橋本さとし、石井一孝、岸祐二が語りまくる! cube三銃士「Mon STARS Concert ~Returns~」
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石井一孝、橋本さとし、岸祐二 cube三銃士「Mon STARS Concert ~Returns~」
cube三銃士「Mon STARS」が帰ってきた!!「Mon STARS」とは、橋本さとし、石井一孝、岸祐二の3人によるユニット。2011年に帝国劇場で上演されたミュージカル「三銃士」で、劇中の三銃士を橋本(アトス)、石井(アラミス)、岸(ポルトス)が演じたことがすべての始まり。その後、三人がくしくも同じ事務所に所属することになり、2015年7月、3人によるコンサートが催された。ハードロックサウンドから歌謡曲、もちろん「三銃士」の楽曲まで歌いあげたこのコンサートは大好評のまま幕を下ろした――。
あれから約半年…再び、「Mon STARS」が帰ってきた!しかも今回は東京、大阪、福岡でコンサートを行うという。歌稽古が始まったばかりのある日、3人が集まりSPICEのインタビューに応じてくれた。
※この3人、しゃべりだしたら止まらない!故に長めの記事となっております。お時間があるときにゆっくりたっぷり、お楽しみを!
石井一孝、橋本さとし、岸祐二 cube三銃士「Mon STARS Concert ~Returns~」
――Mon STARS Concert ~Returns~決定おめでとうございます。今回、またコンサートをやることになりましたが、お気持ちは?
岸:そもそも一度で終わらせるつもりはなかったしね。
石井:そろそろやりたいね、とは言ってったんだよね。
橋本:でもこんなに早く実現するとは思わなかったよね。「本当にいいんですか?やりますよ、喜んで!」って感じで。
――前回のコンサートを振り返っていただきたいのですが。
橋本:前回は、ぼくたちがやりたいことでお客様に喜んでもらおうと一生懸命やって詰め込んだんですが、今回は詰め込んだプラスもっと詰め込もうと!
石井:容赦ないプログラムでね。自分たちの首を自分たちで絞めるようですが(笑)
橋本:そもそも前回は「出し惜しみしないでやろう」と思ってたんだけど、今回は「出し惜しみしない」に加えて「それ、できるの?」っていうくらいのプログラムで。
石井:前回、トークで押して、用意していた曲を全部できないんじゃないか?と思っていたら、僕たち意外と大人でね。ちゃんとできたんだよ!
岸:引き際がよかったんだよね(笑)
橋本:これ、深夜までやっちゃうんじゃないか?って感じでしたが、ちゃんと劇場さんが怒らないくらいで納めることができたんです(笑) あれは僕たち自体も意外でしたね。
石井一孝、橋本さとし、岸祐二 cube三銃士「Mon STARS Concert ~Returns~」
――念のため…前回のコンサートについて、反省点はありますか?
橋本:反省…したことないですね。僕らMon STARSは怒られるとしょげますから!
石井:僕ら、ほめられないと伸びないと言われてますから!
橋本:逆にナーバスにならないようにしています。その辺、岸が一番マジメだよね。
石井:うちの末っ子、「イエロー」はね。
※アイドルグループや戦隊モノによくあるイメージカラー:リーダー&長男の橋本は「レッド」、次男の石井は「ブルー」、末っ子の岸は「イエロー」となっている。
岸:このステージは、楽しむことに徹していられるんです。しいて反省点というなら出演者の我々が「このライブ、またやるから忘れないでね」ってくらいで。
石井:リーダーは、すっかり忘れてましたよね(笑)
橋本:忘れてた…どこであのメドレーが入るか、とかすっかり忘れてたよ。あと、「三銃士」の曲とかのハモリのパートとか、半年前にやったにも関わらず、もう10年以上前にやったかのようで、脳の彼方へ行っちゃっているから。
石井:十万光年彼方にね。だからこういう「忘れてしまうこと」が反省点ですね。
橋本:全然反省してないやん(笑)あと反省すべき点も忘れてしまうことも反省点か(笑)
岸:確かにそれありますね。
石井:今日、歌稽古が始まったんですが…
岸:ほぼ、全部忘れていました!
石井:俺はどこを歌うの?ああ、ここなんだ!って状態で。
岸:で、ちょっとやってみて「これは無理だからやめましょう」と言ってみたり。「曲数を半分にしよう」と言いだしたり。
橋本:もうそんな事を言いだしたの?(笑)
石井:いやいや、これはリーダーが「できない」というだろうから、ここはカットしましょうとかね。リーダーの心を代弁しています!
