「好きなことを、ずっと夢中でやり続けたい」ーーまもなく開催!『MASHUP FESTIVAL kobe’26』主催者インタビュー・ONE MUSIC CAMP/ARIFUJI編

レポート
音楽
2026.10.21
『ONE MUSIC CAMP 2014』の様子。この頃からソールドアウトが続くようになったそう 撮影=Shiho Aketagawa >

『ONE MUSIC CAMP 2014』の様子。この頃からソールドアウトが続くようになったそう 撮影=Shiho Aketagawa >

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いよいよ今週末、2026年10月24日(土)に開催が迫った『MASHUP FESTIVAL kobe’26』。TOTTEI PARKを中心とした神戸ベイエリアの複数会場を舞台に、兵庫県内で独自のカルチャーを育んできた7つのフェスが集結する。「神戸ベイエリアをめぐる、7つのフェスの大文化祭」をテーマに、音楽ライブをはじめ、グルメやショッピング、アート、スポーツなど、多彩なコンテンツが街を彩る。そんな『MASHUP』をつくるオーガナイザーたちは、どんな思いでイベントを立ち上げ、何を実現しようとしているのか。『MASHUP』公式サイトで公開中の主催者インタビューを、SPICEでは未公開トークも交えたディレクターズカット版としてお届けする。

今回は、2010年にスタートしたキャンプフェス『ONE MUSIC CAMP』と、2023年に初開催された『ARIFUJI WEEKENDERS』を手がける佐藤大地氏が登場。同じく『MASHUP』の主催者のひとりである大原智氏(一般社団法人GREENJAM代表)が聞き手となり、会社員として働きながら16年以上にわたって野外フェスをつくり続けてきた佐藤の原動力や、仕事と遊びに対する独自の哲学、そして『MASHUP』で実現したい未来に迫った。

「自分の人生のすべてがフェスにつながる」
会社員とフェスを両立する理由

ーーまずは佐藤さんの自己紹介と、主催されているフェスについて教えてください。

普段は会社員をやっているんですけど、それとは別に2010年から野外フェスをやりたいと思って『ONE MUSIC CAMP』というキャンプフェスティバルを始めました。それから16年が経って、2023年には『ARIFUJI WEEKENDERS』という新しいフェスも始めて。ほかにもいろいろなイベントや音楽フェスを主催しています。

ーー会社員を続けながら、これだけの規模のフェスを主催している人って、なかなかいないと思うんですよ。最初は休日に開催する豪華なパーティーのような感覚だったのが、徐々に大きくなってきたという感じでしょうか。

そうですね。今もあんまり変わってないですけど(笑)。ただ、2019年に『ONE MUSIC CAMP』が10周年を迎えて、初めて2日間開催にしたんです。その時は、1年目からずっと出演してほしいと思っていたアーティストたちが集まってくれて、本当に集大成のようなイベントになりました。ものすごくやりきった感覚があったし、大変でもあって。ただ、最近考えているのは、会社員とフェスの両方を同じ意味での「仕事」とは捉えていないということなんですよね。

ーーそれはどういうことでしょう?

どっちが上とか下という話ではないんですけど、僕の中では『ONE MUSIC CAMP』が仕事で、会社員の方は、ある種の「ファイナンス」なんです。

もちろん会社員としてもちゃんと仕事をして、成果を出したいし、稼ぎたいと思っている。でも、自分が一番やりたいことはフェスなんですよ。それは儲かるとか儲からないとか、そういう問題じゃない。僕にとっての仕事は、自分が本当にやりたいことで、人に価値を提供すること。一方でファイナンスは、自分の能力を発揮して、その対価をいただくこと。そういうふうに区別して考えています。

2023年からスタートした『ARIFUJI WEEKENDERS』は兵庫県最大の都市公園で開催 撮影=エモトココロ

2023年からスタートした『ARIFUJI WEEKENDERS』は兵庫県最大の都市公園で開催 撮影=エモトココロ

ーークリエイティブの世界では、「やりたいことをやって生きる」というのが美学になりがちじゃないですか。その考え方は興味深いですね。

僕も昔はそう思っていたんですよ。やりたいことで食べていけた方がいいよねって。でも、必ずしもそうじゃないやり方の方が、結果的にやりたいことを突き詰められるんじゃないかと思うようになって。だって、そうじゃないと、やりたいことがいつしかファイナンスになってしまうかもしれないじゃないですか。

