
二、櫓のお七(やぐらのおしち)
八百屋お七:中村七之助