石井一孝、橋本さとし、岸祐二 cube三銃士「Mon STARS Concert ~Returns~」
橋本:(セットリストを記載した資料を見ながら)本当はここにあった以上の曲やアイディアがあったんだけど、「これは無理だろう」と思って。3人でグループLINEをやっているんですが、「この曲は今回ナシということでどうでしょうか?」って入れたら、いつもは返事が遅いカズ(石井)がそういう時に限って一番最初に…「賛成!」って。
石井:「全面的に同意です!」って(笑)曲をカットするときは早いよねー。即レスしちゃった。
橋本:カズは忙しいって聞いてたから、このLINEは観てないだろうと思っていたのに、メッセージ入れたとたんにレスくるから!
岸:俺が出てくる隙がないくらい。
石井:祐二は「シーン」と静観しているよね。
橋本:祐二は「リーダーの言うことに全面賛成!」ってね。
岸:今、追い込まれてるんだろうなあって。でも、いざ歌の直しをしてみたらカズさんは「ここ、もう少し足してみたら?」とか言ってくる。
橋本:自分で自分の首を絞めてるよね。
岸:「ここはハモリを足したほうがいいよ」とか。
石井:ハモリが好きだからね(笑)
岸:「ここはリーダーが好きなところだからリーダーが歌って、代わりに俺がハモリを…」とか。
橋本:そこが不思議なところだよね。矛盾だらけの人生(笑) カズはアイディアをいっぱい持っているんです。ただ、それがたくさんになりすぎて、知らん間に自分のキャパを超えているんです。
岸:そのくせ後で「そんなこと言ったっけ?」って言うんです。
石井:行き詰ると「リーダー…これはカットしたほうがいいですか?」って…こんな感じで三人仲睦まじくやっております。
橋本:そういう意味では対立しあうとかないよね。
岸:全然ないですね。楽しければいいやって。
橋本:「お楽しみ会」を真剣にやるという感じ。
岸:唯一、今回俺が心配しているのは、お会いしたことがない宝塚の方との共演です。短期間で親しくなれるかどうか…。前回のゲストは完全に「三銃士」のキャストの方々だったんですよね。
石井一孝 cube三銃士「Mon STARS Concert ~Returns~」
――今回、初の地方公演があるということですが、これについては?
橋本:僕らね、やっぱり目標というか、夢をもってこのユニットを組んでいるんです。「武道館にいこう!」って。でも、僕らの力だけじゃ足りないからゲストに連れて行ってもらおう!と。そこから話は始まってますから(笑)
石井:大きなテーマですから。
橋本:もう一つの夢が「ジャパンツアー」ですから。もう「4大都市ツアー」が実現するのでね。
石井:次も(ゲストの)宝塚の方々にジャパンツアーに連れていってもらおうと。
橋本:他力本願すぎる(笑)
橋本さとし cube三銃士「Mon STARS Concert ~Returns~」
――念のため確認しますが、男性ゲストというのは考えていないのですか?
橋本:今のところね。女性だとがぜん張り切ってしまうから!(笑)今、質問されて気が付いたんですが、「そうだ、女性ばかりじゃん」て。まあ、本能ってやつですかね(笑)
岸:男性ゲストがいるとライバル意識が芽生えちゃうからじゃないですか?
石井:そう、岸くんは誰よりもモテたい人だからね!
岸:またそうやって人のせいにして!自分の意見を人の意見にすり替えるんだから!(笑)
石井:いやいや…リーダーはモテてしまう人、岸くんは誰よりもモテたい人、僕はそれを見守る人…。
岸:だいたい俺のせいにしますよね…。
橋本:カズは「静観する」というより、誰よりもいちばん気にするタイプですから(笑)
石井:俺は直接聞きに行くタイプ。「三人のうち誰がいいか」って聞いて「さとしさんがいい」っていわれて玉砕する。で、パッと祐二を観るとなぜか誰よりも一番しょげているんですよ。
橋本:プライベートで楽屋とか袖とかでちょろっと聞くならまだしも、カズは舞台の上でファンに聞いたりするからね(笑)で、「自分じゃない」って言われた瞬間に、それがたった一人の意見であってもその場全体がアウェイに見えてしまうくらい凹む…。
岸:勝たなくていい戦いだから!
橋本:そんな戦い、しなくていいから(笑)
岸:でも勝つまでやりますよ、あの人は!
