新国立劇場、上村聡史芸術監督による新プロジェクト『ドラマコネクト』2028年4月公演公募による劇作家が決定
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2026年9月に就任した上村聡史 芸術監督の指針である「新しい才能との出会い」に基づき始動した、新国立劇場のプロジェクト『ドラマコネクト』。2028年4月の新作上演に向けて今年5月より劇作家の公募が行われてきたが、このたび、94名の応募の中から書類選考・対面面談を経て、戯曲執筆を担当する劇作家として七坂 稲(ななさか いね)が決定した。
今後は、演出を担当する五戸真理枝とともに作品構想を深め、11月頃より出演者のフルオーディションを実施する予定だ。 募集要項やスケジュール等の詳細は後日発表。劇作家選出にあたり、コメントが到着した。
選出劇作家 プロフィール・コメント/七坂 稲(ななさか・いね)
七坂 稲
1976年、福岡県生まれ。兵庫県在住。子供のころから演劇やミュージカルに興味を持ち、95年に市民参加型演劇に参加、演劇活動を開始。97年、神戸の劇団どろが主催する演劇塾「どろんこ塾」に入塾。卒塾後は、劇団の公演に主にスタッフとして参加。その傍ら、自主公演にて『兵士』を執筆、演出も務めた。2003年に劇団どろを退団。以降、演劇からは離れていたが、執筆活動は継続。19年『たらちねの僕』が「日本の劇」戯曲賞2019の最終選考に残る。 21年『再生』が「日本の劇」戯曲賞2021佳作に選出、『蒸気』が第4回田畑実戯曲賞の最終選考に残る。23年『六畳間と女神様』が「日本の劇」戯曲賞2022の最終選考に残る。同年『迷惑な客』で第10回北海道戯曲賞の大賞を受賞。24年『海ではないから』が「日本の劇」戯曲賞2024佳作に選出。23年には演劇ユニット「H.H.G+」が『たらちねの僕』を九州・東京で上演している。
■コメント
この度、新国立劇場「ドラマコネクト」にて、劇作を担当させていただくことになりました。大変光栄で、心から嬉しく思います。「ドラマコネクト」については、知人二人から応募してみてはどうかと声をかけていただき募集要項を読みました。長い時間をかけ、演出家や俳優の皆様と共にひとつの作品を作るという事が、とても新鮮で興味深く、日ごろ一人での作業の多い劇作家としては、貴重な経験をさせていただけると思いました。 今まで私の作品が上演される際、演出家や俳優の皆様の持つ、技術や経験、アイデア、声や佇まいが、作品を立体的にし、色合い豊かなものへと変わる瞬間を見てきました。登場人物が息をしていることが、作家としては嬉しいことでした。「ドラマコネクト」では、その過程を共有しながら新しい作品を作っていく、考えただけでも胸が高鳴ります。時には意見がぶつかり合うこともあるかもしれませんが、共に過ごす時間が素晴らしいものになるように、創意工夫、試行錯誤をしながら最後まで取り組みたいと考えています。作品に携わる方々の思いや声に耳を傾け紡いだ物語を、お客様とも共有できる日を心待ちにしています。
五戸真理枝(2028年4月公演 演出担当)コメント
五戸真理枝
ご応募いただいた90を超える「ものがたり」に触れ、日本の現代演劇の多様性と底力を感じました。劇作家の皆さまに心より御礼申し上げます。選考にあたっては、集団創作の特性を最大限に活かすという視点を最も大切な柱として、芸術監督の上村さん、劇場制作スタッフの皆さんと協議を重ねました。七坂稲さんの「ものがたり」の中心人物となるのは子育てを終えた母親です。「母」「父」「家族」というのは、身近であるからこそ、見えにくかったりもするものです。これから、この企画に集ってくださる俳優、スタッフの皆さまと新しい「ものがたり」を組み上げていく時間そのものが、尊いものになりそうです。どうぞご期待ください。
上村聡史(新国立劇場 演劇芸術監督)コメント
上村聡史
「新しい才能との出会い」を目的に立ち上げたプロジェクト、ドラマコネクト。本企画に、本当に多くの劇作家の皆様からご応募をいただきました。心より御礼申し上げます。
厳正なる選考を経て、このたび七坂稲さんが寄せてくださった物語の種を選ばせていただきました。
本作は、ある平凡な家族が、喪失という不確かな現在から、確かな手触りを獲得していく未来へと向かう物語です。一見すると身近なホームドラマに思えるかもしれません。しかし七坂さんはそこに、誰もが自分ごととして捉えられるような、そして今を生きる私たちにとって不可欠な「幸せ」についてのテーマを鮮やかに仕込んでくれました。
この種をもとに、これから出演者を募り、1年間にわたる創作期間に入ります。この小さな種がどのように育まれ、どのような花を咲かせるのか、今から楽しみでなりません。皆様もどうぞご期待ください。
公演情報
【公演会場】新国立劇場 小劇場ほか
【作】七坂 稲
【演出】五戸真理枝
【芸術監督】上村聡史
【主催】新国立劇場