子どもが砂遊びに夢中になるように、ただ夢中でやっていたことに、世間の物差しを持ち込みたくないんですよね。儲かっているとか、会社の業績がどうだとか。もちろん大人だから社会的な責任はあるけれど、それとは別に、夢中になってやり続けたいという気持ちがあるんです。

ーーなるほど。では、会社員として働くモチベーションはどこにあるんでしょうか。

フェスで得た経験を、会社でどう活かせるかということは結構考えますね。自分で会社を立ち上げて、仲間と一緒に好きなことをやって、収益まで考えて運営する。そういう経験をしている会社員って、そんなに多くないと思うんですよ。その経験が会社でも役に立つし、逆に会社員として得た知識や経験がフェスにも役立っている。両方が影響し合って、いい循環になっているんです。

それに、人生には家族や友達、趣味など、いろいろ大事なものがあるじゃないですか。どれかひとつだけにしてしまうより、それぞれを大事にした方が、結果的に自分のやりたいことも良くなるんじゃないかと思っています。

29歳で見つけた答え。
「俺がやりたいのは野外フェスだった」

初回の『ONE MUSIC CAMP 2010』は、数人のお客さんと友人しかいなかった

初回の『ONE MUSIC CAMP 2010』は、数人のお客さんと友人しかいなかった

ーーそもそも2010年に『ONE MUSIC CAMP』を始めた時は、続けることを前提にしていたんですか。

続けたいという気持ちはもちろんあったと思うんですけど、それ以上に、とにかく始めようという感じでしたね。1回目は全然お客さんが来なかったんですよ(笑)。でも、少ないながらも来てくれた人たちがいて、自分としてはめちゃくちゃいいイベントだったという手応えがあった。だから、もう来年もやろうってなって、そこからずっと続いています。

ーー当時は今ほど野外フェスを始めるためのノウハウもなかったと思います。どういうところから影響を受けたんでしょうか。

直接的には、完全に『FUJI ROCK FESTIVAL』ですね。ただ、当時は僕の周りにもDJイベントやパーティーを自分たちで開催している人たちが結構いたんです。僕はもともとタワーレコードで働いていたんですけど、そこに集まっていた仲間にもDJやバンドをやっている人が多くて。あと、関西ゼロ世代と呼ばれる人たちが、野外レイヴのようなことをやっていたのにも影響を受けています。

『FUJI ROCK FESTIVAL』という大きな存在があって、その影響を受けた人たちが、いろんな場所で自分たちの面白いことをやり始めていた時代だったんですよね。僕もその中のひとりだったと思います。

ーーそこから実際に野外フェスを立ち上げることになるんですね。

29歳の頃ですね。結婚して子どもも生まれて、もうすぐ30歳になるし、そろそろ将来のことをちゃんと考えなあかんなと思っていて。それまでずっと遊びの延長のような人生を送ってきたんですけど、これから何をしたいんだろうって考えたんですよ。

その頃に読んでいた本に、自分の好きなことをやった方がいいという話が書いてあって。じゃあ、自分が本当に好きなことって何だろうって考えたんです。音楽は好きだけど、バンドをやってもそんなに向いていなかった。タワーレコードで販売やバイヤーもやったけど、それが一番やりたいことかと言われると、そうでもない。そんな時に『FUJI ROCK FESTIVAL』に行って、あまりにも衝撃を受けたんです。それで「あ、これが俺の答えやったんや」って。

ーー自分がやりたいのは、音楽を演奏することでも、売ることでもなく、フェスをつくることだった。

そうなんです。「俺がやりたいのは野外フェスだったんだ」って。それで友達に、フジロックみたいな、オールナイトでキャンプができるフェスをやりたいって話したら、賛同してくれて。一緒に始めることになりました。