石井:東京楽日はバレンタインデーだし、誰がチョコの数で勝つか…ここが注目ですね。
橋本:ほら、自分からぶっこんできた(笑)
石井:玉入れみたいにもらったチョコを「ひとーつ、ふたーつ」ってステージでやろうかって話を。
岸祐二 cube三銃士「Mon STARS Concert ~Returns~」
――劇場のロビーに一人ずつ箱を用意してみては?
岸:ひそかに自信があるんちゃいます?
石井:リーダーには負てもいいけど、2番の座を祐二にとられたら落ち込む(笑)
橋本:いやいや、カズのファンは組織力あるからね。一人3つ持ってきてとかいうよ。
石井:言わない言わない! …ゲストの方にチョコをもらうとか、そしてツアー最後の3月3日に集計するとかどう?
橋本:あのなあ、(ゲストは)今年いちばん仕事する相手かもしれへんで。だから、いちばん心に響く結果になるかもよ。
石井:チョコの数より、共演したいかしたくないかにつながるかも。
岸:…チョコは、1公演ずつ一つにしてもらいましょうか。
橋本:ゲストさんは、気ぃ使って平等にしてくださいますよ。いらん気を使わすだけだから、この企画やめましょう(笑)
岸:というか、まだ質問一つ目なんで。先進めましょう!
橋本:反省点といえば、これもやりたいあれもやりたい、衣装も変えたいと制作にいろいろ言ってますが、みなさん意外とやってくださるんです。
石井:Mon STARSって、バンド名ではなくて、「現象」とかぼんやりとしたイメージですが、制作もバンドも僕らもMon STARSなんです。チームワークはいいですよ。
橋本:誰も怒らない。怒られたら僕らが凹みますから。
石井:僕、怒られたら殻に閉じこもりますから。
橋本:怒られた後は、一点をじっと見つめて座ってますから。しかも震えてる(笑)
石井:祐二も無口になるよね?
岸:僕は家に帰ってから枕を濡らします。
橋本:(笑)僕ら、批判に過敏だから。
――芸歴何年になるんですかって話ですよ!(笑)
橋本:大人の役者がいうことやない(笑)
石井:僕は怒られるとしょげますから、先制パンチをくらわします。
岸:それ、パンチじゃないって。
橋本:怒りっぽい演出家さんには、稽古場に入る前に「僕は褒められて伸びるタイプです」って言うから。
――そう言われた演出家さんは、その後、どうするんですか?
橋本:その方の場合、何も言わなくなっちゃった(笑)
石井:似てますねー、こういうところ。
橋本:でも岸は切り込んでいきますね。「来るならこいよ!」(←岸さんの声真似)っていい声で(笑)
石井:「おまえら。ちゃんとしろよ」(声真似)って。祐二は気が付いて言ってあげたくなっちゃうんだよ。
岸:いやいや極力言わない…けど、態度に出ちゃう。同世代の演出家さんだと「岸さん、最後に一言言ってやってくれますか?」ってふられて。
――橋本さんと石井さん、そういうこといわれます?
橋本:言われたことがない(笑)
岸:「三銃士」のときに、ファンの皆さまから「カズさんとサトシさんをよろしくお願いします」ってメッセージをいただきました(笑)
橋本・石井:(大爆笑)
橋本:ぼくらのライブが時間内に終わるのはイエローのおかげ!
石井:反省点は「イエローに迷惑かけてごめんなさい」ってことで。
橋本:僕らがイエローにおんぶに抱っこ!僕がおんぶでカズが抱っこされている。
石井:さすがイエロー、力持ち!
岸:でもさとしさん、どんどん大きくなっているから支えきれないっす(笑)
cube三銃士「Mon STARS Concert」(2015年) 撮影:江熊麗志
――今って、役作りのために身体を大きくしているんですか…?
橋本:いつでも太った役が来ていいように身体を作っているんです(笑)キャラ変えしようかと。
石井:でも顔は変わらないよね。
橋本:俺、正月の番組で裸に入れ墨入っている役やったんだけど、入れ墨で隠したつもりがかくしきれない余計な肉が・・・w
――ミュージカル俳優と呼ばれている人が、コンサートやイベントほかメディアに出る機会が増えてきましたね。先日もStarSさんが「先輩方がぼくらの名前に似たユニットを…」と話題にされていて。
橋本:彼らの中でライバル視されているんですねー。もう僕らなんて、ライバルどころかリスペクトしていますから!
石井:ゆくゆくは彼らの力で武道館に連れていってもらおうかと。
――StarSとMon STARSで対バンとかいかがですか!
