「グラミー賞授賞式」ガガのパフォーマンスにボウイの息子は複雑な心境?
レディ・ガガ/©Getty Images
2月15日(日本時間2月16日)に開催された「グラミー賞授賞式」。58回目の今年は女性シンガーたちに話題が集中しており、現地・ラスベガスをはじめ、海外メディアにもぶっちぎりで報道されているのは時代のポップアイコン、テイラー・スウィフト、そしてボウイ追悼パフォーマンスをしたレディガガだ。
テイラー・スウィフト/©Getty Images
日本でもお馴染みの「Shake It Off」が収録されたアルバム『1989』がAlbum of the Year(最優秀アルバム賞)を受賞。2010年のグラミーにおいても、2ndアルバム『Fearless』が同賞に輝き、最年少で受賞したのに続く2度目の快挙を成し遂げた。これにより、テイラーはグラミー史上初となる同賞を2度受賞した女性ミュージシャンとなった。そして、オープニングのパフォーマンス以上に話題を集めたのが授賞式でのコメントだ。冒頭でプロデューサーらへの感謝を伝えた後、「史上初の最優秀アルバム賞を2度受賞した女性として、若い女性すべてに伝えたい」と前置きした上で述べた注目のコメント全文はこちら。
"There are going to be people along the way who will try to undercut your success or take credit for your accomplishments or your fame, but if you just focus on the work and you don't let those people sidetrack you, some day when you get where you're going, you'll look around and you will know that it was YOU and the people who love you who put you there, and that will be the greatest feeling in the world. Thank you for this moment."
(人生において、業績や名声を上げるためにあなたの成功や手柄を横取りしようとする人が出てくるわ。でも、あなたが自分のしていることだけに集中して、誰にも邪魔させなければ、あなたが行きたい場所にいつか辿り着ける。そこにはあなたと、あなたを支え、あなたをその場所に押し上げてくれたあなたの愛する人々があなたの周りにいるの。それは世界で一番素敵な気分よ! この瞬間を与えてくれてありがとう)
レディ・ガガ/©Getty Images
テイラーに続いて多く報じられているのが、ボウイ追悼パフォーマンスを担ったレディ・ガガ。先月1月10日に癌のため死去したデヴィッド・ボウイを追悼するパフォーマンスをガガがグラミー授賞式で披露する、というニュースは開催前から大きく報じられていたが、実際にそのパフォーマンスを目にした世界中の記者たちから賞賛の嵐が巻き起こっている。
レディ・ガガ/©Getty Images
ボウイといえば『Aladdin Sane』の稲妻メイク。そこにスパイダーズ・フロム・マーズを意識したと思われる一匹の蜘蛛を顔面に這わせ、ガガによるメドレーは始まった。目を引く衣装は70年代に日本人デザイナー山本寛斎が担当していた頃のボウイそのままに、「出火吐暴威」と漢字で書かれたマントを身にまとっての登場。もともとボウイのファンであることを公言しているガガは、2009年のローリングスートン誌の表紙を飾った特集インタビューでも「Rebel Rebel」を最もお気に入りの曲として挙げており、今回のセットリストには同曲も含まれていた。音楽監督をつとめたナイル・ロジャースと共に繰り広げた6分間にわたるボウイ・メドレーは、会場を沸かせた。
なお、このパフォーマンス後、デヴィッド・ボウイの息子であるダンカン・ジョーンズはガガのパフォーマンスについてとは明言しないものの「やりすぎなのか、分別がないのか。心酔なのか過度な熱狂が故の典型的な結果なのか、精神的混乱なのか。なんだ、あれは?」とツイートし、一連の賞賛とは異なる見解を示しているが、宙で見ていたボウイは何を思っただろうか。
文=早乙女‘ドラミ’ゆうこ
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