ーー結婚して子どもが生まれたタイミングで野外フェスを始めるって、なかなかすごい決断ですよね。

普通は逆ですよね(笑)。バンドをやっていた人が、結婚したり子どもができたりして活動をやめるという話はよくあるけど、僕は子どもが生まれてから始めた。今考えたら無茶だったなとも思います。でも、その時にしか出せないエネルギーってあると思うんですよね。

ーー真面目に将来を考えた結果、フェスを始めることになったと。

そうそう。真面目に考え尽くした結果、また遊んでるんですよ(笑)。

自分たちの理想を突き詰める『ONE MUSIC CAMP』
可能性を広げる『MASHUP』

昨年の『MASHUP FESTIVAL』の様子

昨年の『MASHUP FESTIVAL』の様子

ーーそんな佐藤さんが『MASHUP』に参加した理由と、これから実現したいことについて聞かせてください。

始まりは、やっぱり大原くんが誘ってくれたからということに尽きますね。信頼できる友達から誘われて、一緒にやったら面白いかもしれないという予感がする。何かを始める時って、そういうものなんじゃないかなと思います。ただ、『MASHUP』では『ONE MUSIC CAMP』とは少し違うことをやりたいんですよね。

ーーというと?

『ONE MUSIC CAMP』は、自分たちのチームがやりたいことを、とにかく妥協せずにやるというフェスなんです。自分たちの理想を突き詰めて、こだわり抜いてつくっていく。だから、必ずしも規模を大きくしたいわけじゃないんですよ。小さくても、自分たちが本当にやりたいことを実現できればいい。

一方で『MASHUP』は、いろんなチームが関わっているじゃないですか。だから、自分たちだけの理想を実現するというより、みんなで力を合わせて、自分たち一社だけではできないぐらい大きなことをやれたら面白いなと思っています。

ーーなるほど。『MASHUP』では、スケールの大きさそのものにも可能性を感じているんですね。

そうですね。デザイナーの佐藤可士和さんのインタビューを読んだ時に、スケールが大きければ大きいほどいいという考え方が印象に残っていて。あの人って、すごくこだわりの強いクリエイターじゃないですか。だから、小さな世界でも完璧なものをつくりたいというタイプなのかなと思っていたんです。でも、ユニクロのような大きな仕事もやっている。そういうスケールの大きさを面白がる考え方って、かっこいいなと思ったんですよ。

もちろん、僕自身は何でも大きければいいとは思っていないんです。『ONE MUSIC CAMP』は小さくてもいいと思っている部分があるし。ただ、『MASHUP』みたいに、ほかのチームと一緒に何かをやるんだったら、スケールが大きい方が面白いんじゃないかって。

ーー規模が大きくなれば、関わる人も増えるし、そこから生まれる物語や、新しいつながりも増えていきますよね。

そうですね。『ONE MUSIC CAMP』は、例えるなら自分たちのバンドを最強にしようという考え方に近いんですよ。チームの仲間でとことんこだわって、理想を追い求める。でも、『MASHUP』はもっと外の人たちと一緒につくっていくもの。大原くんは、そういう大きなビジョンを持っているんだろうなと感じています。

僕自身も『MASHUP』に参加することで、今までとは違う知見や経験を得られる。それを『ONE MUSIC CAMP』に持ち帰ることで、また新しいことができるかもしれない。どっちが上とか、どっちがすごいとかではなくて、どちらにも違う面白さがある。そうやって相互に影響し合っていくのがいいなと思っています。