石井:対バン…というか、大半彼らに歌ってもらって、僕らは袖のほうでくつろいでみているほうが(笑)
橋本:僕らのコンサートでゲストのほうがたくさん歌うというか(笑)
石井:かつてない斬新な試みをしたい!
岸:MC席を作ってもらおう。
石井:いいねー!
橋本:StarSの本家…いや別に僕らも本家なんだけど(笑)
石井:そこは「元祖」で!
橋本:山崎育三郎くんとか最近めっちゃ映像にも出てますしねえ。先日現場で一緒になって、また最近違う現場でも一緒になって。勢いありますよねー。もう大出世。離されていくので僕らも追いかけなきゃね。
石井:武道館で僕らはStarSが歌った後で「いい曲だったねー」って。
岸:「それでは張り切ってまいりましょう!」って進行を。
橋本:いっそ、僕らで女性版StarSをプロデュースしちゃったりして。
石井:妹ユニットを作りましょう!
橋本:それでぼくらは2グループに武道館に連れていってもらいましょう。
岸:トークになったら俺らが出てくるの。
橋本:マジメな話、Mon STARSのコンサートは前回観れなかった人がいっぱいいるし、期待もビンビン伝わってくるし、ハードルは高いですが、今回は、僕らができることをできる限り出していこうかと思ってます。
――前回より特に力を入れていきたいと思うところは?
橋本:前回は「僕ら、あとがないぞ」という気持ちでやっていて。前回出し尽くしたというだけじゃなくて、コンサートも一曲目から「このあと何十曲もあるぜ」ってことを忘れて突っ走っていったから…。
石井:今回も「大丈夫かこのおっさんたち」って思うくらいやりますよ。
――コンサートの全てが山脈みたいなピークなんですね(笑)
橋本:もう僕らのピークは楽屋に入った時から始まってますから。しゃべりたおしてますよ。本番始まったときにはもう声を枯らしているくらい。
撮影:江熊麗志
――ミュージカル「三銃士」のときはさすがに喉をいたわるためにも楽屋では静かだったのでは?
橋本:いや、もう楽屋でしゃべり倒してましたね。本番中も盛り上がっていたし。
石井:ほかのミュージカルだと、ほら、一人部屋だったりするのでおとなしくしていることのほうが多いけど、この三人が揃うと…。
橋本:楽屋が3つ用意してあるのに…。
岸:みんなさとしさんの部屋に集まっちゃう(笑)
石井:リーダーの部屋に集合しちゃうんだよね。
橋本:まあそういう関係性がMon STARSにつながっているんで。
岸:好きな曲も全方向で同じなんですよね。ロックにしても歌謡曲にしても「好き度」が同じくらいなんです。「ここ、俺は手を抜いて」とか全然ないですから。
橋本:本当にね。猪突猛進というか。
石井:ロックが好きっていうのが一つ大きな理由で、KISSとかクイーンとかね。洋楽ロックに詳しい。これがミュージカル俳優のユニットでは珍しいと思います。ミュージカルソングを歌うとかバラードを歌うとかはあるけど、こんなにロックを猛烈に好きな男たちが集まるのは珍しいと思う。これがひとつ、売りなんです。
橋本:僕らの会話の中身ってほぼロックの話。
石井:ジーン・シモンズがどうしたとか、ピーター・クリスがどうしたとかそういう話ばかり。
岸:モーターヘッドのレミーが死んだとか。
橋本:グレン・フライが死んじゃって青春が終わったとかね。
石井:あと最近だとデヴィッド・ボウイですよ。
岸:コンサートの話がいつのまにかロックの話になってLINEで延々語っちゃう。
橋本:僕らが好きなことを凝縮させて、僕らが楽しんでいるのがお客さんに伝染してみんなが楽しくなる。お客さんに「○○をしてくれ」って思うこともたくさんあるんですが、そうじゃなくてお客さんから発生してくることが僕らにすごく影響を与えてくれる。お客さんと僕たちとのブリッジは強力。強靭ですね。
石井:Mon STARSを応援してくださる方は「Mon(門)下生」ですから。
橋本:久しぶりに言ったね、それ(笑)
石井:Mon下生の方々が非常に熱く支えてくれてね。再演も。お客さんと一緒に作っている感がビシバシと。今回も。それが日本中に伝播してみんなで作るコンサートになるんじゃないかな。
橋本:年齢の幅は広いですが、同じような世代の方々もいるので、「青春をもう一度」っていう瞬間もあったり。だから僕らがやってきたことをフルに活かして出していきたいですね。
撮影:江熊麗志
――この流れでもう一度ミュージカル「三銃士」をやっていただきたい、と思うのですが。
橋本:それは言われますよね。ただ年齢も重ねてますのでやるなら一刻も早くやらないと…もうあの芝居は主演(井上芳雄)も言ってましたが、今まで経験してきた中でいちばん体力的にキツイって。そんな話をよくしていました。
だからトリプルキャストをね、ダルタニアンをStarS三人で回して…いやいや、向こうがトリプルキャストちゃう。僕らがトリプルキャストでないと!
