なとり担当のFM802『MUSIC FREAKS』最終回レポートーー「たくさんの方に恵まれて育ってきた」親友・imaseもサプライズ出演
『MUSIC FREAKS』 撮影=渡邉一生
アーティストが隔週でDJをつとめるFM802の人気プログラム『MUSIC FREAKS』(毎週日曜22:00~24:00)。2025年10月から1年間DJを担当してきたのは、なとりとBialystocksの甫木元空(Vo.Gt)。このたび9月20日(日)の放送をもって、なとりが最終回を迎えた。本番前はやや硬めの表情でスタジオに入っていったなとりだが、放送直前までスタッフ陣とワイワイ和やかな雰囲気で過ごすなど、ブースは終始和やかな雰囲気。
番組冒頭に流れてきたのは、初回放送のオープニング 「2025年10月5日日曜日、時刻は夜10時を回りました。ここからの時間は『MUSIC FREAKS』。FM802リスナーの皆さんこんばんは、なとりです。今日から1年間よろしくお願いします。2時間の生放送っちゅうことで、とてもとても緊張しております」。
なとりは少し照れくさそうに「お聴きいただいているのは、初回の私の放送でございます。今日はなとりの集大成をお見せしたいと思います。めっちゃ嫌ですけど、やっぱり頑張りましょうか」と彼らしい挨拶で幕を開けた。続いて「今日はどちらかといえばボーナスステージに近いと思いますので、いつもよりリラックスして喋れたらいいなと思っております」と話し、ブースの外では、番組チームが手作りで用意した「なとりxFM802」のオリジナルTシャツを着用したスタッフが、あたたかく見守っている。
なとりは「『REQUESTAGE』に出させていただいたり、アルバムを出したり、色んなことがありましたね」と1年を振り返り、「何よりも1番大きかったのは、私と『MUSIC FREAKS』をやっている盟友の甫木元先生がご結婚されました! おめでとうございます!」と先日結婚を発表した甫木元を祝福。
オープニングナンバー「セレナーデ」を経て、続々と届くリスナーからの「お疲れ様でした」「ありがとう!」「番組をキッカケに世界が広がった」「また802に帰ってきてください」というメッセージを紹介し、「802の方も聴いてくれてる皆さんもそうだけど、節々から優しさが伝わりますよね」としみじみ語る。
Xにポストされた「ナトフリ」もリアルタイムでチェック。「1年延長かと思った」というポストに「802に来るのは大好きだけど、ラジオ喋るのは俺もう無理だ〜」とこぼしスタッフは大笑い。飾らない本音を交える姿に、信頼関係が垣間見える。
ミュージシャン界隈の友達の輪を広げるべく、なとりが友達になりたいミュージシャンと交流するコーナー「友達の Na!!」も、この日が最終回。 「これ今日知りました。一応確認したところ、うちの祖母ではないということが確定しているので」と話すなとり。 番組リスナーでもあるという祖母の話題が、後ほど思わぬ展開につながることに!
過去に同コーナー にも登場したLavtの「voicemail」に続いて届いたのは、なとりの選曲や熱のこもった楽曲紹介を通じて新たな音楽と出会い、それらを周囲にも共有できたというおたよりだった。
「ずっと不安だったのが、曲を流させてもらうアーティストたちに失礼がないか、その人たちの魅力が俺ごときに伝えられるのかということ。でもちゃんと意味があったなと思いました。好きを共有すること、だいぶ身勝手ではあるけど、そういう風にできて良かったなと思いますね」と安堵の表情を覗かせながら、 番組にゆかりのあるアーティストとの思い出を振り返っていく。NOMELON NOLEMONのツミキから「やんなあ」「ほんまに」を伝授されたことに触れ、次のナンバーである「タッチ」を「聴いてくださいやんなあ」と紹介し、スタッフから「変やな」とツッコミが入る一幕も。
Tadano Kaedeの「バレリーナ」を聴いてライブに足を運んだというおたよりには「俺、良い曲いっぱい紹介してきてるわ。誰かの秘密基地みたいな曲だったかもしれないけど、やっぱり名曲は聴かれるべきだと思いますのでね」と嬉しそう。
フレデリックの三原健司(Vo.Gt)とも、802がご縁でお互いのラジオ番組へのゲスト出演や対バンライブに発展した。なとりは三原がロッカーに500円玉と「なとりはいつも頑張ってる。えらい!」とメモを残してくれたエピソードを紹介し、「大好きなお兄ちゃんになりました」と声を弾ませた。
この日のメッセージテーマは「ナトフリ名場面&ナトフリで出会った曲リクエスト」。リスナーの体験や感情と重ね合わせる形で、映秀。や、映画『国宝』のコスプレ姿でリモート出演した 秋山黄色、plenty・江沼郁弥(Vo.Gt)との、印象的な名場面が届く。なとりは「感慨深ぇ 」と噛み締める。自身の音楽の原体験となったORANGE RANGEのHIROKI(Vo)からコメントが届いたことに「とうとうHIROKIさんと話せる人間になれたんだって自信にも繋がって、すごく嬉しかった」と振り返った。
そして、いよいよ「友達の Na!!」の時間に突如流れたのは、imaseの「NIGHT DANCER」。そしてスタジオにサプライズゲストのimaseが登場!