ーー7つのフェスが集まる『MASHUP』だからこそ、生まれるものがあると。

そうですね。それぞれ考え方は全然違うんですけど、なんとなく求めているものは似ているのかもしれない。だから引き寄せ合うところもあるんじゃないかなと思います。

昨年の『MASHUP FESTIVAL』の様子

昨年の『MASHUP FESTIVAL』の様子

取材=大原智(一般社団法人GREENJAM代表)
文=SPICE編集部(大西健斗) 写真提供=ONE MUSIC CAMP/ARIFUJI WEEKENDERS

イベント情報

『MASHUP FESTIVAL kobe’26』
日程:2026年10月24日(土)
会場:兵庫・TOTTEI PARK他 神戸ベイエリア複数会場(各会場間 徒歩1分~5分程度)
〒650-0041 兵庫県神戸市中央区新港町2-1 
出演:大黒摩季 / 氣志團 / 石野卓球 / EGO-WRAPPIN'(Acoustic Set) / アバンギャルディ / w.o.d. / デラックス×デラックス / 黒猫CHELSEA / OKAMOTO'S / 四星球 / tofubeats(feat. オノマトペ大臣,Neibiss) / 小原綾斗(Tempalay/FCO.) / ETSU & CHIHARU from TRF / 奇妙礼太郎 / アフロ /VIDEOTAPEMUSIC / スーパーオギャー / オカモトレイジ(DJ) / HUGEN / Zα SAVAGE / waco /doni doni / BIG MOUTH BRASS BAND / Pretits / おばけ座 / ヤング / ボニーボニー / 母性人
【DJ's】in the blue shirt / KING3LDK(脱線3) / キングジョー / グルーヴあんちゃん / 佐藤マタ / 諸行亭夢常 / TANK(TANK酒場) / DJ薬師丸 / ひろしげ / mikio / 宮本雅夫 / 喪服のマリー / 安田謙一 /Yudai Sada(mugi band) / よだもち / ロビンカワムラ

<一般発売中!>
◯一般入場券:7,800円 
◯MASHUP 応援:8,800円 

 メインステージのLEDモニターに名前やメッセージを掲示!入場券付きの応援プランです。 
◯ペア:14,600円 
 2名様入場可能な、お得なセット券です。 
◯神戸市民割入場券:6,800円(SOLD OUT)
◯入場券+神戸ストークス観戦付き:9,300円 

 隣接するGLION ARENA KOBEで開催されるプロバスケットボール、神戸ストークスの観戦がついた数量限定のプランです。
◯入場券+海のテラスBBQ・飲み放題付:26,600円(2名様)~ 
 オフィシャルフリーラウンジ「TOOTH TOOTH MART FOOD HALL」のテラスで、神戸の絶景を眺めながらBBQ&飲み放題を楽しめるプランです。 
◯入場券+EN³ TOTTEI BBQ・飲み放題付:15,300円 
 メインステージとなるTOTTEI PARKのレストラン「EN³ TOTTEI」にて、MASHUP FESTIVALと絶景のベイロケーションを楽しみながらBBQ&飲み放題をお楽しみ頂けるプランです。 
その他『MASHUP FESTIVAL kobe’26』をすでにご購入済みの方を対象としたアップグレードもご用意しております。
 
参加フェス一覧:
ARIFUJI WEEKENDERS / ONE MUSIC CAMP / MUSIC ZOO WORLD / ブジウギ音楽祭 / 六感音祭 / ITAMI GREENJAM / 爆発メルヘンシティ 
主催:MASHUP FESTIVAL kobe実行委員会 / 株式会社DONUTS ENTERTAINMENT / 一般社団 法人GREENJAM 
企画制作:MASHUP FESTIVAL kobe実行委員会 

公式サイト https://mashup-fes.com/

イベント情報

『MASHUP FESTIVAL kobe’26 前夜祭 -「海」と「花火」が交差する-』
日程:2026年10月23日(金)OPEN:18:00 / END:20:00
会場:TOTTEI PARK他 神戸ベイエリア複数会場(各会場間 徒歩1~5分程度)
〒650-0041 兵庫県神戸市中央区新港町2-1
 
< 数量限定発売中!>
◯前夜祭:1,800円
◯MASHUP FESTIVAL kobe’26付き前夜祭:9,000円【¥600お得!】
※MASHUP FESTIVAL kobe’26入場時別途1ドリンク代¥600
受付期間:10月16日(金)18:00~10月23日(金)18:30

▽主催:MASHUP FESTIVAL kobe’26実行委員会 / 株式会社DONUTS ENTERTAINMENT / 一般社団法人
GREENJAM
▽企画制作:MASHUP FESTIVAL kobe’26 実行委員会
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