石井:体力に問題があるのは僕らだから。向こうじゃないよ!
岸:吹き替えキャストを入れてもらおう。アクション担当の人。仮面かぶってもらって。
橋本:戦いのシーンになったらバックから光当ててもらおう。戦いが終わったときに僕らがシャキーン☆とキメて。
石井:それいいねえ。でもものすごいブーイングの嵐だよ。
橋本:でもこれ、うまくやったら爆笑と拍手の嵐だよ。
岸:今なら映像とかでシュイーンと…
橋本:今やったら「三銃士」のあとに「?」がつくわ(笑)でもそういう手法ってマイケル・ジャクソンとかもやっているからね。あそこにいたのにいつの間にかこっちにいる!とか…マイケル・ジャクソンと僕らを一緒にしてどうなのって話ですが。「マイケルもやっているから俺らもやろうよ」って話じゃない(笑)
岸:プロジェクション・マッピングとかね
橋本:今はマッピングとかあるから、役者が意外とこなせる…総合芸術とでもいうべき?
岸:僕らは立っているだけで、いろんなものがピャピャピャーっと飛んでいく映像つけてもらいましょう。
橋本:まあ、そんなこと言ってますが、僕らのライブはアナログですから。
撮影:江熊麗志
――いっそ楽屋にカメラを置いてステージ上で流しておいたほうがいいんじゃないですか?開場したらすぐお客さんたち席に座りますし遅刻もできなくなりますよ。
石井:それはおもしろい。
橋本:お手洗いも早く済ませてね。ほんで、スタッフから「出番ですよー」って声かかってるのにまだ全然俺らしゃべっている。「ああもうすぐもうすぐ」とかいいながら。でもそれも一回やってみたいですね。大好きなKISSがそういうことやっているんですよ。ライブ始まる前に暗転の中、楽屋でのKISSの様子を映して、そこからステージに上がっていくところまで映してて。メンバーが「いくぞー」ってところまで映して、映像が終わって幕が落ちたらそこにバーンとメンバーがいるっての。あれはマジメにかっこいいですが、僕らはそこに笑いを入れて。
石井:でも中坊トークなんで場内は流せない話が多い。(笑)
橋本:それがライブのいいところで。危ないと思ったらピー音…っていってもナマだからダメか。
石井:危なくなったら場内スピーカーをOFFにして…
――これからコンサートにいらっしゃるお客様へメッセージをお願いします。
橋本:僕らの目標の一つでもあったツアーが実現できるので、それだけ気合いも入っています。東京、大阪、博多と三都市でやるんですが、それぞれ僕ら思い入れもあるし、その思いを皆さんにも届けたい。ツアーに出られた!という喜びを大阪でも博多でもみんなで共有したいです。あと、東京からの遠征も大歓迎です。Mon下生の皆さまのお越しをお待ちしております。
石井:この前コンサートをやって痛感したのは、やはり僕ら三人が集まっておもしろおかしくしゃべってやりたいんですけど、それとは別で真剣に勝負する「歌力(うたぢから)」、ミュージカル俳優として俺たちがやってきている真剣なものが入っているのがいい塩梅だった。おちゃらけになりすぎない感じで真剣に歌と演劇の魅力を伝えたい、そこがMon STARSの魅力なのかな。激しく感動して激しく笑っていただけるようなMon下生とともに作れたらなと思っています。
岸:今回は特に地方に行くこともありますが、「三銃士」という作品色が少し薄まる分、誰でも見やすくなっている構成になっていると思います。そういう意味ではミュージカルファンの方、ロックファンの方、TVで僕らを観た方にも楽しんでもらえると思います。それぞれ裾野が広がっていって多くの人に楽しんでもらえれば、という思いでコンサートを全力でつくっています。「三銃士」という作品のテーマに「ひとりはみんなのために みんなはひとりのために」がありますが、三人で力を合わせて、このMon STARSの楽しさを一人でも多くの方に伝えていきたいと思います。これからもずっと続けていきたいです。
撮影:江熊麗志