なとりは「え!?あれ!?なんで!?(笑)」と驚きと喜びが入り混じった声を上げるなとりに、imaseも「喜んでくれて嬉しい!」と笑顔 。局内で鉢合わせしないよう配慮を重ねたスタッフの作戦は大成功した。 2人はSNS投稿を始めたのが同時期で、お互いを初期からよく知る仲。切磋琢磨しながら共にのぼりつめてきた。それゆえに、最終回でのimaseの登場はとてもエモーショナル。なとりはimaseに「復帰おめでとう!」、imaseはなとりに「1年間お疲れ様でした」と声をかける。昨年8月から活動休止していたimaseにとって復帰後に大阪のラジオに出るのも、生放送で喋るのも今回が初めてとのこと。きっと双方のファンにとっても嬉しい時間だっただろう。
一瞬で友達の空気に戻った2人は、ラジオあるあるや近況報告、昨年2月に行われたjo0jiとの3マンライブ『Juice』の回想と、トークが弾む。imaseの復帰シングル「風になれるはず」のオンエア後には、なとりはimaseに楽曲のインタビュー。活動再開に向けた気持ちを曲にしたという同曲についてimaseが「これまで自分の気持ちはあんま歌ったことがなくて。でも今回のEP「?」や新曲は、しっかり自分の気持ちと向き合って、逸らすことなく素直に書いた」と話した。
なとりは「これまではドラマ仕立ての印象だったけど、本音で話すようになった感じがある。デモの頃に原点回帰した感じ」と応じる。「確かにあの頃の方がフィールで作ってる感じがあって、『?』はその頃よりも気持ちで作ってる感じがある」と、imase。親友ならではのやりとりから、楽曲の解像度が一層深まっていく。
「お互いが好きな曲を聞きたい」というおたよりには、なとりが「名前のない日々」、imaseは「プロポーズ」をチョイスし、お互いの楽曲を絶賛。「そろそろ締めますか?まだいける?(なとり)」「全然喋ろうよ! 俺のこと嫌いなの?(imase)」「大好き大好き。こないだ7時まで飲み行ったやん!(なとり)」と返す、微笑ましいやりとりもあった。
ここで「サプライズプレゼントがある」とimase。大阪の古着屋でimaseが選んだ「シンプルなニット帽」と「ラメの入ったちょっとキラキラ系の黒のニット帽」から「どちらを選びます?」と言われ、「シンプルな方」を選んだなとり。早速帽子を被り「超可愛い!」と大はしゃぎ。最後に恒例の友達認定の儀式を行い、imaseはスタジオを去っていった。
時刻は23:31。リスナーから「おばあちゃまの感想はありましたか?」という質問に「まだ感想はいただけてないんですけど、近々実家に帰る予定ができそうなので、その時に聞こうかなと思います。ナトフリでは発表できなかったけど、おばあちゃまは優しいから、多分褒めてくれていると思います」と回答。ラストスパートはリスナーからのおたよりを時間の限り紹介。次々思い出が蘇る中、もうひとつのサプライズが。「すごいメッセージがきております。住所非公開、ラジオネーム祖母!」
なんと、なとりの祖母からのメッセージが到着。「ばあちゃん聴いてるよ。お疲れ様でした」という短くも温かいメッセージからは、大きな愛が伝わってくる。なとりは「ばあちゃんありがとう。また家に帰ったらコロッケを食べさしてください。ばあちゃんのチーズコロッケは世界一美味いんですよ。祖母の孫に生まれた特権として、チーズコロッケいっぱい食べますんで」と最高の言葉で応えたのだった。このサプライズのため、祖母からメッセージが届いた瞬間から、ワクワクした顔で準備を進めてきたスタッフ陣の愛も感じられるひと幕となった。
そして迎えたエンディング。「まずは聴いてくれた皆さん、本当にありがとうございました。そしてここまで良いラジオを一緒に作ってくださった802の皆さん、ありがとうございました。ラジオが終わるのはすげえ嬉しいんですけど、802の皆さんに会うのがルーティーンじゃなくなるのはすごい寂しいので、対バンとかイベントとかいっぱい組んでもらって、都度802に来れるように。そのぐらい大好きな皆さんでした。1年限りでしたけど、またこのスタッフで何かできたら嬉しいなと思います」と感謝を述べる。
チームからは、これまでにリスナーから寄せられたファンアートを使ったモザイクアートをボードにしてプレゼント。裏面には802のDJ’sやスタッフ、imaseからの寄せ書きも。「ほんとにたくさんの人に恵まれて育ってきたんだなと思います。ありがとうございます。楽しかった」と改めて感謝を口にする。
共に1年を駆け抜けた甫木元には、 「甫木元さん、俺先に終わらせたりました。結婚おめでとうございます。最終回も頑張ってください。打ち上げ本当にいきましょう!」「私の後にやる人は、気を楽にやってもらえた方がいいと思います。こんな雑なラジオをやらしてもらったんですから、もう気負わずにやっちゃってください!」と新DJの2人にもメッセージを贈る。
ラストナンバーに選んだのは、Enfantsの「Play」。「月曜からまた1週間が始まるということで、新しい気持ちでスタートを切れる曲を毎回セレクトしてきたのですが、なとりの『MUSIC FREAKS』、本当のラスト曲はこの曲です。とにかく楽しく生きていこう、楽しくやったもん勝ちという、僕の人生のテーマを作ってくれた、本当に大切なこの曲で締めたいなと思います。この時間のDJはなとりでした。ありがとうございました!」と番組を締め括った。
放送後、番組ブログを書き終えてスタジオから出てきたなとりに、駆けつけた802のDJ’sとスタッフから盛大な拍手が贈られる。「大阪のことが、802の皆さんのことが大好きになりました。自分を発掘していく忘れ得ない1年になりました」と深々とお辞儀し、最後は番組チームから贈られた全身コーデを着て、記念撮影。リスナーや仲間と音楽を通じてつながった1年は、家族のような温かさに包まれながら幕を閉じた。
『MUSIC FREAKS』
取材・文=久保田瑛理 撮影=FM802提供